2024.10.30 心の高鳴り
数時間前にスーパーで買った、スロバキアらしい食品やプレゼントを、白い紙袋に詰めていく。
紅茶、Kofola、chrumky、ウエハースのようなお菓子…。加えて、最近柿が売っているのを見かねて、それも"日本代表"として袋に詰めた。日本昔話のさるかに合戦の英語版がYouTubeにあるのを見つけ、「昔から日本に愛されているフルーツ」とメモ書きを残した。
来週から、スロバキアの同僚がウクライナへ事業視察に行く。日本の事業のため、本来なら私たち日本人スタッフが、現地に足を運び自らの目で確認したい。だが、たとえ人道支援を行うNGO職員でも、安全渡航情報で危険度が最も高い4に設定されているウクライナに、外務省が容易には渡航を許可しない。
だから、異なる基準を持つスロバキア人スタッフに代理で行ってもらう。
今日はそのブリーフィングを行った。
月に一度のペースで現地に赴く彼らは、私より安全対策を熟知している。だから、基本的にはモニタリングしてきてほしいポイントや、予定などの確認をした。
最後に、私がウクライナ人の同僚に渡してきて欲しいお土産を手渡した。
約半年間、メールではほぼ毎日、オンライン会議は2週間に一度のペースで言葉を交わすウクライナのプロジェクトマネージャー。直接会ったことはないが、事業開始以後、彼女以上に連絡をとっている存在はいない。気がつけば、友達のような感覚を覚えるほど信頼できる相方だ。
日々、こちらからの要求にも応じ、莫大な量の仕事をこなしてくれている。少しでも感謝の気持ちを伝えたいと、メモ紙一枚ほどに想いを綴った。
準備したお土産の袋が、彼女への手元に直接届くと思うと、なんとも心が高鳴った。
以前、緊急人道支援をしている友人が、「食料でいっぱいになったトラックを見送る時、「行けー!!」って叫びたくなるぐらい気持ちが昂る」と言っていた。
たった一つの袋ですら、この状態なのだから、直接裨益者に届けられる箱を見送るのは、絶大なものだろうと想像した。
いよいよ、来週。
まるで私がウクライナに行くような、旅行前の高揚感を感じている。