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【ブンデスリーガ第11節】グラードバッハ 2-0 ザンクト・パウリ

■ 2024年11月24日(日) 17:30キックオフ
■ Borussia-Park

月曜日未明の試合、早起きして出勤前に見る選択肢もあったが根性が出ず、帰ってから見た。結果情報はなんとか遮断できた。インターナショナルマッチデイをはさんで2週間ぶりの試合。

このところリーグ戦4試合負けなし(2勝2分)、ホームでは3連勝中と好調だがこの試合も油断することなく勝ち点3を積み上げたい。布陣は前節と同じ。負傷で戦線を離脱していたオムリン、エルヴェディがベンチ入り。福田はメンバー外に。


布陣

ニコラス
スカリー フリードリヒ 板倉 ウルリヒ
ライツ ヴァイグル
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト

前半

立ち上がりはグラードバッハがボールを握り前がかりに攻める時間帯に。11分、オノラがけった左CKにファーの板倉が角度のないところから右足で合わせたがゴールの上にはずれた。

13分、オノラの右CKに中央のフリードリヒが頭で合わせ、ボールがファーにながれたところをプレアが右膝で押しこみゴール、グラードバッハが1-0と先制する。セットプレーからのゴールでリードを奪う。

21分、スカリーが脳震盪のためライナーと交代。2分に敵FWとの競り合いで頭を打っており、プレーを続けていたが万全でなく交代となったもの。

22分、クラインディーンストが裏に送ったボールを拾ったプレアがハーフウェイから敵DFを置き去りにしてカウンターで独走、最後はGKをかわして無人のゴールにボールを転がしたが、帰陣した敵DFにギリでクリアされる。もう少し強くけりこんでおけばよかった。

24分には板倉からパスを受けたウルリヒがそのまま遠めからシュートを放ったが敵GKがセーブ。板倉は預けて裏に抜けておりワンツー戻してほしかった。リードを得たグラードバッハが優位に試合を進めるがその後は大きな見せ場のない拮抗した攻防となる。

44分、左サイドに開いたハックがゴール前にスルーパスを通すと、裏に抜けだしたクラインディーンストがワンタッチで合わせGKの頭を越えるシュートでゴール。副審がフラグアップしたがVARのチェックでゴールと判定され2-0とリードを広げた。

前半はそのまま2-0で終了、早い時間帯の先制点で主導権を握り、終了間際には追加点を決める理想的な展開。余裕をもって試合を展開できている。

後半

開始早々の48分、右サイドのオノラからのクロスを中央のプレアがファーに伸ばすとこれを拾ったウルリヒがフリーでシュートをはなったがバーの上に。絶好機だけに決めたかった。

直後の49分、敵FWがカウンターからドリブルでエリアに入ろうとするところをフリードリヒがタックルでクリアしたように見えたがVARが介入。リプレイでは敵FWがボールを前に出したあとにフリードリヒが足を刈ったようにも見えたがノーファウルの判定に。PKになっていたらどうなったかわからなかった。

その後はパウリがボールを握り攻撃をしかけるが、グラードバッハは自陣で固いブロックを形成、中では自由にさせない。奪ったボールは速い切りかえから前線に運び追加点を窺う。手堅い展開で時計を進める。

66分、ハック、プレア、ウルリヒに代えてシュテーガー、ノイハウス、キアロディアを投入。直後の67分には左サイドのノイハウスから逆サイドのオノラにボールが渡り、オノラがシュートを放ったがボールはファーにはずれる。

71分、今度はオノラからパスを受けたノイハウスがシュートを放つが敵DFがブロック。さらに79分にはライツ、ノイハウスと渡ったボールを最後はオノラが受けてシュートしたがこれもDFにブロックされる。

90+1分、ライツに代えてザンダーを投入。直後にはシュテーガーがオノラとのワンツーでエリア内に進入、シュートしたが敵DFにブロックされた。試合はそのまま2-0で終了、ホーム4連勝となった。

戦評

序盤から攻め、早い時間帯にセットプレーから先制するとその後も優位に試合を進め、前半終了間際には追加点を得て主導権を掌握。後半はポゼッションはパウリに譲ったものの自陣での守備は固く、カウンターからチャンスもつくった。

シュート数15-15、CK5-4、ポゼッション49-51と数字的には互角だが、試合の流れはグラードバッハがコントロールしており、ボールを持たれても怖さはさほどなかった。後半開始早々のプレーがPKにならなかったのも試合の流れをわけた気がする。

チャンスは相応にあったものの決めきれないシーンも多く、前半のリードを守る展開になった後半は特に見せ場も少なかったが、そういう試合をきちんと無失点で勝ちきったことは大きな進歩といっていい。

早い時間に先制できたことが大きかったが、それを生かして試合をマネージしきったことは評価すべきで、いつの間にこんな抑制の効いた試合展開ができるようになったのか。やればできるやないかと思わされた試合だった。

個別に見れば脳震盪で退場したスカリーが心配なのと、ウルリヒは出始めたときの思いきりのよさがやや後退しているように見えるのが残念。ネッツがいないなか、ウルリヒの成長は好材料だが、この試合のパフォーマンスならキアロディアを使ってほしい。

クラインディーンストはこの試合でも1ゴール、代表にも招集されてゴールを決めており、今が旬の選手。今季はクラインディーンストを中心にしたチーム作りである程度の形にはなりそうなので、それをベースに全体の底上げを図りたい。

これでここ5試合負けなし(3勝2分)、ホームでの勝利とアウェイでの引き分けを交互に繰り返す形でこの間に勝ち点11を上乗せした。ホームでは4連勝となり、ここまで11試合で5勝4敗2分とようやく勝ちが先行、勝ち点17(1試合あたり1.55)となった。

順位はいつのまにか6位に浮上、シーズン序盤の出遅れを取り戻したが、6位から12位までの7クラブが勝ち点2のあいだにひしめいており、中位は熾烈な混戦となっている。後れを取るとたちまちボトムハーフに転落であり、いい流れを手ばなしたくない。

次節はアウェイでのフライブルク戦だが、ここで連勝して上位への足がかりをつくりたい。ちょっと調子がいいと欲が出てくるのが怖い。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「チームがホームでまたいい結果を出すことができてうれしい。試合の流れにとても助けられたと思う。ザンクト・パウリの試合の入りは非常によかったが、我々がセットプレーでリードを奪うことができ、より相手のゴールを脅かすことができるようになった。我々のプランのひとつには、パウリにいくらかボールを持たせ、切りかえからスペースをねらうということがあった。前半の終りの半時間はそれをうまくやれたと思う。しかしボール保持の局面ではミスもあった。後半になると、ボールをもったときに間が空きすぎて試合をコントロールできなくなり、守備に追われることになった。全体として見ればいいところの多くなかった試合で粘り強く、集中して戦いホームに勝利をもたらしたチームを称賛したい」

この試合は子供の人権プロモーションマッチだったようで、グラードバッハは薄緑色のスペシャルユニで戦った。

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