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忍者と極道 脚で暗刃って撃てないのかな
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忍者の基本技にして文字通りの必殺技(華虎ちゃん除く)「暗刃」ですが、ふとこれ脚技に応用できねーのかなと舞踏鳥戦を読み返していて思ったりしました。
ちなみに暗刃はバキの愚地克己が使用したマッハ突きのリスペクト技らしいです。
ちょいちょい言ってるけど、暗刃は克己が真マッハで手をボロボロにしたのが哀しくて
— 近藤信輔/「忍者と極道」12巻発売中! (@kong_doing) August 3, 2023
マッハを超えても空気抵抗で手が傷付かぬにはどうしたらと考えて思い付いた手の形です。
【俗に蹴りは手技より威力が三倍あるというが】
「暗刃」は威力重視ではなく速度重視の技なんですよね。
……まぁ鉄球を砕くくらいの威力ある技なんですが。そりゃ人間の手と腕の質量持った物体が音速越えてヒットしたら鉄球くらい砕きますわ。なおその音速突破そのものの負荷に耐えられる忍者の身体能力
※※※
一方で蹴り技は脚が腕より長いことや、人間の上半身を常時二本で支えているため腕より脚は筋骨が発達しているのでパワーが出やすく、俗説の数値はともかくとして威力が手技よりあるというのは間違いない話です。
ただ格闘技や徒手空拳での殺し合いは威力だけ重視するわけにもいかず
急所へ精確にヒットさせた一撃はそれだけで人間を致死させる
いわゆる「発勁」を極めた一撃はそれだけで人間を致死させる
脚技は身体のバランスを崩すため、隙を晒しリスクが高い
これらの事情から、現実の格闘技や徒手空拳戦において俗説ほどの威力重視の蹴り技を使うことは少ない。
だからこそ視点や意識の外側にある脚から、高速で隙の少ない蹴り技を使うこともあるようですね。
それこそ劇中で忍者は照拳の威力をブッ殺すために精確無比な蹴り技で窮地を凌いでいますし。
【脚技は手技より速度を出しにくい?】
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重ねて書きますが、脚は人体を支える基幹のためこれを攻撃に使う場合はバランスが崩れます。
そして蹴り用の「構え」を経ず、自然体のまま蹴り技を繰り出すと
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この旋回によって空気抵抗が生まれるため、極限まで速度を重視した「蹴り版暗刃」は漫画的には説得力が生まれない(現実の格闘技では非常に速いジャブみたいな蹴り技もあります)。
※※※
ならあらかじめ「構え」てから「脚を使った暗刃」を撃てばいいのでは?と考えた結果、一つの答えはいわゆるライダーキックのような飛び蹴りを超高速で撃つこと。
現実的な話はどうでもいいんだよ。この漫画は現代版バジリスクだから。
ただこれ撃つための課題というか前提があまりにも重すぎる。
助走や跳躍などの前準備が必要なので、ノーモーションで撃てない。
暗刃はノーモーションの必殺技であるから恐ろしいのにその強みを捨てている
じゃあ棒立ち状態から「蹴り版暗刃の構え」を取れば……忍者最大の強みである機動力を自ら捨て去ることになりますね。
以上のことから、蹴り版暗刃は戦後の1945年から劇中の2020年まで開発されなかったというのは、わかります。
【暗刃は開発者の壊左が原点にして理想形】
で、「蹴りを暗刃を撃つ必要性がどこにあるか?」で考えると威力というより「脚は腕より長いので間合いが広い」なんですが。
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暗刃が忍者史上初撃たれた時、既にその強みはなんの意味も無いという現実が。
壊左は腕を伸ばすことができるため、劇中を見る限りは30メートル以上は間合いと見て良いでしょう。
現実的に考えるとノーモーションで鉄球余裕で砕く威力の音速を越えた一撃が30メートルの間合いで飛んでくるって恐ろしすぎるな。ハンドガンの方がまだ構えて狙って撃つ分可愛いぞ(だから極道は忍者に虐殺されていたのですが)。
長く腕を伸ばしすぎると、腕を縮めて次弾装填に相当する隙が生じるのですが、そんな隙を突けた出来た人物は極道の中でも純粋スペックで最強クラスの極道さんくらい。
実際、この腕を伸ばす壊左の特異体質【如意暴】を忍者の長である神賽惨蔵は真似っていますが、現状腕を縮ませる隙を付けた極道は登場していません。
また長は陽日の特異体質【灼華繚乱】との併用で腕を縮ませる隙を無くしています。
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【でも脚で暗刃を使えそうな忍者がいる】
とはいえ使えそうなヤツがいるからこそこんな記事書いているわけでして。
【雄鷹斗女】
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「完全無敵乙女砲」
斗女たんはこのページでやっているように「脚からのロケットジャンプ」と「アウトレンジの暗刃である完全無敵乙女砲を撃つ」を併用しています。
ネタバレになりますが、このシーンで戦っているのは斗女たんは本人ではなく「斗女たんの姿をした特別製ロボット」なので本人の戦闘能力は歪罹井戦で見せた以上のスペックを誇る可能性が高い。
いやこのロボットですら普通に空飛んでいるし、そのうえで音速を越えた完全無敵乙女砲を撃てるんだからホント忍者は化け物だな。
※※※
じゃあロケットジャンプできる脚で完全無敵乙女砲を撃てないわけが無いよな?と。
斗女たんは空中戦が得意なので普段からロケットジャンプして足を切り離していますが、別に他の忍者たちと同じように普通に走ったり跳ねたりして戦っても良い。
それらを考慮すると、不意討ちとして脚版暗刃(それもアウトレンジからの)完全無敵乙女砲を使う場面は今後ありそうだな、と思ったりします。
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ただこれが決め手になるくらい脆弱い極道ばっかじゃなくなってきてんだよなぁ……。
【多仲忍者】
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「暗打豪落」
殺島の極道技巧「狂弾舞踏会」を応用って編み出した「暗打豪落」。
劇中ではあくまで脚による機動力を殺された代替手段として使われたのですが、「暗打豪落」→「蹴り版暗刃(絵面はライダーキック)」のコンボはできそうな気がします。
それこそ腕による暗刃では威力が足りない状況になった時に、威力と速度を両立させた暗刃を放つために「手で跳ねて飛び蹴りを撃つ」は有効なような。
ただ暗打豪落の超不規則な軌道は帝都高速道路のコンクリートの特性を使ったものなので、殺島戦は少し特殊なんですけどね。
いずれにせよ「四肢全てが、壁天井だけでなく破片ですら機動力の要となる」暗打豪落は補助技だけどかなり凶悪性能していると思うんですよね。
まぁガムテは第六感を地獄への回数券で強化していたので、そんな小手先の機動力は見抜かれていただろうし、二枚服用までかました後は防戦一方にまで追い詰められていたから使えなくても説得力あるんですが。
艶道戦は弱体化ってたしね……。
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ただ艶道の第二の極道技巧までは読んでいなかったので……
【なんでこんな記事書いたの?】
ライダーキックってカッコいいだろ!!!!!
忍極は実質プリキュアなんだからニチアサキッズ繋がりでライダーキックしてもいいし、合体巨大ロボに乗ってもいいんだぜ。