私の友達(あたおかでした)
今から私の友達のAについて話すので少し彼女の紹介をする。
Aとは高校3年生の時に同じクラスで仲良くなった。「顔が赤ちゃんみたいでかわいいな。」と最初のころは思っていたが、最近は ”喋るま〇こ”としか思っていない(嘘です)。
高校の時Aは私より勉強ができたが、いつも”勉強なんてしていません”みたいな顔をしていたからちょっと悔しかったのを覚えている。いつもお酒を飲むと「処女を捨てるのが怖い、体に穴をあけるなんて怖い。」と彼女はおびえていたが、ピアスの穴は普通に開けていた。感覚がイかれている。
Aとは感覚的なことは結構気が合うのだが、おそらく根本の性格が違う。Aが”一緒にやろう!”と言ってきたことに渋々付き合って、一度喧嘩したことがある。
Aは北海道に住んでいるのだが、10月後半~1週間程度東京の私の家に泊まりに来てくれたことがあった。彼女の目的は”渋谷ハロウィン”に参加することだった。あんな世紀末のような場所に正直なところ行きたくはなかったが、せっかくAが東京から上京してきたことだし付き合うことになった。”終電で帰ろう”と約束をし、私たちは渋谷に繰り出した。
最初の方はカオスをそれなりに楽しんでいたのだが、1時間で飽きてしまった。渋谷にはコスプレを楽しむ女の子と、コスプレを楽しむチンコしかいなかった。とにかくナンパが多い。THERMOSに入った酒を無理やり飲ませて来ようとするバカや重傷を負ったマリオが街を徘徊していた。
Aのことは好きだが人ごみは嫌いなので、10時頃Aに「帰らん?」と打診してみたがAは「どっかお店入って休もう!」と言ってきた。Aはこのために上京したわけだから、朝までカオスを楽しむ予定だったのだろう。もちろんお店の中では ” 帰る / 帰らない ” 合戦が始まった。
私は次の日大学の1限があったので一刻も早く家に帰り休みたかった。割と熱く”私がどれだけ大学に行くことを重要視しているか”について語ったからか、Aは「わかった、ごめん、そんな風に考えてるとは思わなかった。明日は絶対1限出ようね。今からだと終電間に合わないからホテルとるね。お金は私が出すから。」と神対応をしてくれた。人格者である。
実をいうと、ここら辺の記憶がかなりあいまいだ。渋谷の安居酒屋の安酒をあおりまくっていたからだと思う。気づいたらAPAホテルにいて、隣で友達がカップ蕎麦をすすっていた。
後から写真を見返すと、撮った記憶の無い写真が出てきて大変驚いた。ブラ姿+真顔直座でピースしている写真など、世に絶対出てはいけない写真が大量に出てきた。後からその写真を二人で見ながら死ぬほど笑った。
Aは心から貴重な友達で、Aがいなかったら知らなかった世界や楽しさがたくさんあると思う。私はもともと頭がガッチガチの真人間なのだが、Aと”エジプト”がコンセプトのラブホテルに泊まったり、泥酔しながら雪道を走り回ったりしているうちに”常識”とか”世間体”とかがどうでもよくなった。無人島に流されるならAを道連れにしたい。どうせ死ぬし、全裸で鬼ごっことかしたい。
私の人生で、Aに会えたことがもう勝ちだと思ってる。
今日はAの誕生日なので、エッセイを書いた。
天