美女⑦

コンッコンッ
滝田警部補が居る刑事課に
仲さんが訪れた

滝田警部補は
どうした？仲さん
お茶を注ぎながら
声をかけた

例の事件あれから新しい遺失が見つかったよ

仲さんは少し不謹慎ではあるが気分が高揚して
話を続けた

例の事件とは滝田警部補が巡査の時に起こった未解決事件の事だ

犯人は未明　なのでお蔵入りになるかと思われたがここに来て巷で流行ってる未解決事件との関連性が漸く繋がりそうだった

若い女性をターゲットに次々に起こった事件

一人は街のゴミ箱付近で遺体は丁寧に梱包され窒息死だった

衣類は古着を着せられ手を組んだり

もう一人は髪を切られぼろぼろの衣類を着せられ放置されてた公園

遺体には損壊は無くまるで人形みたいな遺体だった

仲さんところで新たな遺失物でも書類でも見つかったのかい？

仲さんは一冊の書類を滝田警部補に渡した
一通り目を通して慌てて西条巡査を呼んだ

この事件に繋がるかもしれない
先ずは俺が気になってた槙田信一を調べてくれ

全て俺に報告してくれ

と告げた

その頃
信一と有彩は一見すると山小屋に見える
建物の扉を開けた

人っ子一人居ないはずだった…
だが
それは間違いだった

一人だけ若い女性が奥の頑丈な檻の中居るではないか

他にも数名居た

信一は一人一人健康的かチェックしながら
所持したモルヒネを一人の女性に注射器で刺した

意識朦朧の若い女性を引きずり台の上に乗せると点滴を有彩が投与した

意識回復させる為の投与だ

有彩は台の上に乗せられた彼女に向かって
大丈夫よ危害は与えないわ
悪さしなければ無事に帰してあげるから
大人しくしてね

微笑を浮かべながら話しかけた

室内には心電図と点滴があり他にも薬や注射器などそしてここにはそぐわない人形達があった
ジタバタしないよう手足を拘束されている

意識が戻った若い女性は怯えながら
猿ぐつわから溢れるよだれを有彩が
丁寧に拭き取る

ごめんなさい
私汚いのは苦手なの
だから仕事の邪魔しないでね

と言うと若い女性の身体の寸法を測った

今回は当たりね

有彩が嬉しそうに言う

信一は微笑みながら
僕も同じく思ってたよ

二人は嬉しそうに頷いた

若い女性は我が身に起こる事にショックし
気絶した

ガタンガタン
ガタンガタン

どこかで聞いた音に若い女性は目を覚した

思いだしたのはミシンの音だった
おばあちゃん私を護って
切に願う若い女性は心の中から願った

あら？漸く目覚めたのね
今猿ぐつわ外すから
噛み付いたりしないでね
あなたを大切にしたいの

今までの子達は暴れたり
私に唾を吐きかけたから
お仕置きに…

と言うと山小屋の外には綺麗な薔薇から
手足がニョキッと出てるではないか…
また気絶しないよう気をしっかりと気丈に振る舞い

私は生きてここを出ると誓った

次回に続く…