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【ブンデスリーガ第15節】グラードバッハ 4-2 BVB

■2022年11月11日(金) 20:30キックオフ
■Borussia-Park

ワールドカップのため早めのウィンター・ブレイクに入る変則日程で年内最後のリーグ戦となる。土曜日の朝早くに起きてスカパーで追っかけ視聴。前節はボッフムに気合い負け。簡単な相手ではないがホームで勝って今季を締めくくりたいところ。

この日はダイバーシティ・デイということで黒のサードユニを着用し、胸と袖のスポンサー・ロゴ(「flatex」と「sonepar」)がレインボー・カラーの特別版となった。これはこれでなかなかよかった。

プレアがCOVID-19陽性ということでシュティンドルが先発に復帰。GKは引き続きオルショフスキが先発となった。またケガで長く離脱していた板倉がベンチ入りした。

フォーメーション

オルショフスキ
スカリー フリードリヒ エルヴェディ ベンゼバイニ
ヴァイグル コネ
ホフマン クラマー シュティンドル
テュラム

試合内容

立ち上がり互いに守備を気にしてか慎重な入り。前プレの応酬というよりは中盤をコンパクトにして自由を与えずにらみ合うようなかっこうに。

4分、自陣でキープしたヴァイグルから前線のシュティンドルへパスが通ると、そこからさらにスルー・パス。ゴール前の裏でこれを受けたホフマンが流しこんで1-0。貴重な先制点を挙げる。すべてがピタッとハマった気持ちのいいゴールで思わず声出た。

その後はBVBが積極的に前に出るが、グラードバッハがゴール前で数をかけて止め、奪いきってカウンターを狙う流れになる。15分、中盤から持ち上がったコネがエリア手前からシュートし、ボールは枠に飛んだが敵GKがセーブ。

19分、右サイドから中央にパスを出される。ここに走りこんだ敵FWを捕まえられず、トラップから反転してのボレー・シュートを許し失点、1-1と同点に追いつかれる。敵FWのシュートが見事だった。

23分、敵陣でボールを奪ったホフマンがショート・カウンターでゴール前まで運び、最後に並走したテュラムに横パスを出したがテュラムがヒールで流しこもうとしたボールは敵GKにセーブされる。ホフマンが自分で打ってもよかった。

26分、右寄りで得たFKをホフマンがゴール前に放りこむと、ベンゼバイニが敵DFに競り勝ち打点の高いヘディングでゴール、2-1と再び勝ち越す。これもなかなかシビれるカッコよさ。

さらに30分、シュティンドルからのスルー・パスを受けたテュラムが敵DFを置き去りにして裏に抜ける。そのまま持ち上がり、飛び出した敵GKをかわして無人のゴールに流しこんた。3-1とグラードバッハがリードを広げる。BVBの守備がザコい。

しかし40分、敵CKに中央でヘディングを許し鋭いシュートが枠に飛ぶ。これはオルショフスキがセーブしたものの、ボールが敵FWの目の前にこぼれダイレクトで押しこまれ失点、3-2と再び1点差に。オルショフスキは当たっておりこれはしかたない。

前半はそのまま3-2で終了。最小得点差であり、BVBの攻撃は侮れないが、守備で明らかに問題を抱えており試合全体の流れはホームのグラードバッハにあるように見える。後半早い時間帯に追加点を挙げて突き放したいところだ。

後半からクラマーに代えてヘアマンを投入。ヘアマンは例によって右ウィングに入りホフマンがトップ下にスライドする。なかなか選手交代しないファルケ監督がここでクラマーを下げたのはなにかあったのか。

後半開始直後の46分、左サイドでシュティンドルからボールを受けたホフマンが中央のコネにパス。これを受けたコネがエリア手前からシュートを放つとボールはゴール左下隅に正確にキマった。グラードバッハが4-2と再びリードを広げる。

その後もグラードバッハがBVBの守備の隙をついて中央から縦にボールをつなぎチャンスを作る。52分、シュティンドルからのパスを受けたテュラムが守備網を抜けて流しこもうとするが枠をはずす。59分にもテュラムがカウンターからゴールに迫るが敵GKにセーブされる。

68分、テュラムが敵陣でボールを奪いそのまま持ち上がると、ゴール前で並走したホフマンに横パス、ホフマンがこれを流しこんでゴールかと思われたが、ゴール・チェックでテュラムのボール奪取がファウルと判定されゴールは認められず。テュラムは確かにごくわずかDFに触れていたようだが。

その後もグラードバッハが主導権を手ばなさず、77分にはヴァイグルからのパスを受けたテュラムがエリア内からシュートを放つが枠外。88分、コネに代えて板倉を投入、板倉はそのままボランチの位置に。

90分にはシュティンドルに代えてエングムを、さらにアディショナル・タイムにはホフマンに代えてネッツを投入するなど時間も使い、結局グラードバッハが4-2でBVBをしりぞけた。

戦評

シュート数11-19、CK2-9、ポゼッション39-61と数字上はBVBが優位だったが、試合の流れは常にグラードバッハが握っており、タイミングよく加点しながら最後までしっかりと試合をクローズした。テュラムが効いていて、あと2点くらい取ってもおかしくなかった。

またこれがデビュー2試合目となるオルショフスキが好セーブを連発、上背はそこまでない(183cm)がリフレクションと試合度胸のよさで存在感を見せている。セカンドはジペルよりオルショフスキでいいんじゃないかと思ってる人も多いだろう。

中断期間入り前の最後の試合で勝ち点3を積み上げたのは大きい。ホフマン、板倉、エルヴェディ、ゾマーなど、ワールドカップに行く人も少なくなく、それ以外はワールドカップ期間中は4週間のオフにするということだが、まずは疲れを取りシーズン後半に向けて戦術を改めて整理するとともにケガ人の復帰を待ちたい。

今季ここまでは、うまく行くときと裏目に出るときのムラが大きくkickerにも「感情のジェットコースター状態」とか書かれている。ケガ人が相次いで人繰りが苦しかったのもあるが、入りに失敗し早い時間に失点して自滅する試合が多かった。内容的には悪くない試合をしながらも安い失点で勝ち点を落としたことが何度もあり、課題として残った。

とはいえ監督交代初年としてはチームの骨格はすでに相当できており、中断期間明けに板倉やノイハウスを初めとするケガ人が戻ってくれば選択肢は増え地力はレベルアップするはずだ。シーズン後半に向け期待したい。

これで15試合を終えて6勝5敗4分、勝ち点を22(1試合あたり1.47)に伸ばし暫定で7位。首位バイエルンとの勝ち点差は最大12、CL圏である4位のフランクフルトとは最大7差であり、少なくともCL圏はまだ現実的に狙える。この戦いをさらに突きつめて行きたい。

ダニエル・ファルケ監督談話

「パフォーマンスと試合に対する入り方にはとても満足しているし、この勝利はだとうなものだと感じている。前半はどちらのチームもまったくトップ・レベルでありブンデスリーガのフットボールのいい宣伝になっただろう。我々はプレッシャーを受けた状態でも勇気をもって我々自身を表現できていたし、運動量も豊富でいい局面を作った。それに加えて我々はどのようにしてBVBのプレッシングに打ち勝つかということを徹底した。選手たちはとてもうまくそれを実行し、たくさんのいい動きを作りだした。後半は我々はさらに多くのチャンスを作り、もっと大差で試合を決めることができた可能性すらあった」

今季はテュラムがヤバいな。早く契約更新してほしい。あとベンゼバイニも。ただでは出さないぞ。

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