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【ブンデスリーガ第4節】バイエルン 1-1 グラードバッハ

■2022年8月27日(土) 18:30キックオフ
■Allianz-Arena (Munchen)

スカパーを録画して日曜日の朝早起きした。開幕から3戦負けなしで2位につけている状況での首位バイエルンとのアウェイ・マッチ。今季のバイエルンはここまで6-1、7-0とおとなげない試合を続けており恐怖しかない。

ベンゼバイニが体調不良で欠場、左SBにネッツが先発した他は前節と変わらない布陣に。フリードリヒを最終ラインに入れて板倉を一列上げるとかいらんことをしてくるのではないかと危惧していたが杞憂に終わってよかった。

ゾマー
スカリー 板倉 エルヴェディ ネッツ
コネ クラマー
ホフマン ノイハウス プレア
テュラム

試合は圧倒的にバイエルン・ペース。キックオフから3分ほどですでに2本クリティカルなシュートを打たれるなど不穏な空気が広がる。しかしバイエルンの再三のチャンスも身体を張っての守備とゾマーのセービングでなんとかしのぐ。

34分、左サイドからのクロスをファーで押しこまれゴールかと思われたがVARが介入。OFRの結果、ニアで敵FWがこのボールに触れておりそれがオフサイド・ポジションだったという判定となり、ノー・ゴールとなる。これは失点を覚悟しただけにまさに命拾いした心地だった。

すると43分、クラマーが半ばクリアで前線にけったボールを、高い位置を取っていた敵DFが後逸する。テュラムがこれをさらってカウンターで持ち上がり、敵DFにからまれながらもGKをかわしてシュートを流しこむ。これが決まってグラードバッハが1-0と先制する。

ずっと押しこまれながらもワンチャンを逃さず決めきった貴重な得点となったが、当然このまま終わるとはだれも思っていない。ある意味ここからが難しい戦いになる。前半は1-0で終了したが後半なにが待っているのか。

今季初めて先制を許しビハインドを背負ったバイエルンは後半開始からギアを上げてくる。グラードバッハはほぼ自陣に押しこまれる展開となるが、集中を切らせることなく献身的な守備を敢行、さらにゾマーがワールド級のセーブを連発してゴールを守る。

52分、プレアが傷みヴォルフと交代。ヴォルフはそのまま左ウィングに入る。バイエルンは試合の流れにフラストレーションをつのらせ、判定にクレームをつけるケースも多くなる。グラードバッハとしては悪くない展開。

77分、ノイハウスに代えてフリードリヒを投入。板倉を一列上げるのかと頭を抱えかけたが、最終ラインを3枚にして実質5バックで守備を固める意図だった。確かにハーフポジションや大外を使って波状攻撃を受けており、スペースを消す意味では合理的だったかも。

しかし83分、ついに落城する。左サイドから入れられたクロスに中央で合わされ失点、1-1の同点となる。これはさすがにゾマーも止められなかった。

85分、ホフマンとコネに代えてヘアマンとヤンチュケを投入。ヘアマンはそのまま右ウィングに入る。ヤンチュケは最終ラインに入れてこんどこそ板倉を上げるのかと思ったがヤンチュケがそのままボランチに。バイタルを消そうということか。

6分のアディショナル・タイムもなんとか守りきり、結局1-1の引き分けに。先制を追いつかれたのは残念だったが、アウェイでバイエルンから勝ち点1をもぎとり、昨季からの対バイエルン無敗を継続した。

本来のポゼッションはほぼ見せられなかったが、絶対王者のバイエルンに対して一歩も引かない戦いでワンチャンをモノにし、もう少しで勝ち点3を取れそうなところまでもちこめたのは大きな成果といっていいだろう。

数字を見ればシュート数5-33、CK1-14、ポゼッション31-69とまあ見たままだが、それを1-1で終わらせたのはある意味すごく、その立役者はゾマーだった。シーズン前には移籍の噂もあったが今のところ残留、この日も33本のシュートに対して19本をセーブした。

これで4試合を終え2勝2分で勝ち点8(1試合あたり2.00)、順位は6位に後退したものの、他のクラブが勝ち点を落とすバイエルン戦で勝ち点を伸ばすことができたのは大きなアドバンテージになった。まだシーズン序盤で順位に一喜一憂する段階ではないが、チャンピオンをバタつかせたのは痛快だった。

しかしこの試合でも層の薄さは気になったところで、交代も選択肢の少なさを感じさせた。あとシュティンドルはまだフィットしていないのだろうか。今日のような試合なら力を発揮するプレーヤーだと思ったのだが。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「これは間違いなく我々にとっていい勝ち点だった。終了間際に追いつかれたらふつうはがっかりするだろう。しかし今日はだれも、バイエルンが勝ち点を得たことを妥当でないとは言わないだろう。我々は大きな情熱とチームスピリットをこの日に注ぎこみ、よく守り、立ち直りの速さを示した。我々はもっとボールを保持したかったが、前半はいくつかの局面ではっきりしない戦いをしてしまった。そうでなければ我々はもっと多くを作り出すことができたはずだった。後半に入るとバイエルンの圧力はさらに大きくなった。今日は我々には難しい日だった。しかし私のチームは大きな意志の力を見せてくれたし、そのことは賞賛したい。ヤン・ゾマーのパフォーマンスは今日はワールド・クラスだった。しかしバイエルンから勝ち点を得ようとするのならそれもまた必要だった。ヤンはマヌエル・ノイアーとともにブンデスリーガの最高のGKであり国際的にも間違いなくトップのGKだ。彼が我々の背番号1番であることを誇りに思う」

話が長い。


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