3分で読める本日の注目ニュース(2024年10月6日): 経済、芸能、スポーツ、話題
経済ニュース
・ 中小企業が融資を受ける際に保証人になる「信用保証協会」をめぐり、全国51協会のうち50協会のトップが地元自治体の元幹部であることが、朝日新聞の調べでわかった。政府は「天下り」批判を受けた11年前の国会で是正の意向を示していたが、いまも98%で天下りが続いている実態が明らかになった。
信用保証協会は、中小企業が金融機関からお金を借りやすいように債務を保証し、企業が返済できなくなった場合は肩代わりする。信用保証協会法に基づく公的機関で、47都道府県と4市(横浜、川崎、名古屋、岐阜)にある。
■全国51協会のうち50で 目立つ副知事
協会トップである会長や理事長の出身を調べたところ、51協会のうち50が地元自治体だった。うち25人は都道府県の元副知事で、その他は県教育長や県議会事務局長、県・市の局長や部長といった元幹部だった。
大阪や兵庫の協会は1948年の設立時から76年間、府県の出身者がトップに就き続けている。
トップが唯一、民間出身なのは富山県の協会。民間出身の新田八朗知事が2020年の知事選で、「金融・経営の専門的知見を持つ人材による協会運営」を目指し、「民間人を対象とした公募」を検討すると公約して初当選した。
協会役員の任命権は知事や市長にあるが、経済産業省や金融庁も協会を監督する。13年の参院予算委員会で野党議員が、協会トップは「自治体からの天下りポスト」と指摘し、「(保証するか否かの)審査体制がずさんだ」とも訴えた。茂木敏充経産相(当時)は「何十年、理事長らが同じところから出ていること自体、適正だとは思っていない」とし、「国民目線で見ておかしいことはおかしいという方向で検討する」と答弁していた。
芸能ニュース
・料理評論家の服部幸應(はっとり・ゆきお)さんが死去したことが5日、分かった。78歳。訃報を受け、著名人から追悼が相次いだ。
服部さんは4日、校長を務める東京・渋谷区の服部栄養専門学校で倒れ、救急搬送された病院で亡くなった。
服部さんとテレビ朝日「愛のエプロン」などで共演したTOKIOは公式Xで追悼。「服部幸應様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。番組を超え、あらゆる面でもお力添えをいただき、料理の楽しさ、食事の大切さを教えていただきました。ご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます TOKIO」とした。
また、俳優の木村拓哉は自身のインスタグラムのストーリーズで追悼。主演したTBSドラマ「グランメゾン東京」の料理監修・協力として服部学園が携わっていた縁があり、「服部先生 心からご冥福をお祈り申し上げます」と一言つづった画面を投稿。無念さをにじませた。
パティシエの鎧塚俊彦氏は自身のインスタグラムに、先月30日に「食文化ルネサンス総会」で同席した際の写真を投稿。「私が欧州から帰国したばかりの頃から可愛がって下さり様々な活動やメディアにも引き入れて下さいました」と感謝し、「もっともっとご指導頂きたかった。もっともっと叱咤激励して頂きたかった」と思いをつづった。
脳科学者・茂木健一郎氏は「なんと…服部幸應さんには、食育のフォーラムなどいろいろな時にお世話になりました」と過去に日本ガス協会などが開催する食育セミナーで共演したことを報告。続けて「またお目にかかりたかったです。温和で、本質をしっかりと見極める眼力を持った方でした。食の大切さを広げる伝道師のような方でした 未来を見据えていらした」と服部氏について思いをつづり「心からご冥福をお祈りします」と追悼した。
直近では今月1日に元大関の栃ノ心剛史氏が自身のSNSで「服部学園の服部幸應理事長と津貴子先生、服部学園の先生方とお会いしました。ジョージアの食文化やワインについてお話させて頂きました」とつづり、服部さんとワインボトルを持つ笑顔のツーショットを投稿していたばかり。そのため突然の訃報に「誠に残念でなりません。服部幸應校長とジョージアの食文化や相撲のお話を出来た事は私にとって宝物です。ご逝去を悼み謹んでお悔やみ申し上げます」とコメントした。
さらに栃ノ心氏の投稿をリツイートする形で、ジョージアのティムラス・レジャバ駐日大使も「服部先生、ご冥福をお祈り申し上げます」とつづった。
服部さんは1945年、東京生まれ。立大卒、昭和大学医学部博士課程修了。1977年、服部栄養専門学校の校長に就任。食育・料理を通じた生活習慣病・地球環境保護の講演や活動にも精力的に取り組み、2015年には長年の「食」分野の功績を認められ、フランス大統領から「レジオン・ドヌール勲章シュバリエ」を受章。2020年には、食に携わる多くの人材を輩出してきたほか、農林水産省の食育推進会議委員を務めるなど、食育の普及に尽力し続けた功績が認められて「旭日小綬章」を受章した。
また、テレビ番組にも多数出演。フジテレビ「料理の鉄人」で解説を務めたほか、挑戦者として出場して話題となったほか、「SMAPXSMAP」「愛のエプロン」などバラエティー番組のコメンテーターや審査員などを務めていたことでも知られる。
スポーツニュース
・ガンバ大阪は10月5日、J1リーグ第33節で北海道コンサドーレ札幌と対戦して2-1で劇的な逆転勝利を飾った。途中出場のFW宇佐美貴史が後半アディショナルタイムに2ゴール。感情を爆発させて、芝生に突っ伏したエースは涙をこらえきれなかった。自らを「主人公だと思います」と称え、チーム10試合ぶりの勝利を嚙みしめた。
◇ ◇ ◇
これが宇佐美貴史。これがエース。これがG大阪が誇る至宝だ。宇佐美自身がPKを沈めて今季10ゴール目で同点としたのが後半49分。「あと何分ある!?」。背番号7はカタール人のアブドゥルハディ・アルルアイレ主審に問うた。「2分取る」。確信した。まだチャンスはあると。
MF山田康太からボールを受けた宇佐美が1人をかわしてペナルティーエリアへ。相手DFが来る。「打つか、切り返すか、打つか、切り返すか」。切り返して右足を振り抜いた。G大阪サポーターの思いを突き刺すゴールが決まった。感情があふれ出た。涙も止まらなかった。
「抜くところまでは迷ったけど、打つか、切り返すかと言うせめぎ合いがあった。あの瞬間で5、6回は悩んでいましたし、最後の最後まで見た結果、これスライディングしてくるなというのが分かった。だから絶対に切り替えしかない、と。頭はめちゃくちゃ落ち着いている。でも心はすごく慌てている感じ」
見極めた結果の選択。冷静だけど冷静でない宇佐美が勝利した瞬間だった。
蘇った記憶がある。2016年5月13日に行われたジュビロ磐田戦。前半に先制を許したが、同終了間際にFWアデミウソンのゴールで追い付く。そして迎えた後半21分、当時の大黒柱MF遠藤保仁が勝ち越し弾を挙げた。冷静沈着な遠藤が珍しくゴール裏を煽り、昂る感情を抑えられなかった。当時のチームもなかなか白星が挙げられず苦しんでいた。
もう1試合、2019年5月18日のセレッソ大阪戦、“大阪ダービー”だ。後半10分にMF倉田秋が弾丸右足ミドル弾を決めて勝利に導いた。
「ヤットさんが決めたゴールと秋くんがダービーで決めたゴール、今日自分が決めたゴールというのがすごく重なった。スタジアムの重い空気が弾ける瞬間というのを本当にリアルに肌で感じて。今までで一番感極まったかなと思います」
5か月ぶりの途中出場。同じく途中からピッチに立った35歳の倉田と、32歳の宇佐美。「おじさん2人で頑張りましたね」と笑う。
前半にはG大阪アカデミーの後輩である札幌FW白井陽斗が先制弾を挙げていた。
「主人公だったと思います。(白井に)ホンモンというものを見せてやろうと思いましたね。まだまだヒーローにはさせません。(白井も)持っていると思うけど。ただそれ以上に俺が持ち過ぎていたというだけです(笑)」
可愛がっている後輩の前で先輩の姿を見せつけた。
チームはこれで10戦ぶりの白星を飾った。長かったトンネルをようやく抜けた。宇佐美自身も今季11ゴールに乗せて、2015年以来9年ぶりの2桁得点を達成した。ただ満足はしない。苦しさの先にあるものを宇佐美はまだまだ探し続ける。
話題のニュース
・石破茂首相(自民党総裁)は5日夜、派閥裏金事件で政治資金収支報告書に不記載があった議員らの公認問題について、森山裕幹事長ら党幹部と党本部で協議したが、結論を持ち越した。協議後、記者団に「何も決まっていない」と述べた。15日の衆院選公示に向け、6日にも再協議する。自民は都道府県連の意向に沿って原則公認する案を検討している。首相は旧安倍派議員への聴取も調整しており、結果次第で一部を公認から除外する余地も残している。
比例代表との重複立候補を認めない案や、認めた場合でも比例代表の順位に差をつけるなどの案も取り沙汰されている。