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吹奏楽をこれから始める皆さんへ!(第2回)

今回で2回目となるこのコラム。
第1回目を読んでくださった皆さん本当にありがとうございました!
前回のコラムでは「編成」の観点から吹奏楽とはそもそも何なのか?という疑問を少しだけ紐解いてみました。
今回も吹奏楽とは何なのか?という疑問を別の観点から紐解いてゆく回になります!

どうぞお楽しみに!

第3節
吹奏楽ってどんな音楽?

まず一つ。これから話す内容では一旦吹奏楽という単語を「第1回の時に学校での吹奏楽としてジャンル分けした3つの編成の総称」とすることにしましょう。そうしないと広義の意味ではあまりにも意味が広すぎてこのコラムの本質を見失ってしまいかねません。

吹奏楽が「管楽器を使って演奏する音楽」ってのは分かったけど、何故かちょっと腑に落ちない…。

でも、何が腑に落ちないんだろう?

今回はそこをすこーし掘り下げる内容です。

第1回の内容を読んだ人の中にはもしかすると「僕がききたいのはそういうことじゃない」って思った人もいるかもしれません。

ですが、「吹奏楽とは何か?」という題目で吹奏楽の説明をしている文献のほとんどは第1回の様に「管楽器の編成の音楽」みたいなことしか書いてません。

辞書の語釈にするなら例えばこんな感じかな?

吹奏楽【すいそうがく】
音楽のうち管楽器や打楽器を用いて演奏をするもの。日本においては学生を中心にトランペットやクラリネット等の西洋管楽器を用いて演奏する音楽が特にこのように呼ばれる。
用例:彼はーー部に入るために入部届を提出した。

うーん、これもなんか違う。

その気持ち。分かります。
私も始めた時、この説明に謎のモヤモヤを感じたのを覚えています。

皆さんが知りたいのは「音楽そのものの特性」、いわば「ジャンル」としての吹奏楽を知りたいんじゃないんでしょうか?

例えばJ-POP、JAZZ、クラシックとかって言えばなんとなく想像できますよね?

J-POPなら4つ打ち(4拍子)でテンポの早い軽快な曲が多いよね!

とか

JAZZはサックスとかピアノとかがターンタターンタみたいな裏のリズムとか取ったりしてパラパラオシャレに演奏してるのが多いよね!

とか

クラシックはゆったりと流れるように演奏してて優しい感じがする曲が多いよね!

とか!

じゃあ、それにのっとっていくと吹奏楽ってどんな音楽??

単刀直入に言いましょう!
吹奏楽というジャンル。実は「あるようなないようなところをフワフワしてる音楽ジャンル」なんです!

(゚Д゚)ハァ?💢

多分この書き方。吹奏楽やってる人にもこれから始める皆さんにも怒られる書き方だと思います…。
でも、ここって本当に意見が分かれるところで、音楽学的にも吹奏楽関係者の皆さん的にも吹奏楽という音楽はジャンルとして確立「されている」という人もいれば「されていない」という人もいたりして様々です。

何故このような事が起こるのか?

ちょっと難しい話します。

大きな原因としては、現代の吹奏楽が色々な音楽の寄せ集めを基礎として成り立っている音楽で、更には時代の流行による変遷も大きな生きた音楽であるということが挙げられるのではないかと思います。
また、現代吹奏楽の起源を遡っても、とある一定のジャンルに当てはまるものから派生している訳ではなくあらゆる角度のジャンルが統合したものが発達したと考える方が経緯的に自然であり音楽的特徴からも分析するのが難しいから、という理由も原因としてあるのではないかと考えます。

んん!?難しい!?どゆこと!?

はい、皆さんの気持ち。痛いほど分かります。
実を言うとここまで来ると音楽学、音楽史学のかなり専門的な話で吹奏楽の入口にいる皆さんにこの話をする人ってあまりいないと思います。正直、ここで挙げた論述はあくまでも私の意見であり、吹奏楽界に沢山ある意見のうちのほんの小さな小さな意見の一つに過ぎません。

だから、「こうだ!」って胸を張って言える訳でもないし、私がこんな書き方をしていることに対して「いや!そんなわけない!」って反論する人もいっぱいいると思うんです。

でも難しく考える必要はありません。

簡単に言うと、吹奏楽をやってる私達にも吹奏楽って何なのか良く分かってないんです(笑)

でも分かんないから楽しいんです。

分かんないおかげで色々なジャンルを知れるし、そこから色々な世界に飛んでいます。
ジャンルはフワフワしてるけど吹奏楽専用に書かれた曲だって沢山あります。
逆に「何故か理由は説明できないけどこの曲って吹奏楽的で凄くいいなぁ!」なんて思うことだってあると思います。

そしてこの吹奏楽というジャンルがジャンルとして確立されているか否か。この議論を今度は「皆さん」がすることになるかもしれません!

そして皆さんのモヤモヤは未だ晴れていないと思います。さぁ、そのモヤモヤを晴らすために、いざ吹奏楽の世界へ飛び込んでみましょう!

今回のまとめ

さぁ、難しくて長ったらしい文章を読むのお疲れ様でした!

いやぁ、本当に文章を書くことに慣れていないとどうもこうなってしまうから駄目ですね(笑)

私も色々見直したいと思います。本当にすみません!

そして今回は2回目にして吹奏楽の扉を叩こうとしている皆さんがとてもモヤモヤしてしまう内容になりました。
吹奏楽界隈の人からもどう言われるか分からない少し挑戦的な内容を書いてみました。そして普通なら吹奏楽を始めようとしている人、吹奏楽を始めようか悩んでいる人向けではない内容をあえて皆さんにお話ししてみました。

吹奏楽部に入ると、ポップスもするしジャズもするしクラシックもするし。そんな吹奏楽の世界にいながら、本当に色々なジャンルの音楽をする中で「吹奏楽」って音楽ジャンルを見つけるのって凄く難しいんです。

でも、色んな事ができるからこそ見える楽しい世界が待っています。

ということで今回はここまで!
次回も吹奏楽部の扉を叩く前にちょっとだけ吹奏楽の世界を覗いてみましょう!

それではまた!