【ブンデスリーガ第17節】グラードバッハ 3-1 VfB
■ 2024年1月14日(日) 17:30キックオフ
■ Borussia-Park
ウィンター・ブレイクが明けての今年最初の試合。16節までを12月に消化しているのでシーズン前半最後の試合にもなる。月曜日の出勤前に起きる力はなく、帰ってからスカパーのオンデマで時差視聴したが、その前にTwitterで結果を見てしまったのは痛恨。
ここまでリードを奪っても追いつかれたり逆転されることが多く、16試合で4勝しかできていない。なんとか勝ち点を積み上げなければならない。ウィンター・ブレイクに戦術の落としこみが進んでいることを期待。
ブレイクのあいだにケガ人も戻り、ほぼフル・スカッドになっているが、オムリンがまだ調整中なのと、板倉がアジアカップで日本代表に帯同して不在。代表なんか行ってる場合じゃないと思うがクラブに拒否権ないのがつらい。ヴェバーは出場停止。
布陣
ニコラス
スカリー フリードリヒ エルヴェディ ネッツ
ヴァイグル
オノラ ライツ コネ ハック
プレア
前半
試合はいきなり動いた。1分、右サイドでの密集からボールを奪取、ライツが前線にパスを送ると、ここに走りこんだハックがワントラップから右足を振りぬき、これがファー・ネットに決まってグラードバッハが先制。開始20秒で1-0とリードを奪った。その角度にボール飛ばせるんだという技術の高いシュートだった。
その後はVfBがボールを支配するが、グラードバッハは中央を固めてこれをはね返し、奪ったボールからの素早い切りかえで敵ゴールを目指す。9分、左サイドのハックが中に切れこみ、逆サイドのオノラに展開、オノラがエリア内からシュートを放つが敵GKにセーブされる。
19分、敵GKのパントが不正確になったところをフリードリヒがカット、プレアにつなぐと、プレアはターンしてハックにスルーパス。裏に抜けたハックはGKとの一対一を冷静に流しこみ2-0とリードを広げた。
2点のアドバンテージを得たグラードバッハは守備を固めながら追加点の機会を窺う展開に。何度かゴールに迫られるが敵のシュートミスもあり、2点のリードを保ったまま前半を終えた。
後半
後半に入るとVfBは二人を交替させフォーメーションを変えて圧を高めてくる。VfBにボールを握られ、グラードバッハは受けにまわる時間がさらに長くなる。55分、ロングボールを前線で収められ、最後は一歩遅れてシュートを許し失点、2-1と1点差に詰め寄られる。リードしたあとの失点にイヤな予感がする。
その後もVfBがボールを支配、ほぼ一方的に押しこまれる展開となるが、グラードバッハの守備は固く、身体を張ってゴールを守る。66分、傷んだプレアに代えてジーバチュを投入、そのままトップに入る。
VfBは攻めこむものの、アタッキング・サードでのアイデアを欠き決定機を作れない。75分、オノラに代えてエングムを投入、そのまま左ウィングに。固い守備からカウンターを狙うが守る時間が長い。
82分、ハックがカウンターからドリブルで持ち上がり、敵GKと一対一になるがシュートはわずかにファーに外れる。ハットトリックのチャンスだったが惜しかった。
しかし90+1分、コネが左サイドからしかけファーをねらったシュートを放つと、これはポストに嫌われたが、跳ね返ったボールがゴール正面のジーバチュの足もとに飛び、ジーバチュはこれをダイレクトでゴールに突き刺して3-1に。試合を決定づけた。
90+2分、コネとハックに代えてノイハウスとクラマーを投入、試合はそのまま3-1で終了し、グラードバッハが今年最初の試合で勝ち点3を手にした。
戦評
結果は快勝だが内容的にはほぼVfBに押されっぱなしで、特に後半はずっと自陣に押しこめられる苦しい試合だった。しかし開始早々のゴールを含め早い時間帯に2点のリードを奪い、後半1点を返されたあとも自滅することなく守備を固めて我慢できたのは大きかった。もう少し早く追加点がほしかったが、アディショナル・タイムに突きはなして敵の戦意をくじいた。
数字を見ればシュート数8-15、CK0-3、ポゼッション29-71と一方的で、内容的にはそのとおりだったが、チャンスを決めきって勝ったのは我々だった。ハックはブンデスリーガ一部では二つめと三つめのゴールだったらしい。終盤のカウンターを決めておきたかった。
今日の試合展開、特にリードしてから押しこまれた部分についてはどこまで意図したものかがわからないが、失点を1点にとどめ、集中を切らさなかったことは昨年の試合に比べれば進歩が見えた。この試合ではCBがヴェバーではなくフリードリヒだったのも結果的に奏功したかもしれない。
シーズン前半の17試合を終え、5勝7敗5分と負けが先行、勝ち点は20(1試合あたり1.18)。順位は10位と二つ上げたものの順位表下半分での前半フィニッシュであり、リードを保てない試合運びの拙さが大きな課題になっている。
成功体験を積み上げ、勝ち点を稼ぎながら内容を改善して行く以外にやり方はなく、その意味ではシーズン前半最終戦でありブレイク後の再開幕戦にホームでしっかり勝てたのは価値がある。これを足がかりにシーズン後半を戦わなければならない。
次節、2節続けてホームでアウグスブルクと戦ったあと、首位レバークーゼン、2位バイエルンとアウェイでの2連戦と厳しい日程になる。開幕はこの日程のせいでスタートダッシュに失敗し低迷の原因になったが、シーズン後半は最初の3試合で最低でも勝ち点5は取りたいし、そうなれば見える景色は少し変わってくるかもしれない。
ゲラルド・セオアネ監督談話
「後半は大きなスペースを与え非常に深く守った。こういうやり方をしたかったわけではない。しかし我々は事前に、VfBがどんなフットボールをするか、彼らを相手にボールを持つことがどれだけ難しいか、彼らがどれだけうまく連係しポジションを取るかを知っていた。彼らにプレスをかけるのは非常に難しく、彼らはいつも出口を見つけてしまう。そのため我々は基本的に深く守ったのだ。前半はどの点でも非常によかった。もちろんいつでも改善の余地はあるわけだが、しかし我々はボールを持っていないときもしっかり相手をコントロールできていたし、彼らに奥行きを与えず、ボールの動きをとてもよく読めていた。後半になると相手はポジションを組みかえ、我々はそれを予想していなかった。これによって彼らは我々に大きな困難をもたらした。これに対抗するために、我々はヴァイグルを5バックに組みこみ、この状況を解決した」
勝つとコメント長い。スポーツダイレクターのニルス・シュマトケがインタビューで、ボルゲス・サンチェスをニーメーゲンにレンタルし、福田をトップチームに昇格させるとコメントしている。
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