3分で読める本日の注目ニュース(2024年7月6日): 経済、芸能、スポーツ、話題
経済ニュース
・国民が支払った年金保険料の積立金について、2023年度の運用実績がおよそ45.4兆円の黒字となったことがわかりました。2001年の運用開始以来、最大の黒字額です。
公的年金の積立金の運用を行っているGPIFによりますと、2023年度の運用実績は収益率が22.67%のプラスとなり、45兆4153億円の黒字となりました。2001年の運用開始以来、最大の黒字額となりました。
2023年度末の運用資産の総額はおよそ246兆円となりました。
その理由についてGPIFは、国内と国外の株価の上昇と円安が寄与しているとしています。
芸能ニュース
・女優の奈緒(29)が5日に都内で行われた、主演を務める映画「先生の白い嘘」公開初日舞台あいさつに出席した。撮影時のエピソードや作品の見どころ、作品に込めた熱い思いのほか、物議をかもした「インティマシー・コーディネーター」の導入について語り、涙を浮かべる場面もあった。
本作は、累計部数100万部を突破した鳥飼茜氏の同名漫画が原作。一人の女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や、男女間に存在する「性の格差」に向き合う姿を描き、人の根底にある、みにくさと美しさを映し出す。
さまざまな葛藤を抱えながらの撮影となったが、奈緒は“性と暴力の問題”に向き合う難しい役を演じきった。
同作をめぐっては、一部報道で性的描写の撮影の際に監督と俳優の間に入って身体的・精神的にサポートする「インティマシー・コーディネーター」を導入するかどうか、奈緒と三木康一郎監督の間で協議が行われ、奈緒は導入を希望したものの、最終的に三木康一郎監督は導入しない決断をしたと報じられた。三木監督のインタビュー記事が発端で、ネットやSNSでは監督の決断に多くの批判的な意見が上がり、物議を醸していた。
16分遅れで始まった舞台あいさつ。報道を受け、同作製作委員会からの謝罪コメントから始まる異例の舞台あいさつとなった。
主演の奈緒、猪狩蒼弥、三吉彩花、風間俊介、三木康一郎監督が登壇。黒い衣装で登場した。
初めに口を開いたのは、三木監督。「私の不用意な発言により皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしたことをこの場で謝罪したいと思います。本当に申し訳ありませんでした」と陳謝。「関係者、スタッフ、キャスト、彼らにも大きな大きな苦しみを与えてしまったこと、この場で謝罪したいと思います。本当に申し訳ありませんでした。」と体の向きを奈緒ら出演者の方に向けて、深々と頭を下げた。また、この場にはいない鳥飼茜氏に向けて「原作の鳥飼茜先生、ものすごくこの作品に尽力して頂いたにも関わらず裏切るような形になってしまい、大変申し訳ありませんでした」と述べ、合計3度、頭を下げながら謝罪の言葉を口にした。続けて「このような状況でもこの場に来てくださった皆さん。感謝しかありません。本当に本当にありがとうございました」と会場にいる全ての人、全ての関係者に向け感謝し、5秒間頭を下げた。
奈緒は監督の言葉を受け「前日にいろいろなことがありまして…」とあいさつ。「一言私がこの場に来てお話しなければいけないなと思っていた」とし「ここにいる誰も心痛めることなく一緒にいたいと切に願っております」と共演者を気遣い、一言「私は大丈夫です」と力強く言いきった。
会場に来るまで「いろいろな葛藤があった」と説明。舞台あいさつの前に鳥飼氏とも顔を合わせ、話をして心の整理をしてきたと語った。
公開を迎え「複雑な気持ちもある」としたが「作品を見たときに一つの映画として力強い映画になっていると感じた。現場で乗り越えたシーンを思い出して、凄く凄くうれしかった。自分が思っていた以上にうれしかった」と笑顔。作品を見た観客へ「うれしい気持ちと感謝の気持ちでいっぱいで、本当にありがとうございます」と感謝した。
本作が映画初出演となった猪狩。「“私が映画を撮り終わった後に、猪狩君がまた映画やりたいと思ってくれたら、それが一番だよ”」という奈緒の言葉が印象に残っているという。
「また、映画やりたいです僕」と宣言し、「積み上げた物が形になっていろんな人の気持ちとか情熱とかが乗っかって、届いて、半永久的に残り続けるというのが本当に素晴らしいことだと思った。難しいテーマではありましたけど、率直に僕はこの作品が公開されたことが心からうれしいです」と感謝した。奈緒が「ありがとう」とかみしめるように語ると、会場は温かい拍手で包まれた。この時、奈緒の目には光るものがあった。
最後に奈緒は「私は原作に惚れ込み出演することを決めました。すれ違いがあったことも事実です」と再度説明。当人同士の問題であったとし「権力に屈することなく対等な関係で監督とも話し合いましたし、自分の言いたいことも伝えました。現場に対して不十分だと思うこともありました。私たちも未熟で、もっとコミュニケーションをとるべきだった」とし、公開にあたり「皆さんを傷付けないように、言葉を選んで真意として伝わるかまでお話できていなかったことが、皆さんを不安にさせることを招いたと、深く反省しております」と謝罪した。「権力の違いとかなく、対等な現場だった」と強調し、自身の心配する声は届いていて「ご安心下さい。大丈夫ですとお伝えしたい」とほほ笑んだ。
作品を通じて「全ての人が自分自身を守れる、誰かが悲しんでいたら手を差し伸べられる、そういう“淀みのない河”を心から諦めずに目指したいと」と感じ、「本当に本当にありがとうございます」と安堵(あんど)の表情で締めくくった。
スポーツニュース
・7月5日、有明アリーナで「SoftBank CUP 2024(東京大会)」が行われ、男子日本代表(FIBAランキング26位)が韓国代表(同50位)と対戦。選手選考の場でもある国内最後の2連戦の初戦に84-85で敗れた。
トム・ホーバスヘッドコーチが率いる日本代表は、河村勇輝、比江島慎、馬場雄大、渡邉飛勇、ジョシュ・ホーキンソンの5名をスターターに起用。
立ち上がりから開始2分半は両チームともに無得点も、日本が比江島の連続3ポイントで先手をとった。その後はメンバーの入れ替わりもある中、なかなかスコアを伸ばせず一時逆転も許したが、苦しい時間帯に川真田紘也が華麗なスピンムーブからのレイアップに加え、粘り強いブロックと攻守に好プレーを連発。2点リードの15-13で最初の10分を終えた。
続く第2クォーターは、富樫勇樹と比江島の連続3ポイントで好発進を切ったかと思われたものの、連携ミスもありオフェンスが停滞。同残り7分をきってから立て続けに長距離砲を沈められ再逆転を許すと、ホーキンソンの3点プレー、河村の3ポイント、河村&テーブスのダブルガードでも流れを断ち切れず。11点ビハインドの35-46で折り返した。
ハーフタイム明けの第3クォーターは、渡邉飛勇のオフェンスリバウンドからホーキンソンが2ポイントをねじ込むスタート。それでもなお停滞感は拭いきれず、確率よく長短のシュートを決めてくる韓国に点差を離される苦しい展開。
20点ビハインドで迎えた最終第4クォーターは、ホーキンソンや比江島がゴール下で奮闘し反撃開始。ジェイコブスも連続3ポイントを決めて急接近すると、河村も攻撃のミスがありながら勝負強いプレーを見せて残り1分を切ってから同点に。しかし、残り0.9秒でフリースローを献上し万事休す。最後は1万3420人の大観衆の声援がため息に変わり84-85で敗れた。
日本は河村がチーム最多23得点6アシストをマークし、ホーキンソンは17得点9リバウンド、比江島は11得点をマーク。ベンチスタートだったジェイコブスは、9本中3本の3ポイントを成功して9得点7リバウンドと存在感を示した。なお、足の負傷が伝えられている渡邊雄太と、コンディション調整中の八村塁は欠場。NBA組の2人と同様に金近廉と佐々木隆成も、この日のロスターからは外れていた。
パリ五輪を控える日本代表は今後、中1日を空けて7日に韓国代表と有明アリーナで再戦。渡欧してから強豪のドイツ代表(同3位)、セルビア代表(同4位)と強化試合で激突し、7月27日にドイツ代表との五輪初戦を迎える。
話題のニュース
・死亡疑い事例が大幅に増えた小林製薬の紅こうじサプリメントを巡り、同社が紅こうじ菌の培養実験やゲノム解析をした結果、菌本体に腎毒性を持つプベルル酸を作る能力がないと断定した報告書を被害発覚後の4月下旬に作成していたことが5日、関係者への取材で分かった。同社は紅こうじ菌自体が健康被害の原因ではないと説明してきたが、根拠が明らかになったのは初めて。
同社は3月下旬に問題を公表した。国は今月4日までに、サプリとの関連を調査中の死者は新たに81人に上ると発表、小林製薬は腎疾患以外の症例も調べる方針。同社大阪工場などで青カビが見つかっており、琉球大の橘信二郎准教授(微生物利用学)は「プベルル酸を作る青カビの混入が主因といえる」と指摘。衛生管理の実態解明が焦点になる。
共同通信が入手した報告書によると、小林製薬は実際のサプリ製造で使用する紅こうじ菌を用いて分析。容量の異なるボトルと三角フラスコの中で培養した。管理温度や加水量などを変えた18種類の条件で実施したところ、プベルル酸は生成されなかった。