3分で読める本日の注目ニュース(2024年3月23日): 経済、芸能、スポーツ、話題
経済ニュース
・内閣府は22日、「社会意識に関する世論調査」の結果を発表した。
現在の社会で満足していない点を複数回答で尋ねたところ、63.2%が「経済的なゆとりと見通しが持てない」と答え、最多だった。調査方法が異なるため単純比較はできないが、この質問を始めた2008年以降で過去最高。内閣府は「物価高の影響がある」とみている。
満足していない点は、他に多い順に「子育てしにくい」28.6%、「若者が社会での自立を目指しにくい」28.2%、「女性が社会での活躍を目指しにくい」26.2%などと続いた。
日本の状況で悪い方向に向かっている分野(複数回答)は「物価」69.4%が最多で、前回調査した22年の70.5%から高止まりの状態。次いで「国の財政」58.4%、「景気」58.1%など。現在の世相の暗いイメージを表す表現(同)は「ゆとりがない」46.4%、「無責任の風潮が強い」38.8%などの順だった。
国民が国・社会と、個人生活のどちらを重視すべきかを聞いたところ、「国や社会にもっと目を向けるべきだ」「どちらかと言えば向けるべきだ」は前回比3.1ポイント減の計55.3%。「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」「どちらかと言えば重視すべきだ」が同3.9ポイント増の計43.8%で、21年調査以降で過去最高となった。
調査は23年11月16日~12月24日、全国18歳以上の3000人を対象に郵送で実施した。有効回収率は57.1%。
芸能ニュース
・弁護士の八代英輝氏が22日、コメンテーターを務めるTBS系情報番組「ひるおび」(月~金曜、前10・25)に出演。米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の通訳を務め、20日に解雇された水原一平氏について言及し、「わなにはまった」と私見を語った。
米報道によると、水原氏は在住するカリフォルニア州で違法とされているスポーツ賭博に関与。大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が、胴元であるマシュー・ボウヤー氏側に送金されているという。
八代氏は一連の流れについて「ボイヤー氏はそもそもが、水原氏が大谷さんの通訳だと知って近づいて、借金漬けにしたんだと思いますよ」と私見を口に。「水原さんが一度も(ギャンブルで)勝ったことないっておっしゃってましたけど、あれは本音なんじゃないかと思います」と話した。
その上で「ですから、危険人物に近づかれてしまってわなにはまってしまった。痛恨なんだと思うんです」と水原氏を慮る発言も。取材に対する回答が変遷していることについても「その中で、大谷さんをさらにはめるようなうそをつくとは、僕は思えない」と推察した。
また、社会起業家の白井智子氏は「これだけの信頼関係があって…っていう中で、大谷さんに相談っていうのは、やっぱりすべきではなかったとは思う」と話した。
スポーツニュース
・日本サッカー協会(JFA)は22日、FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア2次予選北朝鮮戦の2戦目(26日)を待つ日本代表を解散すると発表した。アジア・サッカー連盟(AFC)から、国際サッカー連盟(FIFA)と協議の末に4日後の試合を「当初の予定通り平壌もしくは中立地で開催されないことを決定」になった旨の通達を受けたといい、代表期間中の途中解散を決めた。
今後の「アウェー北朝鮮戦」の取り扱いは、FIFAの担当委員会に付託され、さらなる決定が下される。別日への延期も可能性は残されているが、W杯2次予選の開催期限は6月。既にミャンマー戦2試合があるため、没収試合になることが予想される。
その場合は規定で3-0の不戦勝に。戦わずして4連勝が確定し、最終予選(今年9月開幕)進出が決まる前代未聞の展開になる。
国内待機に変更していたチームはこの日、都内から千葉市内に移って調整した。当初は朝に経由地・事前合宿先の北京へ渡航予定だったが、北朝鮮側の唐突な要求を受け、滞在を延長した。選手だけでなくスタッフも、北朝鮮に振り回された形となった。
試合を巡っては、北朝鮮協会からアジア・サッカー連盟(AFC)に対し、自国開催(金日成競技場)を返上するとの文書が届いたと、前日21日の試合後、日本協会の田嶋幸三会長(66)が明らかにしていた。日本で感染者数が増えている「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」が、致死率30%超の「悪性伝染病」と同国内では伝えられるなど、防疫上の警戒を強めたとみられる。
その試合のハーフタイムには、北朝鮮の団長からまさかの日本開催を打診されたが、入国手続き上の問題で受け入れなかったという。政府が制裁を科しているため、この日までの入国許可しか下りていなかった。
2月の女子日本代表なでしこジャパンも、パリ五輪(オリンピック)アジア最終予選の第1戦が当初は平壌開催だったが、中立地のサウジアラビア・ジッダへ。物議を醸したが、それでも試合3日前には実施が決まった。今回の男子は、急転中止の決定が降ってくる異常事態となった。
決定を受け、森保ジャパンは「22日をもって活動を終了する」とJFAも発表。国内外から選手を集めながら、スペインから呼んだMF久保建英や約1年3カ月ぶり復帰のDF長友佑都ら9選手が出番なし。中立地を模索しつつ、日本の不戦勝案も挙がった中、チームは準備を怠らなかったが、虚無感だけが残された。
話題のニュース
・医薬品や生活用品で数々のヒット商品を生み出してきた小林製薬。販売した機能性表示食品を服用した13人が腎疾患を発症したことは、企業としての信頼を傷つけ、経営を揺るがす事態だ。健康食品の需要は増加傾向にあるが、思わぬ事故や副作用のリスクが改めて浮き彫りになった。
「結果として調査に時間がかかった。(自主回収の)判断が遅かったといわれればそれまで」。同社の小林章浩社長は会見でそう唇をかんだ。
同社によると1月中旬以降、患者を診察した医師から問い合わせが相次ぎ、小林氏は最初の報告を受けた2月6日には「何らかの回収になるだろうと覚悟した」という。ところが、紅麹(こうじ)原料などの生産データを再確認し、「未知の成分」の存在を示す分析結果が出て自主回収を決断したのは3月中旬だった。
当初の検査では、紅麹菌がつくることが知られる有毒性の「シトリニン」が検出されず、アレルギーという個人的な原因も疑った。その間、原料に含まれる未知の成分を検出できる分析方法への着手が遅れたといわざるを得ない。
紅麹原料は昨年12月まで大阪市内の自社工場で製造し、協力会社で製品を生産していた。
山下健司執行役員(製造本部長)は「工場ではきっちりと入室管理し、決められた従業員しか入れない」などと説明し、人為的な異物混入の可能性を否定した。しかし、工場の管理体制に見えない落とし穴があった可能性が高い。
同社は疾患と製品の因果関係の解明を急ぎ、問題が判明した場合はすみやかに対応する誠実な対応が求められる。