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人生に失敗した僕が、人生をやり直すお話 その2



闇バイト その先

僕は大して危機感を感じることなく、言われたとおりに仕事をした。

指定された場所へ行き
指定された文言を口にし
指定されたものを受け取り
指定された場所へ届ける


ただそれだけで、10万円が貰えた。


考えてもみてほしい。

当時、東京の最低賃金は1000円程度であった。
一日フルタイムで8時間働いたとして8000円
週に5日勤務したとして、月に20日
しめて16万円である。


一月働いて、16万

それがたったの一日で、10万


そりゃ、まともな仕事ではないことは明らかなわけで。


一日働いて、その異常さを改めて思い知った僕ではあったが、その日暮らしを繰り返し、人生から逃げ回っていた僕には、そのお金の魔力に逆らうことは叶わなかった。

僕は辞められなかった。

最初感じていた罪悪感も、一月もすれば何処かへ消えた。

もう戻れない
その思いだけが、僕の心を蝕んでいた。


そうして僕は、すべてを失った

3ヶ月ほど、闇バイトに浸った生活をしていたある日の昼。

前日の夜は日を跨ぎ彼女と仲良く遊んでいた所為で、随分と帰りが遅くなった。

家の前に、普段見かけない黒い車が停まっていたことを、今でも覚えている。

次の日は朝から京都へ闇バイトをするために出かけなければならなかったが、夜更かしの影響か、寝坊した。

そもそもこんな自堕落な生活
責任感など皆無の仕事

嘘をついて、僕は集合時間を遅らせた。

急いで身支度を済ませ、普段出かける前の一服を我慢し、僕は家を飛び出した。

3歩ほど歩いたところで、見知らぬ男性に囲まれた。


---警察だ、と名乗った。



間違えた選択 気付いていた不正解

僕は初犯であったが、執行猶予のない実刑判決を下され、刑務所へ収容された。

どんな生活か、などと書くのは、機会が有ればにしたいと思う。

僕があの日、逮捕され、収監され、そして出所し今に至るまで、思考し続けた結果見出したことがある。

それは

僕は
正解などは分からなかったけれど
最良解、ましてや不正解には気付いていた
ということ。

そして気付きながらも、それを無視し、自らの安楽を優先していた
ということ。


人間は、誰しもが強くはないと僕は思う。

だけれど、逃げてはいけないことがある。

そこを逃げたら、必ずいつかそのツケが回る。


僕の場合は、それがこれであった。

あの日僕が捕まらなかったとしても、きっと別の形で、すべてを失っていたと思う。

友人、知人
信用
地位
社会的居場所

何もかもが、なくしてから気づいた。

失うことは一瞬でも、
それを得るにはかなりの時間がかかるということ。

後悔は、先に立つことなどないということを。

この記事を読んでいる方は、きっと他人事のように思えるかもしれない。

僕がその立場でも、そう思うから。


でも、どうか今いる現状と全く同じ今は
二度とは手に入れることが出来ないということを
心の片隅に置いておいてほしい。


僕は今、必死に今を生き
やり直しの最中である。

不自由ばかりが目立つけれど
それでもやり直させてもらえている環境に感謝でしかない。


僕の拙い過去の文は
一先ず終わりにしたい。


どうか道に迷ったら
僕は力にはならないかもしれないけれど
話だけでも聞きたいとおもう。



怪しいアカウントのように思えるかもしれないけれど、僕は斡旋をしている。

もし仕事に困ったら、いつでもDMしてほしい。

精一杯力になろうと思う。


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