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【ブンデスリーガ第16節】フランクフルト 2-1 グラードバッハ

■ 2023年12月20日(水) 20:30キックオフ
■ Deutsche-Bank-Park (Frankfurt)

日本時間木曜日の未明の試合。前日が飲み会だったこともあって早起きはムリと割り切り、仕事が終わって家に帰ってからスカパーのオンデマで見た。結果情報はシャットアウトすることができた。

年内最後の試合でありスタート・ダッシュに失敗したシーズン前半の締めくくりとしてなんとか勝ち点を拾いシーズン後半の発射台を少しでも高くしておきたい。チュヴァンチャラがベンチに復帰したが先発は前節と同じメンバーになった。

布陣

ニコラス
スカリー エルヴェディ ヴェバー ネッツ
ヴァイグル
ライツ コネ
オノラ プレア ハック

前半

立ち上がりはグラードバッハがボールを保持、少ないタッチでボールを動かしながらフランクフルトのゴールに迫ろうとするが、最後のところの正確さを欠き、フィニッシュまではなかなか持ちこめない。

一方フランクフルトも15分を過ぎたあたりから徐々に目を覚ましたか、次第にグラードバッハの陣内で攻撃を受ける時間が長くなる。しかしフランクフルトも攻撃に迫力を欠き、拮抗した展開となって行く。

27分、オノラの右CKにヴェバーが頭で合わせてゴール。グラードバッハが1-0と先制する。動意に乏しい試合だったがセット・プレーでリードを奪うことができたのは大きい。その後も流れに大きな変化はないが、それだけにグラードバッハが優位に。

34分には中盤でボールを奪ったヴェバーがプレアからのワンツーを受けてそのまま前線へ。エリア内でシュートを放つが敵GKがセーブ。1-0のままハーフタイムを迎える。このリードを守るのか。難しいゲーム・マネジメントになりそう。

後半

後半に入っても流れは変わらず、互いに決め手を欠くまま時間が経過する。ボールはフランクフルトが保持しているが、シュート精度を欠き、ニコラスのセーブもあってゴールは許さない。

61分には中盤でオノラが敵のパスミスをカットして持ちあがり、中央のコネにパスするがエリア外からのシュートはゴール左に外れる。63分、ハックに代えてエングムを投入。そのまま左ウィングに入った。73分にはネッツからのパスを受けたコネが狙うが枠を外れる。

77分、プレアとライツに代えてチュヴァンチャラとクラマーを投入。試合をクローズにしに行くが最少失点差であり展開は予断を許さない。88分、ヴェバーが敵FWに対してレイト・タックルでガッツリ足を踏んでしまい、この試合二度目の警告となり退場に。

90分、これを受けてオノラとエングムに代えキアロディアとフリードリヒを投入、後ろを実質5バックにして逃げきりを図る。しかしこの時点でメンタルがネガティブにセットされてしまい、必要上に防戦一方の展開になってしまう。アディショナル・タイムは7分。

90+2分、自陣ゴール前からボールをクリアできずにいるところで、右サイドからクロスを放りこまれ、ファーで合わされて失点、1-1の同点となってしまう。さらに90+7分、再び右サイドから入れられたグラウンダーのクロスをニアで押しこまれて1-2に。

キアロディアがついて行ったが敵FWと一緒にボールを押しこむ形になってしまった。試合はそのまま終了、ヴェバーの退場でひとり少なくなったところから、アディショナル・タイムに2点を奪われ逆転負けとなった。

戦評

互いに流れのなかから大きなチャンスが作れず、グラードバッハがセットプレーから得たアドバンテージをなんとか守りきろうとしたものの、ヴェバーの退場でマインド・セットが変わってしまい残念な結果となった。

数字を見ればシュート数7-14、CK2-8、ポゼッション37-63とフランクフルトが上まわっており、現場では見ている以上に押されている感があったのかもしれない。そのなかでひとり少なくなり守る意識が強くなりすぎてドン引きになってしまった。

見せ場が少ない神経質な試合で、本調子ではない今のチーム状態ではマネージするのが難しい試合ではあった。ヴェバーを責めるわけには行かないが、パフォーマンスというよりは戦い方に課題の残る試合で今年を終えることになった。

16試合を終え4勝7敗5分で勝ち点17、1試合あたり1.06での12位はまったく納得のできない数字。スタート・ダッシュに失敗したあと、持ち直した時期もあったがそこからの軌道修正がうまく行かなかった。

全体として奪ってからの速い切りかえ、ボールを動かしながら押し上げる攻撃などやりたいことは理解はできるし、それ自体は悪くはないと思うが、その落としこみに時間がかかっており安定感がない。セオアネ監督でシーズン後半も戦うべきかは微妙な感じがする。

しかし、ウィンター・ブレイクをはさんで来年となるシーズン後半からは板倉も戻ってくるだろうし、他にもケガで離脱中の選手の復帰で層は厚くなるはず。ここからの巻き返しは容易ではないが、幸い全体に勝ち点差の少ない混戦になっておりチャンスはある。

ひとつの勝利が順位を見るうえで大きな意味を持つ状況であり、ウィンター・ブレイクのあいだに戦術の定着、深化を果たせるかどうかがシーズン後半の立ちあがりを大きく左右することになる。セオアネ監督で行くのかも含め、クラブの取組が問われる局面だ。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「この敗戦は我々にとって非常に厳しいものだ。これだけ長いあいだリードを保ちながら、アディショナル・タイムにまるっきりひっくり返されてしまうと、どうしようもなく落胆するし、いくらかフラストレーションもある。我々は多くの部分でいいパフォーマンスを見せたし、非常にコンパクトでフランクフルトにスペースを与えなかった。局面によっては我々はうまく切りかえができていたしいいフットボールをできていた。もちろんマックス・ヴェバーに対する退場処分は試合に影響したが、我々は失点につながったシーンの両方で、一人少ない状況でももっとうまく守ることができていたはずだった」

今イチなシーズンやなあ。柏の細谷を獲得するという噂もあるが…。

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