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【ブンデスリーガ第6節】ボッフム 1-3 グラードバッハ

■ 2023年9月30日(土) 15:30キックオフ
■ Vonovia-Ruhrstadion (Bochum)

開幕から5試合消化した時点で3敗2分と勝ち点2しか取れず15位に低迷するなかでの試合。相手は同じく開幕から未勝利で勝ち点3(3分)のボッフムであり、アウェイだがなんとかここで初勝利を挙げたい。

コネがベンチ・スタートとなりノイハウスが先発。また前節スタメン落ちしたプレアがスタメンに復帰、スカリーが控えとなった。試合はグラードバッハのサポーターが非常口をふさぐ形でフェンスに横断幕を張ったためキックオフが遅れ、これを撤去して10分遅れでの試合開始となった。


布陣

ニコラス
エルヴェディ 板倉 ヴェバー
ヴァイグル
オノラ ライツ ノイハウス ネッツ
プレア ヨーダン

前半

試合は立ちあがりから互いに前に出て打ちあう展開に。早くも2分、ヨーダンの落としたボールに右サイドから走りこんだオノラがシュートを放つがポストに嫌われる。4分にはネッツがヨーダンとのワンツーでエリアに入りこみシュートを放つがGKがセーブ。

グラードバッハは自陣でブロックを形成しボッフムのミスを再三インターセプト、そこからワンタッチでボールを動かしてオープン・スペースにパスを出す形で何度もカウンターをしかける。たて続けにシュートを放つが決めきれない。

すると27分、敵のミス・パスを受けたネッツがプレアに展開、プレアが深いところまで持ちあがりマイナスのパスをゴール前に入れると、ノイハウスがダイレクトでこれをゴール右下隅に決める。グラードバッハがようやく1-0と先制した。いい連係だった。

この直後、グラードバッハのサポーター席から発煙筒が焚かれ激しく煙があがった。発煙筒の一本がピッチに落ちて炎が出たため試合が中断、消火作業が行われる騒ぎに。先制してリズムに乗ろうとするタイミングで水を差された。

37分にはオノラの右CKを中央でヴェバーが頭で伸ばし、ファーのプレアがこれを頭で押しこんでゴール。2-0とリードを広げる。今季アシストばかりでゴールのなかったプレアにようやく得点が生まれる(昨年11月以来のゴール)。

さらに45+3分、敵のミス・パスをカットし前線のヨーダンへ。ヨーダンが敵の寄せを受けながらも踏ん張りプレアにボールを出す。プレアが左サイドからカット・イン、敵DFをかわしてファー・サイドにけりこんでゴール。3-0と点差を広げる。今季未勝利のうっぷんを晴らす攻撃で3点のアドバンテージを得て前半を終えた。

ボッフムのパスワークが緩いとはいえ、再三これをカットしてマイボールをしっかり持ちあがったところに光を見た。後半も引くことなく追加点を取って早々に試合を決めたいところ。

後半

後半に入るとボッフムがフォーメーションを変更、調整してきたことでやや拮抗した展開になる。グラードバッハは引き続きカウンターからチャンスを作るがダメ押しの追加点が取れない。

51分にはゴール前の密集でプレアが強烈なシュートを放つが敵GKがセーブ、さらにこぼれ球をノイハウスがかかとで流しこもうとするがこれもGKに阻まれ、最後にノイハウスがシュートを放つがバーを越える。決めておきたかった。57分にもネッツがシュートを放つが敵GKがセーブ。

64分、負傷したエルヴェディとヨーダンに代えてフリードリヒとチュヴァンチャラを投入。しかし前線を入れかえてきたボッフムがリスクを取って前に出たため、次第に自陣で防戦に追われる展開となる。

68分、ゴール前で混戦となり、裏に抜けられたところを板倉がクリアしきれず流しこまれて失点、3-1となる。これでボッフムは勢いを取り戻し、押しこまれる時間が長くなる。

71分、ノイハウスとプレアに代えてクラマーとスカリーを投入、スカリーは右ウィング・バックに入り、オノラがチュヴァンチャラと2トップに。終盤にかけてボッフムは長いボールをゴール前に放りこむパワー・プレーを試み、これをはね返す流れに。

89分、ライツに代えてヤンチュケを投入。板倉が一列前に上がる。90分、右サイドのオノラからのクロスに中央のチュヴァンチャラが頭で合わせるがボールはGKがセーブ。高速クロスで頭で合わせるのも怖そうだった。

90+2分、左サイドから放りこまれたクロスをヤンチュケがクリアするが、これが手に当たったのではないかということでVARが検証したがOFRなしでノー・ファウルが維持された。たしかに手に当たっているように見えたがどういう理屈でハンドを取らなかったのかは不明。

さらに90+5分、左CKがゴール前での混戦となり、ボールはゴールに入ったが、その前の競り合いでニコラスが敵FWに倒されており、ゴール・チェックでこのファウルを取ってノー・ゴールに。二度続けてVARに救われた。

試合はそのまま3-1で終了、後半押しこまれ、最後はかなりバタついたが敵の反撃を1点に抑えて3-1で今季初勝利を挙げた。

戦評

前半はボッフムの甘いパスをカットしてカウンターからフィニッシュに持ちこむシーンが多く、先制までに時間はかかったが3点をリードして折り返し。後半もチャンスはあったが決めきれずにいるうちに反撃に遭ったが、なんとか逃げきったかたちになった。

いい判断からインターセプトしたボールをワンタッチでつないで一気に裏を取る攻撃は、おそらくこういうことがやりたいんやなと思わせる破壊力があるが、まだうまく行くときとそうでないときの差が大きいし、守備も相手によってハマるときとそうでないときがあるように思う。

この試合はボッフムが我々以上に不調でやりたいようにやらせてもらったが、それでも終盤ズルズル下がって防戦一方になり、1点を失ったのはまだまだ課題。ここをベースにするにしてもやらなければならないことは多いと感じた。

シュート数27-24、CK10-5、ポゼッション42-58とポゼッションを譲りながらカウンター主体にフィニッシュまで持ちこんだことが窺えるが、後半の立ちあがりにいくつかあったチャンスのうちひとつは決めておかなければならなかった。前半のリードが十分あって助かった。

この試合で印象に残ったのはヨーダンで、預けられたボールをしっかりポストし、キープからプレアやオノラに渡したり、自ら前を向くなどゴールこそなかったものの中央で大きな働きをした。

また、テュラム、シュティンドル、ホフマンらが去るなかで、腹をくくってグラードバッハに残ってくれたプレアのゴールは嬉しかった。今季はアシストでの貢献は大きかったがゴールはなかっただけに、これで感覚が戻れば大きな存在になる。

次節、ホームでのマインツ戦となるが、ここでしっかり連勝して勝ち点を積み上げ、スタートの遅れを取り戻さなければならない。この試合の勝利を次につなぐ大事な一戦になる。

これで6試合を終了し1勝3敗2分、勝ち点5(1試合あたり0.83)の13位(暫定)とまだまだだが、最初の足がかりを得たのは大きい。8位フランクフルトとの勝ち点差は2で挽回は十分可能な段階なので、目の前の試合にひとつずつ取り組んで行くしかない。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「試合開始から、我々はボッフムのエネルギーと一対一の強さを受けて立つ準備ができていた。我々は多くの一対一やセカンド・ボールに勝った。前半の結果はまったく問題のないもので、我々はスペースがよく見えていたし、前線での切り替えも素早かった。その結果多くのチャンスを作った。後半少し受け身になりすぎた面はあったのものの、全体としては勝利は妥当なものだった。1失点はまったく大丈夫だが、その後にもあまりに多くのボッフムのチャンスとペナルティ・エリアでのシーンがあった。我々は今後は集中をもっと長く保たなければならない」

確かに終盤はドン引きでクリア一辺倒になってしまった。そういえばコネもエングムもハックも使わなかったな。

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