吹奏楽をこれから始める皆さんへ!【最終回】
皆さんこんにちは!
さて今回もこのコラムを書いていきたいと思います。そして、なんと今回でこのコラムは最終回!
まだまだ皆さんにお伝えしたいことはいっぱいあるのですが、それはまた別のコラムで詳しく書いていきたいと思います!なので最終回ではありますが今回は新たに皆さんと吹奏楽について考えるための一つの区切りだと思っていてください。
ということで最終回スタート!
第7節 吹奏楽で学ぶもの
このコラムを読んでいる人のほとんどはこれから吹奏楽を始める人で、音楽になんらかの形で興味を持って吹奏楽を始めるのではないでしょうか?
そしてこれから色々な曲、人、楽器、ホールなどなど様々な出会いがあると思います。
そして、その出会いの中で皆さんは色々なこと学んでいくことでしょう。音楽のこと、楽譜のこと、楽器の仕組みや演奏技法、学べるものは様々です。
中にはただ趣味で音楽をやりたいだけという人もいると思いますが、趣味でただやるだけでも何も学ばないということは無いと思います。勉強するつもりがなくても気が付いたら勉強させてくれるのが吹奏楽です。
では吹奏楽で学ぶものとは何か?
面白いことに吹奏楽をしていると音楽のことだけではなく何でも学べます。吹奏楽に全く関係のないと思われることまで本当に何でも。
私は学校の先生でも何でもないですが音楽教育について研究をしています。私が音楽教育に興味を持った理由はまさにこれです。
では吹奏楽では何でも学ぶことがきでるとはどういうことなのでしょうか?
【例】パソコンが使えなかった私が吹奏楽のおかげでExcelやWordを使えるようになった話
私は高校生になるまでパソコンが全く使えませんでした。何なら高校生に上がるタイミングで親にスマホも買ってもらいましたが全く使い方が分からなくて説明書とにらめっこ状態でした。
高校の授業でパソコンの授業もあったのですが、もちろん何からすればいいのかさっぱり分からない状態。タイピングもパソコンのキーボードの配列を覚えるところから始まりました。
そんな私がパソコンを使えるようになった理由。
それこそまさに「吹奏楽」をやっていたからなんです。
吹奏楽とパソコン。全く関係ないですよね?勿論学校の授業でもパソコンの授業がありましたが、機械オンチだった私はいまいち授業で何の話をしているのか分かりませんでした。
私が1年生の時、先輩たちはほぼ部活崩壊していて部活の役員にも1年生が多くいました。私も役員の一人だったので部活を運営しやすくするために、部活の会議資料を作ったりオリジナルの会計帳簿を自作したりしましたが、そんな時に使っていたのが部室にあったパソコンでした。
学校の授業でちょっとだけ習った知識を使って実務としてExcelやWordを使い、逆にそれで授業で言っていた内容を理解したりしました。
部活の運営をどうにかこうにかやりやすくするために使い方の分からないパソコンを使っていたらいつの間にか使えるようになっちゃったんです。
まさかそれでパソコンが使えるようになるなんて思ってもみませんでしたが、私がパソコンを使えるようになったのはパソコンと「全く関係のない」吹奏楽のおかげでした。
これは「吹奏楽で何でも学ぶことができる」ということの一例ですが、考え方次第ではパソコン以外のことでも何でも関連付けて学ぶことができます。
本質は「好きである」ということ、そして「関連付ける」こと
皆さんはまだ吹奏楽が好きなのか嫌いなのかまだまだ分からない人も多いのではないでしょうか?
ですが、吹奏楽は音楽です。嫌いなのにわざわざやらなくちゃいけないものでも無いとは思います。
でもせっかくやるなら好きになって頂きたい。そして好きになったのであれば好きだからこそ何かにトライしていただきたいのです。
私がパソコンを使えるようになったのは吹奏楽が好きだったからこそできたことです。吹奏楽が嫌いだったら会議資料を作ったりするのも面倒くさくてパソコンなんて使おうとも思わなかったと思います。
私の好きな言葉に、指揮者の佐渡裕先生のこんな言葉があります。
ただただ音楽をやれるのがうれしかった。
間違いなく僕は最高のアマチュアでしたね。
だからプロになれたんです。
私はこの言葉を高校3年生の時に知りました。たまたまネットで見ていた記事で見つけたんです。
これは佐渡先生が言った言葉ですが日本には昔からこれに似た言葉があります。
「好きこそものの上手なれ」
好きでやることこそ上手になるし、上手になるには好きになるのが近道。そういう意味がある言葉ですね。
佐渡先生のこの言葉では「ただただ音楽をやれるのが嬉しかった」という言葉が選ばれていますが、恐らくこの言葉もとにかく音楽が好きだから出た言葉だと思います。そして「最高のアマチュアでした」というこの言葉。「アマチュア」の語源はラテン語の「愛する者」なのでまさに音楽が最高に大好きだったんだということが伺えます。
好きだから、音楽をやれるのが嬉しいから音楽が上達する。佐渡先生の場合はそれでプロになっています。というのもそうですが、きっと上達するのはそれだけではないはずです。
好きなものに関連付けて何かをするということは学習に意欲をもたせます。それが実践的なものに応用できるものならなおさら。
私みたいに音楽が好きだから何故かパソコンが使えるようになるかもしれないし、好きだから海外の演奏会に行きたくて英語を勉強してたら英語が喋れるようになるかもしれない。好きだから音響物理とかもせっかくなら勉強してみたいと思って勉強してたらなぜか物理とか得意になったり物理やるために数学とか勉強し始めたりするかもしれない。
そしてそうして勉強したものが逆に好きな音楽の上達にも繋がることも多々あります。
これは音楽に限った話ではありませんが、「好き」の可能性は無限大です。
そして好きの可能性は無限大だ!ということを私に教えてくれたもの。それもまさに吹奏楽です。
あなたがこれから吹奏楽をやっていく上で、吹奏楽を好きになるかどうかは分かりません。私はこのコラムを通してあなたが吹奏楽を好きになってくださるのならとても嬉しいですが、色々あると好きにだって嫌いにだってなると思います。
でもどう転んでも全く何も学ばずに吹奏楽から離れてしまうってことは無いと思います。
吹奏楽で学ぶもの、さて皆さんなら何を学ぶでしょうか?
何を学んだとしてもそれを是非今後何かをするときに活かしてくださいね!
今回のまとめ
最終回である今回は「吹奏楽で学ぶもの」について見ていきました。そして私の実際の経験を例にしたり佐渡裕先生の言葉を借りたりして、何かを学ぶのに「好き」であることが大切だということを書いていきました。
今回のコラムで書いた内容は全て吹奏楽に限った話ではありません。ですが、吹奏楽に限った話では無いからこそ吹奏楽だからと難しく考える必要は無いんです。
皆さんが今後吹奏楽をやっていく上で「好き」になるのか「嫌い」になるのかは一番大事と言っても過言ではありません。でもせっかく吹奏楽を始めるならば好きになってほしいし、好きになることで沢山の経験をしてほしいです。
今回のコラムのシリーズは最終回ですが、また別のコラムもどんどん書いて行きたいと思います!コラムを読んで皆さんが吹奏楽を好きになれるように私もまだまだ研究していきたいと思います!
ということで皆さん、「吹奏楽をこれから始める皆さんへ!」のコラムにお付き合いいただきありがとうございました!また別のコラムでお会いしましょう!
それではまた!