【ブンデスリーガ第16節】グラードバッハ 2-3 レバークーゼン
■2023年1月22日(日) 17:30キックオフ
■Borussia-Park
いちばん避けたい月曜日未明の試合だが中断明けの初戦とあってしかたなく出勤前に早起きして見た。自分の強い意志をほめてやりたい。内容が悪くないわりに結果がついてこないもどかしいシーズンだがここから巻き返したい。
ゾマーがバイエルンに移籍してしまい代わりにモンペリエから獲得したオムランが早速デビュー。板倉、ノイハウスらケガ人もほぼ戻っているがテュラムはベンチ外に。エングムがトップで先発した。
オムラン
ライナー 板倉 エルヴェディ ベンゼバイニ
ホフマン ヴァイグル コネ プレア
クラマー エング
試合の入りはグラードバッハの方がよかったと思う。アグレッシブな守備から高い位置でボールを狩り、ワンタッチで前へ前へとボールをつないでフィニッシュまで持ちこんだが決めきるところまでは至らず。この時間帯に先制できていれば流れは変わっていた。
21分、左サイドを破られドリブルでゴール前に迫られる。一度はボールを取り返したかに見えたがクリアが短く再び拾ったボールをシュートされる。このボールがポストに当たりルーズになったところを押しこまれて失点。0-1とビハインドを背負った。
28分にはFKからエルヴェディがヘディング・シュートを放つがGK正面。39分にはカウンター気味に持ち上がったホフマンからラスト・パスを受けたプレアが狙うがこれもGKにキャッチされる。ボールは保持するものの敵のブロックに引っかかったところでカウンターを浴びる繰り返しとなる。
43分、敵陣で失ったボールを前線にけり出され敵FWの単騎突破を許す。エルヴェディが完全に振りきられてGKとの一対一からシュートを決められて0-2と追加点を与える。完全にレバークーゼンの術中にハマった。このまま前半を終えた。
後半に入るとグラードバッハも裏にける選択を織りまぜてよりスペースを意識した攻撃で活性化を図る。55分、ホフマンの左CKにエルヴェディがフリーでヘディング・シュートを放つが敵GKのセーブに遭う。これが決まっていればというシーン。
56分、ファルケ監督にしてはめずらしく早い時間帯にカードを切る。エングム、ライナー、クラマーに代えてヴォルフ、スカリー、シュティンドルを投入。プレアがトップにスライドし、ヴォルフが左SH(もしくはシャドウ)、シュティンドルがトップ下に入る。
しかし67分、中央でワンツーからゴール前への侵入を許しシュートを決められる。0-3と試合はほぼ決まった。
77分、ホフマンとコネに代えてヘアマンとノイハウスを投入。交代枠をいっぱいまで使って反撃に出る。すると82分、ヴォルフからボールを受けたシュティンドルが右寄りからシュート、これが決まって1-3と2点差に。
さらにアディショナル・タイム、板倉からの縦パスを受けたシュティンドルがエリア外から再び右足を振りぬくとこれが再び決まり2-3と1点差に。その後も最後までゴールを狙いに行ったがいかんせんエンジンがかかるのが遅すぎ時間切れとなった。シーズン再開初戦は2-3での黒星スタートとなった。
ボールを保持しながら崩そうとするグラードバッハに対してスピードのある前線に早めに預けて勝負させたいレバークーゼンのガチマッチとなったが、レバークーゼンが先制した分その攻め手の違いがよけいにきわだってむずかしい試合になってしまった。
自陣で5バックを固めるレバークーゼンに対してアタッキング・サードを攻略できず、失ったボールからカウンターを受ける苦しい時間帯が前半いっぱい続いたのが効いた。
後半、ある程度割りきって裏にける攻撃も取り始めてようやくリズムを取り戻したがその矢先に失点。交代も奏功し終盤キャプテンの意地の二発でなんとか1点差までは追いついたもののそれ以上は難しかった。
前半が重たすぎたのはテュラム不在の事情もあるのか。戦い方自体はおかしくないと感じるし、選手らも戦術に忠実に働いているが、相手によって綻びを見せるのはシーズン前半も経験したこと。ここを乗りこえなければ次のステージはない。
このスタイルで後ろを実質CBの2枚でケアしなければならないとなると、この試合のレバークーゼンのようにスピードのあるFWをそろえた相手に裏を狙われたときに決定的に苦しく、エルヴェディだけを責めるのは酷。何回かやられればいずれ破綻するのは宿命のようなものだ。
それを避けるためには早い時間帯にまず先制して余裕をもって試合を進めるか、取られてもすぐに取り返すだけの攻撃の突破力が必要であるが、ゴールがテュラム頼みでは限界がある。この試合、積極的な交替策で投入したシュティンドルが生き、なんとか1点差まで詰め寄ったのは、ゲーム・マネジメントとして今後の参考になる気はした。
これでグラードバッハは16試合を終えて6勝6敗4分、勝ち点は22(1試合あたり1.38)で8位と順位は変わらないが、6位との勝ち点差は6と開き、ヨーロッパが遠のきつつある。ここからアウェイ2連戦となるが負けを重ねると致命的なビハインドとなる。再開早々厳しい状況だがここは踏んばりたい。
ダニエル・ファルケ監督談話:
「この試合に負けたことはとても残念だ。冬の中断期間が明ければ、再びいい流れに乗るために当然ホームでの最初の試合は勝ちたいものだ。それでも私は選手たちに控室で後半の反応について賞賛してきたところだ。我々はブンデスリーガでも最もカウンターに優れたチームのひとつと対戦した。0-3になってしまうと難しく、再び試合に入るにはちょうどいいバランスを見つけれなければならない。それを我々はやったが、しかしそれでも最後には負けてしまった。我々は今日はほとんどの数字でうわまわっていたが、相手よりひとつたくさんゴールを決められるという最も重要な部分で負けてしまった。ヨナス・オムランには厳しいデビューとなった。彼にとってはこの敗戦を受け入れることは簡単ではないだろう。しかし彼はいい選手であり、ナーバスにもなっていないし、ボルッシアで輝かしい未来が待っているはずだ」
実際オムランは一対一を止めたのもあり悪くなかった。
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