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【ブンデスリーガ第15節】ホフェンハイム 1-2 グラードバッハ
■ 2024年12月21日(土) 15:30キックオフ
■ PreZero-Arena (Sinsheim)
スカパーでリアタイ観戦。今年最後の試合となるが、リーグ戦ここ8試合で4勝1敗3分と好調を維持、このままの勢いでウィンターブレイクに入りたい。年明けの次節がホームでのバイエルン戦であることを考えれば、アウェイだが勝ち点3を取りに行きたい試合だ。
前節出場停止だったヴァイグルが先発に復帰した以外はそのままの布陣。ザンダーを下げるかと思ったが、前節パフォーマンスがよかったこともあってかそのまま先発させ、ライツがベンチスタートととなった。ライツも前節相当いい動きをしていたが…。福田がベンチ入り。
布陣
ニコラス
スカリー 板倉 エルヴェディ ウルリヒ
ヴァイグル ザンダー
オノラ プレア ハック
クラインディーンスト
前半
立ち上がりにいきなり決定機。1分、プレアからのスルーパスを受けて縦に走ったハックが右サイドからシュートをはなったが敵GKにセーブされた。これで得たCKをオノラがけり、ファーの板倉が折り返したボールにクラインディーンストが頭で合わせるが枠に飛ばず。
その後も互いに攻撃をしかける動きの多い展開に。グラードバッハは最初のシーンのあとはカウンターからクロスまではもちこむもののフィニッシュできない。一方で自陣では強固なブロックを形成しホフェンハイムにチャンスを与えない。一進一退の攻防に。
23分、オノラのCKに板倉が頭で合わせたシュートはDFにブロックされたが、後ろにこぼれたボールを走りこんだザンダーがシュート、これがGKの手をはじいて決まりグラードバッハが1-0と先制する。抑えたいいシュートだった。ザンダーは移籍後初得点。
その後はホフェンハイムがボールを保持してグラードバッハ陣内で攻撃をしかけ、グラードバッハが受けにまわる時間が長くなる。グラードバッハは守備に追われる時間が長いが規律ある守備でゴールを守り、ニコラスの好セーブもあってしのぐ。
43分、自陣からのロングカウンターでウルリヒが持ちあがる。ウルリヒは右サイドを並走したプレアにボールを出し、プレアが中央に折り返したボールにクラインディーンストが飛びこんで敵GKと交錯しながらもボールをゴールに押しこんだ。
追加点かと思われたが、VARによるゴールチェックの結果、プレアからラストパスの際にクラインディーンストがわずかにオフサイドだったと判定されてノーゴールに。リプレイ移った瞬間に「あ、これはあかんかも」と思ったヤツなのでしかたない。
そのまま前半を終了、後半早い時間帯に追加点がほしい。
後半
しかし後半に入っても流れは変わらず、ホフェンハイムがボールを保持して攻撃しグラードバッハがこれを受ける展開。ラインはマメに修正するものの押しこまれて下がってしまい、ボールを奪っても自陣からなかなか出ることができない。
57分、エリア内で敵FWと高いボールを競ったスカリーが敵の胸をけってしまいファウルを取られる。ボールに行けておらずやむを得ない判定でPKを与える。これを冷静に決められて1-1と同点に追いつかれる。DFとしては不用意なプレーだった。
だが直後の61分、ハックが大きく前線にけり出したボールを右サイドでプレアが受け、敵DF二人をかわしてシュート、これが決まって2-1と再び勝ち越す。ワンチャンを個で決めたゴールだったが失点の直後だけに効いた。
その後もホフェンハイムがボールを握って攻撃をしかけるがニコラスが好セーブを連発してゴールを守る。70分、ハックに代えてライツを投入、ライツは右ウィングに入り、オノラが左にスライド。
80分にはプレアとスカリーに代えてフリードリヒとライナーを投入、板倉を真ん中に置いた3バックに移行する。さらに86分にはウルリヒとオノラに代えてネッツとシュテーガーを投入。守りきって勝つというメッセージが明確に。
アディショナルタイムは4分、その間もなんどかヤバいシーンをつくられたがニコラスが当たりまくっておりことごとくセーブ、必死の守りでゴールを割らせず、なんとかしのぎきって2-1で8月以来のアウェイでの勝利を挙げた。
戦評
ホフェンハイムの攻撃を受け続ける守備戦になったが、早い時間帯に先制したことで対応する余力が生まれた。前半終了間際のゴールはオフサイドで認められず、後半にはPKでいったん追いつかれたがすぐに突きはなし、苦しみながらも2年9か月ぶりの連勝となった。
シュート数5-18、CK4-8、ポゼッション35-65となぜ勝てたのか不思議な数字だが、ワンチャンを決めきったことに加え、ニコラスのファインセーブが大きかった。耐えてつかみとったアウェイでの勝ち点3というべきだろう。
こういう試合をしっかり勝ちきれたのはいい流れ。切りかえに正確さを欠き、プレスもかかりきらず苦労したが、ゴールはどちらもケチのつけようがないもので、内容的に厳しくても勝ち点3を取れたこと自体がチーム状態が悪くないことを示していると見ていい。
リードしても勝てない試合が多かった昨季に比べると成長が窺え、試合のマネジメントや交代にも意図が感じられるようになってきた。シーズン序盤は結果がついてこず、正直この監督ではキツいと思ったがここまで挽回したのは予想外。
15試合を終えて7勝5敗3分、勝ち点24(1試合あたり1.60)で暫定7位に浮上、ウィンターブレイクに入ることになった。気がつけば3位との勝ち点差が3まできている。ブレイク明けがいきなり踏ん張りどころになる。もっと強度も精度も上げて行きたい。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「試合全体を見れば、我々は決して出来のよかった方のチームではなく、いくらかラッキーだった方のチームだった。前半は、やろうとしたことの多くを実際にやることができた。この局面ではいい切りかえができており、それがひとつかふたつのチャンスにつながった。その後はホフェンハイムが強みを出し、我々はちょっと守備的になりすぎた。なにより終盤はあまりに自由にやらせすぎ、多くの局面でしっかりと守ることができていなかった。それでおこの勝利はうれしい。サポーターの応援は今日もまた素晴らしいものだった」
ニコラスをほめてやってくれ。