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2024.11.09 冬の訪れ

サマータイムが終わると同時に、曇りの日が増え、一気に日照時間が少なくなった。その中で、今日は久しぶりの晴れ間だ。

家の中から見ていると、陽の光が温かくみえる。
これからの冬に備えて、厚着のコートでも見に行くかとショッピングモールへと向かうことにした。

最初はバスに乗って行こうと思っていたが、せっかくのいい天気だからと自転車にまたがって走り出した。スロバキアの道路は、謎の凹凸があったり、急に歩道から車道になったり、少々走りにくい。しっかりハンドルを握ってこぎ続ける。

10分ぐらい走った頃だろうか。息が上がる。
日本ではよく自転車に乗っていたのに、なぜこんなに疲れるのだろうと不思議だ。日頃ジムにも通い、体力が急激に落ちたとも思えない。思考巡らせながらペダルを踏み込む。

歩道沿いに植えられている木が、黄色く色づいている。スロバキアに長年住んでいる友人が、秋が1番好きだと言っていたのを思い出す。彼女にとってこの時期の気温と日照時間のバランスがちょうどいいらしい。紅葉を見ながら、彼女の主張を自分の中に落とし込んだ。

20分ほど経った頃Euroveaと言うショッピングモールにたどり着いた。中は、すでにクリスマスの装飾で飾られている。クリスマスグッズを売っている臨時店舗まで立ち上がり、元々この場所には何があったのだろうと考える。

スロバキアに駐在する際、私は重量オーバーで、泣く泣く冬のコートを日本に置いてきた。そのため、しっかりした防寒具を探していた。だが、店頭に並ぶのは、意外にも薄っぺらいダウンコートばかりだ。
そういえば、東洋人と白人では肌を作りが違うと聞いたことがある。だから真冬でもノースリーブで彼らは生活ができるとか...。東洋人の中でも一際寒いのが苦手な私。全身毛布をかぶるような、しっかりしたコートを探していたが、見つけることができなかった。

簡単にスーパーマーケットで食材を調達し、リュックに押し込んでショッピングモールを後にすることにした。自転車にライトをつけていないため、暗くなるまでに家に帰らないといけない。
時計の針が15時を指していた。最近では16時半には日が落ちるため、そろそろタイムリミットだ。

ひんやりとした風が頬を伝う。いよいよ冬の訪れだ。ハンドルを握る手が冷たい。
ここから、長い寒いスロバキアの冬の時期が始まる。

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