燿と陰
いつも彼女は長い黒髪で横顔なんて一度も見た事なかった
ある夜僕は彼女の夢を見た
段々と暗闇に堕ちてく眠りの中
どんどん深く
深く沈んで行く僕は
突然横から手が出てきて掴まれた
そして止まった…
もっと沈みたかったのに…
深く潜りたかったのに
突然の出来事に困惑気味の僕は
目を疑った
いつもの彼女の横顔から
何かの陰だろ
呪文と共に矢を目から放たれてた
綺麗な目から放たれた横顔のもう一つの顔から光の矢が放たれて邪気を祓ってくれた
暗闇の中唸る声が聞こえた
彼女は髪を下ろし
いつもの彼女になってた
あれは一体なんだったんだろう…
目覚めた時僕は涙を流してた
それは安堵感かもしれない
朝日が教えてくれた
完