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2024.09.22 ターフェルシュピッツ様

11時半からのターフェルシュピッツに向けて、気持ちを高めていた。

昨年1月に旅行でウィーンを訪れた折、一人で入るのは...と気後れして入れなかったPlachuttaというレストラン。ターフェルシュピッツという牛肉とスープの料理の名店である。

今日は事前に予約し、友人と一緒にランチをする予定だった。
時間より早くレストラン前に着いたが、まだ開店していないようなので街中を歩く。

先週の大雨とは打って変わって、晴天。石畳の旧市街を歩き、時おき馬の足音が響く。
「スロバキアは、日曜日でもお店が開いているんですね!」と以前ブラチスラバに来たバラが感動していた。周りを見渡すと、見事に店が閉まっている。

時間になり、レストランに入店すると、すでにそこには2組の客が並んで座っていた。
その横に通され、私たちもメニューを眺める。
目を通すものの、心のうちは決まっている。皇帝フランツ・ヨーゼフ1世も愛したという牛肉の煮込み一択。

スープに、ポテト、ソースとパンが付いてくると記載してある。それだけで十分だと思い、ウェイターに頼む。麺やほうれん草は付けますか?と聞かれ、こういうときは正直に「初めて食べるんだけど、どう食べるのがおすすめ?」と逆質問するようにしている。
すると、パンケーキの麺とほうれん草がいいですね、と言われたので、それを頼んだ。

15分ほどすると保温する台が来て、鍋に入ったままのスープ、付け合わせが続々と届いた。ウェイターが、カップにスープを注いでくれる。
テーブルに置いてある“食べ方”に従って、スープに口をつける。美味しい!肉の出汁がしっかり出ている。味としてはポトフに近い。気になっていたパンケーキの麺も、柔らかくて美味しい。



次に黒パンにバターと黒胡椒をつけて食べるべし!と書いてあるので、従う。バターと胡椒でパンを食べるのは初めてだったが、これはいい!今度から家でもやろうと誓う。

スープの中に入っているお肉に手を出そうかと思ったら、すぐさまウェイターが手伝ってくれる。牛肉、ほうれん草、ポテトをよそってくれた。まずはそのまま牛肉を食べると、ほろほろ。柔らかく煮込まれている。りんごと西洋わさびのソースも良い!どうにか家で再現できないかと、頭を凝らす。根菜のホワイトソースも最高だ。
なんなら、ほうれん草とポテトも美味しい。

大満足。
念願のターフェルシュピッツが食べられて、いい休日。

最後、お会計をもらう。概算を立てていたが、それを随分上回る。
おぉ...。一人約6000円。
普通のレストランでランチしても、3000円はするウィーンの物価。日本円で給料をもらっている私としては、円安のヨーロッパで生活するのは苦しい。スロバキアは比較的物価が安い(ランチで相場2000円)のが救いだ。

まぁでも、一生に一度。
これまで頑張ってきたご褒美。
明日から、また一生懸命働こう!と思いながら店を出た。

友人は午後の便でイギリスに飛ぶそうで、別れた。
私は蚤の市でも散策しようと思い歩みを進めた。が、着いてみると閉まっている。
仕方ないので街中に戻る
観光客が蠢いているが、店は飲食店以外全て閉まっている。スーパーすら開いていない。
これを全て開店させたら、オーストリアの経済効果大きいのでは?と思いながら、労働者の権利を尊重するしかない。

こんなに多く人がいるのに、店は全て閉まっている。みんなどこに行くんだ?

代わりに大聖堂の中に入る。色々な国で教会を見ていると、どこが何か忘れてしまう。さらりと見て街を歩くと、先ほどのレストランの近くに、良さげなパン屋を見つけた。

無類のパン好きとしては、チェックしないわけにはいかない。
人が多く入っているのをみると、人気店なのだろうと予想し、Google mapでも確認。やはり、ポイントが高い。お土産に買って帰ろう〜!と、入店。
大きなハード系のパンも魅力的だが、一人では食べきれないので、小物を探す。クロワッサン、サンドイッチ、ケーキらしきもの。定員さんにも詳細を聞いて、選び抜いたのは、三日月型のパンの中にナッツが入っているものと、少しハード系のパン。

先日モドラで買ったお皿に乗せると、いい感じ!

憂鬱になりがちの月曜日の朝には、美味しいパンを用意するようにしている。
明日の楽しみもできたところで、タイムアップとなったので、スロバキア行きのバス停に向かう。

1時間半、片道最安値で1100円でこれるウィーン。
また来るねと、街並みに伝えてバスに乗った。

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