【ブンデスリーガ第9節】グラードバッハ 4-1 ブレーメン
■ 2024年11月3日(日) 17:30キックオフ
■ Borussia-Park
日本時間月曜日未明の試合でいつもなら日程を呪うところだが、今週は月曜日が文化の日の振替休日となっており、午前中にスカパーの録画を見た。ポカールではフランクフルトに完敗したが、リーグ戦はここ2戦負けておらず、ホームでしっかり勝って流れを取り戻せるか大事な試合になる。
ポカールではベンチスタートだったプレアとハック、出番のなかったライツが先発、シュテーガーとノイハウス、ザンダーがベンチに。ポカールでいい動きを見せたウルリヒはそのまま左SBで先発となった。福田はベンチ入りせず。
布陣
ニコラス
スカリー フリードリヒ 板倉 ウルリヒ
ライツ ヴァイグル
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
試合は早い時間帯に動いた。11分、右寄りで敵から奪ったボールをもったクラインディーンストが深いところから戻しのクロスを入れると、プレアがこれをダイレクトでシュート。これが敵DFに当たってGKの逆を突きゴールへ。グラードバッハが1-0と先制する。
さらに直後の12分、敵GKのパスミスを拾ったハックが右サイドに展開、これを受けたオノラが中央にクロスを送ると、走りこんだクラインディーンストに並走した敵DFが引っかけてボールはゴールに。オウンゴールで2-0とリードを広げる。当初はクラインディーンストのゴールだと思ったがあとで修正されたようだ。
序盤で主導権を握ったグラードバッハはやや抑え気味にチャンスをうかがう展開に。それでも20分、スルーパスを追って裏に抜けたクラインディーンストがはなったシュートはGKがセーブ。直後のCKではライツが頭で合わせたがゴール左に。
24分にはオノラのクロスを中央でヴァイグルが落とし、これをハックがシュートしたが敵GKがセーブ。29分にはオノラのCKにクラインディーンストが頭で合わせたが枠に飛んだボールは敵DFが線上でクリア。
その後はやや拮抗した展開になったが、45分、クラインディーンストからパスを受けたオノラがカウンターで持ちあがり、そのまま敵GKをかわしてゴールに流しこみ3-0に。大きくリードして前半を終えた。後半は入りに注意したい。
後半
ブレーメンは後半から3人を入れかえ攻勢に。ボールを持たれ自陣に押しこまれる時間が続くが身体を張ってしのぎゴールを許さない。シュートも打たれたがニコラスの好セーブもありこの時間帯をなんとか乗りきった。
63分、プレアに代えてシュテーガーを投入。すると67分、スルーパスを追って右サイドを縦に抜けたクラインディーンストが入れたクロスに、ニアに飛びこんだシュテーガーが合わせてゴール、4-0に。ブレーメンに押しこまれていた流れを呼び戻し、試合を決定づけるゴールとなった。
71分、ハックとクラインディーンストに代えてノイハウスとチュヴァンチャラを投入。ノイハウスが中央に入りシュテーガーが左サイドにスライドしたか。75分、左サイドから入れられたクロスに中央で合わされ失点、4-1と1点を返される。
77分、オノラとウルリヒに代えてエングムとキアロディアを投入。試合をクローズにしに行く。82分には敵陣深くでライツが敵DFと交錯、敵DFが警告を受け、この試合二度めとなって退場に。グラードバッハが一人多い状況となる。
その後はリスクを取って前に出るブレーメンに対して、グラードバッハが奪ったボールを背後に放りこむ応酬となり、90+4分にはヴァイグルが正面から強烈なシュートをはなったが敵GKが指先でバーに逃がれる。これで得たCKにはチュヴァンチャラが頭で合わせたがバーを越え、結局4-1で試合は終了、グラードバッハの完勝となった。
戦評
早い時間帯にたて続けにゴールを決めてリードを奪い、前半終了間際にも加点、余裕をもって前半を折り返した。後半は立ち上がりから反撃を受けたが無失点で切りぬけ、逆に追加点を奪ってダメ押し、1点は返されたが敵に退場者も出て危なげなく試合をクローズ、リーグ戦3試合負けなし(2勝1分)となった。
シュート数16-15、CK7-7、ポゼッション47-53と数字だけ見れば五分のゲームだが、ブレーメンが優勢だった後半立ち上がり15分ほどを除けばグラードバッハが早い時間の先制を生かして終始優位に試合を進めた。
クラインディーンストが3アシスト、敵のオウンゴールになった2点めは実質彼のゴールだったことを考えると1G3Aの活躍で試合をつくり、プレア、オノラ、シュテーガーらも仕事をした。ハックに昨季ほどの勢いがないのは気になるがプレーは悪くなかった。
板倉、ヴァイグル、プレア、クラインディーンストというセンターラインが機能し、ゴール以外にもいい形を再三つくり、いい時間帯に先制、加点できたことでラクに試合を進めることができた。
結果が出た試合でしっかり形をつくり、思いどおりに行かないときのオプションを増やしておきたいが、そういう意味ではクラインディーンストがよすぎて他がよくわからなかった。ウルリヒはポカールに続き十分先発起用に耐えるパフォーマンスだったと思う。
これで9試合を終え、4勝4敗1分とようやく星を五分に戻した。勝ち点13(1試合あたり1.44)で順位は9位に浮上、なんとか順位表の上半分に顔を出した状態。ここが振り出しで、ここから上をねらわなければならない。
次節、アウェイでの上位(2位)ライプツィヒ戦は厳しい内容が予想されるが、なんとか勝ち点を持ち帰って上位にしっかり食らいつきたい。ポカールでの完敗を払拭したいい流れを切らないためにも次が大事になる。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「チームがこんなにいい試合を見せることができてとてもハッピーだ。なによりもまずチームのポジショニング、規律、取り組みにたいへん満足している。まず前半に自信をもったパフォーマンスを出すことができた。守備では連係してコンパクトに守ることができ、切りかえの局面も多くつくることができた。後半はあまりに受けにまわりすぎたが、この局面ではニコラスが長い時間失点をゼロに抑えてくれた。改善点があるとすれば後半の切りかえのやり方で、もっと早く試合を終わらせなければならなかった」
勝つと口数が多い。