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【Jリーグ第32節】横浜FM 1-3 FC東京

■ 2024年9月28日(土) 17:00キックオフ
■ 日産スタジアム

所用があって臨場できず、当日の夜になってDAZNで時差観戦した。名古屋、浦和に連勝して臨むアウェイ横浜戦。簡単な相手ではないが越えなければならない山だ。勝ち点を持ち帰りたい。

このところ右SBでの出場が続いていた小泉が欠場、長友が代わって入った他は前節と同じ布陣。原川、小柏がベンチ入りした。リリースのない離脱、復帰が多く、状況がよくわからないがとにかくいるメンバーで戦うしかない。

布陣

野澤大
長友 木本 森重 岡
東慶 高
仲川 荒木 俵積田
オリヴェイラ

前半

立ち上がりから試合が動いた。5分、ゴール前でワンツーから裏に抜けだされ、そのままシュートを流しこまれて失点、0-1といきなり先制点を食らう。重いビハインドを背負った。人はいたがヒールで落ちされて裏をとられた。

ともにボールを握って前に出たいスタイルで組み合う。東京は前線から果敢にプレスを試み、引っかけたボールを動かしてプレスをはがしながら素早く攻め上がる。なんどかチャンスをつくるがゴールを割ることができない。

14分、長友からの落としを受けた高が枠に強いシュートを飛ばすが敵GKにセーブされる。15分には荒木がドリブルで持ちあがり右サイドからシュートしたがこれも敵GKがセーブ。連係は悪くないがあと一歩のところでしとめきれない。

19分、東慶が右サイド裏にパスを出すと長友がこれを受けてクロス。荒木がこれに合わせたが枠に飛ばず、さらに流れたボールを俵積田がシュート、敵DFにブロックさたがこぼれたボールを走りこんだ岡が低い弾道でけりこみゴール。1-1の同点に追いついた。VARチェックがあったが問題となるシーンはなくゴールは認められた。

その後は互いに主導権を争う展開となり一進一退。シュートは放っているが決めきれない。一方の横浜はボールを持つ時間帯もあるものの東京の守備も固くフィニッシュまで持ちこませない。東京が押し気味に試合を進めたがゴールはなく1-1で前半を終えた。

先制されたものの前半のうちに追いつきシュートシーンも作れている。一歩も退かずに戦えており後半もこの勢いで一気に逆転を狙いたい。高い強度でボールを奪えているのが今日の強み。勝ち筋はある。

後半

立ち上がりから横浜がギアを上げ攻勢に出る。東京は自陣で横浜の攻撃をしのぐ時間が続くが、自陣ではブロックを構築し好機をつくらせない。遠目からのシュートは浴びるものの現実的な危険は大きくはない。

60分、中央で荒木が敵のボールをひっかけて奪取、ここからオリヴェイラに当てて落としたボールを荒木が左サイドの裏にスルーパス、俵積田がこれを追ってカウンターに。敵DFにからまれながらもエリアまで持ちこみそのままシュートしたボールがGKの股を抜いて決まり2-1と逆転する。決めきった。

これで流れが大きく変わり、東京が主導権を握る。70分、俵積田、東慶に代えて遠藤と原川を投入、そのままそれぞれ左ウィングとボランチに入った。明らかにモラルの下がった横浜に対し、東京がボールを動かしながら時計を進める流れになる。

81分、長友と荒木に代えて安斎と中村を投入、安斎が右ウィングに入り仲川が中央へ。4-4-2に近い形になったと思う。84分、岡が足をつったため野澤零が右ウィングに入り安斎が左SBにスライド。試合をクローズする局面に入る。

89分、敵のパスを右サイドの中村が思いきりよくインターセプトしてそのままカウンターで持ちあがる。ドリブルで中央に入ったところで右サイドを並走した野澤零にパス、野澤零がダイレクトでこれをゴール前に流しこむと、走りこんだ仲川がGKと交錯しながらも押しこんでゴール、3-1と試合を決めた。

試合はそのまま終了、横浜に快勝して3連勝となった。

戦評

東京が先制されながらも前半のうちに追いつき、後半に逆転、ダメ押しと効果的に加点し横浜を突きはなした。前半終了時点くらいではどちらに転んでもおかしくなかったが、逆転したところで横浜の気持ちが折れたのが感じられた。

シュート数19-11、CK3-3、ポゼッション40-60とボールは横浜に持たれる時間も長かったが、試合全体の流れを力ずくでこちらに持ちこんだ試合だったように思う。強度高く戦ったことでボールを奪うことができ、フィニッシュまで持ちこんでゴールを得た。

先制点のように気を許せば崩されるだけの力のある相手だっただけに、先制されたときは正直重たいと思ったが、強度を落とさず戦い、奪ったボールは当てて落とすをくりかえしながらスピード感をもって前に前に付けて行った。

カウンターもこうしたベースの取組があったからこそ決まったもので、とにかく裏にけるという粗雑なものではなく、いいポジションでボールを動かすことがリズムを生み、敵の先手を取ることができた。単なる縦ポンでなかったことはよく見ておきたい。

横浜の守備がアレでカウンターがハマりやすい状況があったのは確かだが、ギャップを見逃がさず裏にパスを送った荒木や東慶、それを感じて裏に走った俵積田や長友らのセンスや連係が生きた。1点めの波状攻撃感もよかった。

俵積田、岡といった若手に結果が出たことも嬉しいが、長友、東慶、木本らのベテランがしっかりベースラインを押さえ、ここというところで会心のプレーを見せたことで試合を動かせたと思う。東慶は最近ずっといいが、この試合での木本の活躍は特筆すべき。

課題はもちろんまだまだあるが、「うまく行けばこうなる」というのをここ3試合表現できているように見えて、やっていること自体が間違っているわけではないと思う。このレベルをコンスタントにできるところまで落としこみたいが、ただそのためには体制の強化が必要のような気がしている。

これで32試合を終了、13勝11敗8分、勝ち点47(1試合あたり1.47)となった。順位は7位と変わらず、試合数が跛行しているため暫定ではあるが、1試合あたりの勝ち点に換算しても7位で、4位まではギリ狙える位置に来た。

1試合あたり勝ち点が1.50となる勝ち点57まではあと10となり、残り6試合を3勝2敗1分で達成できる。60の大台も見えてきた。次節、ホームでの鳥栖戦に勝てば見える景色がずいぶん変わるはず。

残り6試合は優勝や残留がかかったクラブとの対戦が続くが、そのぶんレベルの高い戦いが期待できる。失うものはなにもない。まずは勝ち点50を達成して次をねらいに行こう。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(4) 失点以外はしっかり守れた。
長友(4) 1点めの裏に走ったシーンはよかった。
木本(3.5) ポジション捨てる判断が素晴らしかった。
森重(4) 木本とのコンビで序盤の1失点に抑えた。
岡(3.5) ビルドアップの出口として機能。
東慶(3.5) 暑さと冷静さのばらんすがいい。
高(4) シュート惜しかった。
仲川(3.5) 献身がゴールで報われた。
荒木(3.5) アシストで魅せた。
俵積田(3.5) カウンター決めきった。
オリヴェイラ(4) 身体張ってボールを収めた。
===
原川(4) プレー選択がシンプルでいい。
遠藤(4) そろそろゴール出るころ。
中村(-) 時間短し。パスカット素晴しかった。
安斎(-) 復帰ほんとうにありがたい。
野澤(-) 時間短し。いい仕事した。

味スタで勝つときがきた。

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