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2024.09.01予定通り行かないのが旅である

今日の予定
8:15 宿を出発
9:00 スピシュ城着
10:30 下山
11:08 バスでLevoča
11:28 到着し観光・昼食
14:05 Popradへバスで移動
15:30 Popradからブラチスラバに戻る

だが、予定通り行かないのが旅行である。

最初は比較的順調だった。スピシュ城の入り口が分からず、看板の記載によると19kmと書いてあるのにドキッとした。私以外誰もいない道を、ただひたすら息を切らしながら登山。城を目の前に、麓を歩いて1日終わるのでは...と思った。
UNESCOの世界遺産に認定されているものの、アクセスのしにくさや、そもそもスロバキアに来る日本人観光客は限られているため、情報が少ない。日本語・英語で情報収集はしていたものの、宿の主人からの案内に安心して、大事なアクセス方法を自ら調べていなかった。

ホテルから30分で着くと聞いていたが、45分かけて、なんとかスピシュ城に辿り着いた。
世界各地にある「天空の城ラピュタのモデル」とされる城の一つである。ゴシックとルネサンスの様式を使っているらしいが、素人目には、どれも石造りの崩れた遺跡だった。だが、多くの説明書きに書いてある通り、防御策を講じた建物であるのは伝わってきた。これまで多く城や城跡を訪問してきたが、スピシュ城は高台にあるのはもちろんのこと、砲台の組み方、門の建て方に他とは異なる工夫が見られた。

11時から剣を使ったバトルショーをやるとも聞いたが、時間がないと思いパス。
10時半ごろに下山を開始。
出発時刻15分前にはバス停に着いた。
が、バスが来ない。
宿で聞いたCPというバス乗換案内アプリを開くと、そこには11:08発の記載が消えていた。やられた。

次のバスを調べると12:38。レボチャに着くのは13:00。
だが、不安になってレボチャ→ポプラトのバスも検索すると、案の定14:05が消えている。最新の情報だと13:30に乗らないと、ポプラトの電車には間に合わなくなる。
滞在時間30分は、あまりにも勿体無い。
仕方ないので世界遺産の街レボチャは諦め、直接ポプラトに向かうことにした。

1時間ほど、近くのカラオケバーのようなところで、ジュースを飲んでバス待ち。
12:38の定刻通り“Poprad”と書かれた車両に乗り込む。

Kežmarok出張に行く時、毎回使っているPoprad駅。
馴染みの街並みを横目に昼食を食べる。
西洋料理に飽きたので、意を決してHoshi Sushiという名のレストランに入ってみた。

店員は全員白人。ここは、日本人に見えるアジア人が“寿司屋”を名乗る店ではないらしい。
“Mizu”という名の海老天アボカド巻きと、サーモンうどんなるものを頼んだ。
外国人がやっている日本食レストランは、彼らが知る日本語を料理名としてメニューに記載し、一切食事内容と関係ないことが多々ある。日本語話者からすると、その命名に笑える。



天ぷらにスウィートチリが絡められ、辛く仕立て上げられた巻き寿司は、なかなか美味しかった。うどんは、なんともいえない香りと味だったが、まぁ食べられない程不味くはない。
ふと目を外に向けると、雨が降っていた。近くにあるタトラ山脈により、この地域は天候が変わりやすい。10分ほど雨宿りしたら、小雨になっていた。

デザートに、田舎の方に行くとよくある1€アイスを片手に駅へと向かう。
ホームは、家族連れなどが別れを惜しんでいた。そこで気がついた。今日から9月に入った。夏休みを終えた学生たちが、実家から移動をするのだ。
今朝、ブラチスラバ行きの電車を見た時に、16:30ポプラト発は満席で席が取れず、仕方なく15:30に早めざるを得なかった理由がようやく分かった。

慣れたポプラトからの帰路。旅で少し気を張っていた心が、少し撫で下ろされた。

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