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【ブンデスリーガ第12節】BVB 4-2 グラードバッハ

■ 2023年11月25日(土) 15:30キックオフ
■ Signal-Iduna-Park (Dortmund)

インターナショナル・マッチデイをはさんで2週間ぶりの試合。夏時間が終わって日本だと夜の11時半のキックオフとなるがリアタイでスカパー観戦した。難しい相手とのアウェイ・ゲームだが前節ホームでヴォルフスブルクに完勝し調子を上げてきた流れを続けたい。

ケガで戦列を離れていたジーバチュが先発に復帰、チュヴァンチャラがベンチ・スタートとなった。試合は激しい雨のなかでのキックオフ。みぞれかあられのようにも見えた。すごく寒そう。


布陣

ニコラス
スカリー エルヴェディ ヴェバー
ヴァイグル
オノラ ライツ コネ ネッツ
ジーバチュ プレア

前半

序盤は互いに主導権を争うなかで落ち着かない展開に。3分、コネからのパスを受けたネッツがゴール至近の角度のないところからシュートを放ったが敵GKがセーブ。その後もグラードバッハが少ないタッチでボールを動かし徐々にペースをつかむ。

13分、プレアからのスルー・パスを受けたライツが敵DFの狭いすきまから裏に抜け、GKをかわしてシュート。これがポストに当たってゴールに入り1-0と先制する。ライツが強引に中央から割って行ったのが奏功した。

19分にはカウンター。オノラが右サイドを上がり、中央を並走したプレアにラスト・パス。これをプレアが流しこんでゴールかと思われたがプレアがわずかにボールより前に出ていたということでオフサイドに。

28分、オノラの右CKからこぼれたボールをエリア内で拾ったコネがいったんエリア外に持ち出しコースを探してシュート。これがネットに突き刺さりゴール。グラードバッハが2-0とリードを広げる。

しかしBVBの目を覚ましてしまったか、30分にはCKからのボール・ロストでロング・カウンターを許し失点、32分にも放りこまれたボールをつながれて失点し、あっというまに2-2の同点になってしまう。

さらに45分には、自陣エリア付近での競り合いとなり、コネが一度は奪ったボールをエリア内で再びロスト、これを決められて2-3と逆転を許して前半を終えた。

後半

グラードバッハは後半からジーバチュに代えてチュヴァンチャラを投入。しかしBVBの勢いを止めることができず自陣に押しこまれる時間が長い。ほぼチャンスを作れず耐える展開となる。

61分、ライツに代えてエングムを投入、エングムは左SHに入り、ヴァイグルとコネをダブル・ボランチにした4-4-2または4-2-3-1に陣形をシフトしたように見えた。これに対応してBVBも守備の比重を高めた結果、グラードバッハがボールを持てるようになるが、その分敵のブロックが堅くなりチャンスは散発。

64分にはネッツの左CKにプレアが合わせるがバーの上に。73分、プレアとオノラに代えてノイハウスとハックを投入、ハックは左SHに入りエングムが右へ。ノイハウスはトップ下に。

グラードバッハがボールを握って攻める時間が長くなるが打開の糸口はなかなかつかめない。逆にカウンターからチャンスを作られることも多く、1点のビハインドが重い。82分、ヴァイグルに代えてクラマーを投入。

アディショナル・タイムは6分。90+6分には右サイドからのクロスにクラマーがフリーでシュートを放ったが枠におさまらず。絶好機だったが決められなかった。すると90+7分、CKでニコラスも上がっていたところでこぼれ球を奪われ、カウンターを受ける。後ろにはだれもいない状況で独走を許し失点、2-4とされたところで試合は終了した。

戦評

前半BVBの動きがはっきりしない時間帯に2点を先制し、試合の主導権を握ったかに見えたが、直後に続けざまに失点して追いつかれ、さらに前半のうちに逆転を許し流れを手ばなした。それでも後半はフォーメーションを変えて立て直したが決めきれず、逆にカウンターからボーナス・ポイントを献上しての完敗となった。

前半は果敢に攻め、連敗中で迷いの見えるBVBを相手に2点を先制できたところまではよかった。しかし中継でも再三指摘されていたとおり、リードを保てない今季の悪癖が出て、しかも得点直後の失点、さらにその直後の失点と、ゲーム・マネジメントに大きな課題を残した。

数字的にはシュート数10-23、CK4-5、ポゼッション49-51で、シュート数に地力の差が表れた。このところの好調自体がついえたわけではないが、実力のあるクラブと渡り合うにはまだまだ強度や完成度で足りない点が多いと感じた。

ライツが好調で、見ていると「まわり使えよ」と思うことも少なくないが、今日のゴールのように自分で行って結果を出すことも多いので今はこれでいいのだろう。それはコネも同じで、逆転を許した失点は自陣での持ちすぎ以外のなにものでもないが、2点めのゴールは自分で行った結果だし、彼らのチャレンジは大事にしたい。

オノラ、プレア、ジーバチュらも関係ができつつあるし、この試合ではネッツが中盤でハイボールをしっかり競っていたのが印象的だった。チームらしくなりつつあり、シーズンのスタート・ダッシュには失敗したものの、なんとか年内にひと息つけるポジションまで成績を改善したい。

その意味では先制もしただけに痛い敗戦となったが、負けパターンは決まっており、修正は可能だと思う。板倉の復帰が待たれる。

12試合を終えて3勝5敗4分で勝ち点13(1試合あたり1.08)はまだまだ全然足りない。地道に勝ち点を積み上げるしかない。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「最初の30分位は我々はとても精密かつ正確にプレーし、その結果リードを奪うことができた。しかしその後、ドルトムントは彼らがどれだけ効果的に、かつ質のいいプレーをすることができるかを示してきた。後半の立ちあがりにリードを広げられなかったのは少しばかりラッキーだったし、ニコラスが特にこの時間帯にいくつかの素晴らしいセーブを見せてくれたし、それは試合を通じてもそうだった。終盤には再び試合を掌握することができ、一発のラッキーパンチで同点にできるチャンスも作った。我々はリードをこんなに簡単に手のうちからこぼしてしまわないような取組をしなければならないし、それ以外にも取り組まなければならないテーマがいくつかある。しかし全体を通じてみれば一歩前に進んでいるし、パフォーマンスに関してはチームをほめたいと思う」

雨は次第にやんだようだが、前半は激しい雨でずぶ濡れだった。

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