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余計なものをくっ付ける、

器に本来要らないものをくっ付けるという事をやりたがる、作家。これも土鍋で、徳利が一本だけ入るコンパクトな設計から入ったのだが、アツアツの状態で持ち手は必要だが、そこに遊びを入れたくてしょうがない。かといって、持ち手は持ち手で、持ちやすくなければ話にならない。

動物から生物からなんでもいいのだが、そんなものをくっつけたい。かといって、レパートリーがたくさんあるわけでもないので、あれかこれかと思案を巡らすのだ。考えがまとまるまで冷静に考えるほど悠長ではない。すでに手が粘土で何か作り出している。

たぶん、作り始めは動物。でも口部分が長くなり、すでに鳥類。でも耳が欲しい。そして、反対側には羽根のような持ち手が。つまりは作り始めると制御がきかない、誰が作っているのかもわからない。勝手に造らないで、とも言えない状態に陥る。

あとで、考えよう。これは何ですか、と説明する時が来るかも知れないから。

作家は無責任ではなく、説明できないだけなんだ。

2020.12.24.

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