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忍者と極道 第90話 「MERMAID」感想

毎週はやりませんがちょくちょくは感想書きます。

【例の本棚とTVの部屋】

極道(きわみ)さん視点では四章でチラホラ出てきたこのお部屋だが、忍者(しのは)君視点でも幻視。

「……ぅ ホラ」

と書かれているあたり忍者(しのは)=慎太郎(しんたろ)説の補強に見える。
見えるだけになんかミスリードくさいと思ってしまう。

ただ忍者と極道という漫画は、かなりわかりやすい伏線を張って予想通りの展開が待っていても、それでもなお演出力や期待を裏切らない面白さでブン殴って来るという作品なので、どう転んだって面白いだろうと無責任に期待しています。

※※※

あと忍者(しのは)君の初変身シーン登場。
脱いで忍者に変身するのは忍者(しのは)君だけなんですよね。
以前にそれ関連で記事書いたのでお時間よろしければどうぞ。

【医者の矜持と忍者の本分】

五章始まってからシリアス化待ったなしのお兄ちゃん。
冷酷なようだが、左虎がいくらゴッドハンドの持ち主とはいえ水不足の医療現場に東京都民中がヤク漬けとなってしまっては、彼ができることは非常に限られている。
であるならば、元凶である極道をぶっ施術(ころ)しに行くのが医者として忍者としての務め。
例えそれが同僚たちに伝えられず誤解されようとも。
正体を隠した覆面ヒーローの悲しき王道展開ですな。

※※※

前話のシーンだが、左虎もトリアージをおこなったと言える。
例え目前の患者たちを見捨ててでも、自分にしかできないことを殺りに行く。
それはある種の傲慢なのではあるが、それは養父から既にこの兄弟は教わっている。

人が人を裁くのは傲慢だし、選んで救うのも選んで殺すのもそんなに上等な話ではないのかもしれない。
しかしそれを進んで行うのは大変なプレッシャーであり、そんな精神的重圧を自ら背負って立って戦える精神的にも超人なのが忍者なのである。

ちなみに上記引用画像の炸羅の台詞だが、88話の孔富姐さんの台詞と対比的になっている。

傲慢に押し付けるのが生か死かの差。
せっかく生かしても感謝されるわけでもないというのはやはり前話で語られている通りであって……

あえて誰も言わないのか絵面がゾナハ病しすぎて失念するからなのか、幸福を感じたまま死ぬ方が嬉しいと思う人も残念ながら被害者都民の中にはやはり相当数混じっているとは思う。
ただ問題なのは彼らに選択肢がないことであり、左虎はじめとした忍者たちはその選択権を正統な手の内に取り戻さんがために出撃するとも言える。

【斗女たんはサイボーグ少女】

今回の一件で判明したのが斗女たんには麻薬(ヤク)が効くという事実。
少なくとも麻薬が効く程度には生身の部分を残しているらしい。まぁポテチ食って屁ェこけるしな……。

またこの90話で忍者装束に着替えても麻薬で弱体化(デバフ)って脂汗をかいたままでいる姿が描かれている。

忍者装束を着た斗女たんと、普段着のジャージ姿の斗女たんは実は別で、忍者としての姿の斗女たんは特別に設えられた司令ロボットなのではないか説もあったが、これで否定された形。

陽日⇔夢澤、色⇔殺島、左虎⇔孔富、惨蔵⇔幡随院と対応するキャラクターが忍者サイドと極道サイドで配置されているが、消去法的に斗女たんは殺戮歌MAYAが対応キャラクターになりそうだとは思っていたのだが、
サイボーグ化の比率次第ではMAYAの歌声攻撃が一切効かなさそうではないかという危惧をしていたのだがそういう心配はあまりしなくていいのかもしれない。
お前ははどっちを応援しているんだと言われそうだが……まぁ数ある読者の内相当極道サイドに傾いた視点で語る人がいてもいいでしょうという気持ちで記事書いてます。

斗女たんは前回のユリリリ相手では圧勝だったため、今回が初めての強敵戦として描かれることになる。
さてどんな隠し玉を持っているのだろうか。


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