【ブンデスリーガ第14節】グラードバッハ 4-1 キール
■ 2024年12月14日(土) 15:30キックオフ
■ Borussia-Park
スカパーでリアタイ観戦。アウェイでフライブルクに負け、ホームでBVBに引き分けと失速気味だが、たまたまホーム連戦のスケジュールで相手は最下位のキール。ここでしっかり勝ち点3を取って踏んばりたいところ。価値を問われる試合。
ヴァイグルが警告累積で、チュヴァンチャラも前節退場となったためともに出場停止。ほかにもエングムがメンバー外となり、ケガから復帰のネッツに加え、福田、ペシュ、スヴィダーがベンチ入りした。ザンダーは古巣との対戦となる。
布陣
ニコラス
スカリー 板倉 エルヴェディ ウルリヒ
ライツ ザンダー
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
立ち上がり、オノラの右サイドからのクロスに中央のクラインディーンストが頭で合わせいきなりゴール。1-0と先制する。開始37秒、ほぼファーストプレーからの得点でグラードバッハがアドバンテージを得る。
ここからしばらくはキールがボールを握って反撃に出る時間帯に。グラードバッハはリードを得てやや守備的になり、自陣でキールの攻撃を受けるが、クリティカルなかたちはつくらせず、引っかけたボールでカウンターを試みる。
19分、ライツが右サイドからクロスを供給、これに再びクラインディーンストが中央でヘディングしたがボールはバーの上に。1点めとほぼ同じ形でフリーでのシュートだったがはずした。枠に行ってれば確実に追加点だったが絶好機を逃した。
このあたりから再びグラードバッハの流れに。23分、ハックがクラインディーンストをめがけて左サイドから入れたクロスは敵DFに先に触られてファーに流れる。右サイドでこれを受けたオノラがダイレクトボレーでシュートしたが大きく的をはずれた。
26分、エルヴェディが前線に送ったフィードをハックが確保し右足アウトでDFとGKをまとめて無力化するループシュート。これがきれいに弧を描いてゴールに入り2-0とリードを広げる。ハックがオフサイドポジションにいたのではないかということでVARのチェックがあったがゴールが認められた。
これでほぼ一丁あがりかと思ったが傲慢だった。直後の30分、エリア外から想定外のタイミングで右サイドからのミドルをファーに決められ失点、2-1と再び一点差に。「このタイミングでそこから打ってくるとは」という一発モノで敵をほめるしかない。楽勝ムードが一気に引きしまった。
それでもグラードバッハは流れを手ばなさない。32分、右サイドを縦に抜けたオノラがクロスを上げ、例によってクラインディーンストが頭で合わせたがバーの上に。下がりながらむずかしい体勢だった。
43分、左CKをオノラがけると、ニアのプレアがフリック、これがファーネットに決まり3-1と再びリードを広げる。これで「イケる」感が出た。45+1分には左サイドから切れこんだウルリヒのシュートが敵DFに当たって枠外に。3-1で前半を終えた。
後半
グラードバッハは2点のリードを背景に落ち着いた試合運び。ボールを保持しながらも攻め急がず、チャンスをうかがいながら時計を進める。52分、オノラの左CKをファーの板倉が折り返し、中央でウルリヒがシュートしたがミートしきれず。
64分、右サイドを上がったオノラのクロスは敵DFにブロックされ、戻ってきたボールを受けて切りかえしから今度はシュートしたがこれもDFにブロックされた。CKにはクラインディーンストが合わせたが上にはずれた。
グラードバッハは交代がないまま終盤に。78分、FKからのこぼれ球をザンダーがエリア外から直接狙ったが強烈なシュートは敵GK正面に。ザンダーがこんなシュートを持っているとは知らなかった。
79分、プレアが左サイドからオノラとパス交換しながら切れこみ最後は右サイドのライツとのワンツーから右足でシュート。これが決まって4-1と実質終戦に。ゴール前にいたオノラがオフサイドではないかと思ったが問題にされなかったようだ。
80分、ハックとウルリヒに代えてネッツとフリードリヒを投入。最終ラインを3バックにし、スカリーとネッツをウィングバックに。86分にはライツ、オノラ、スカリーに代えてシュテーガー、キアロディア、ライナーを投入、板倉を一列上げてボランチに。
88分、ネッツからパスを受けたエルヴェディのシュートはポストに嫌われるが、こぼれ球をクラインディーンストが流しこむ。いったんはゴールが宣告され5-1かと思われたが、VARの結果エルヴェディのシュート時にクラインディーンストがオフサイドポジションにいたとの判定でノーゴールに。たぶんクラインディーンストは自分でわかってた。
4分のアディショナルタイムも無難にしのぎ、4-1で試合は終了。3試合ぶりの勝利となった。
戦評
立ち上がりにいきなりゴールを決め、その後沈黙の時間があったものの、いい時間に追加点を得た。直後にファインシュートで1点を返され微妙な空気になったが前半のうちに3-1とすると、後半は危なげなく試合をコントロール、ダメ押しも挙げて問題なく勝ちきった。
シュート数17-12、CK5-2、ポゼッション56-44と数字のうえでも優勢、正直やや力の差がある試合だったと思う。このタイミングでこのカードがあり、2試合勝ててなかった状況からホームで勝てたのはありがたい。シーズン前半のポイントになる試合だった。
クラインディーンスト、ハック、プレアと前線がしっかりゴールを決め、オノラがその多くにからんだ再現性のある攻撃だった。得意の形をしっかり出して結果を出したのは自信になる。ライツ、ウルリヒもいい動きで攻撃を下支えした。
追い風参考みたいな試合であまりこれを基準にモノを語ることはむずかしいが、ヴァイグルを欠きながらもザンダーが中盤を支えてライツを前に行かせ、ウルリヒが上がる分スカリーがバランスを取るなど、今のチームでやりたいことが生きた試合になった。
これで14試合を終えて6勝5敗3分と再び勝利が先行、勝ち点を21(1試合あたり1.50)に伸ばし順位を暫定ながら10位に上げた。5位のフライブルクとの勝ち点差が3と、混戦のダマがやや上に移行した感があり、このグループにしっかり食らいついて行く必要がある。
次節アウェイでのホフェンハイム戦が年内最後の試合になる。しっかり勝ち点を挙げ、いい位置でウィンターブレイクを迎えたい。ブレイク明けはいきなりホームでのバイエルン戦になる。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「この試合のスタートは我々にエネルギーと勇気、自信を上積みしてくれた。チームは試合のそれぞれの局面をうまく判断してくれた。キールはボールを保持すること、攻撃の形が多様であることはわかっていたが、我々は規律がしっかりしており非保持での動きもはっきりしていた。そのおかげで我々はいくつかのいい切りかえができたし、今年もう一度ホームの観客の前で勝利を祝うことができた」
コメント短くて助かった。