3分で読める本日の注目ニュース(2024年9月28日): 経済、芸能、スポーツ、話題
経済ニュース
・ 来月使用分の電気・ガス料金が、全国的に値上がりします。
大手電力会社10社が発表した10月使用分(11月請求分)の電気料金は、全国的に300円から400円値上がりします。
燃料費が下がった一方で、政府の「酷暑乗り切り緊急支援」の補助金額が減少したためです。
家庭での平均的な使用料金は、東京電力では一カ月あたり396円上がり8260円となるほか、▽北海道電力324円増の8978円▽東北電力384円増の8186円▽中部電力403円増の8031円▽北陸電力334円増の7172円▽関西電力390円増の7014円▽中国電力374円増の7845円▽四国電力374円増の7945円▽九州電力375円増の6931円▽沖縄電力367円増の9016円となっています。
都市ガスも同様に、大手4社ともに値上がりします。
東京ガスでは前の月から241円上がり5674円となるほか▽大阪ガス243円増の6226円▽東邦ガス235円増の6502円▽西部(さいぶ)ガス185円増の6440円となる見通しです。
「酷暑乗り切り緊急支援」は10月使用分までのため、来月はさらなる値上がりが予想されます。
芸能ニュース
・イギリスの名優、デイム・マギー・スミスが27日、亡くなった。89歳だった。ロンドンの病院で家族に囲まれて安らかに息を引き取ったと、家族が発表した。
イギリス演劇界の大女優であると同時に、近年ではドラマ「ダウントン・アビー」や映画「ハリー・ポッター」シリーズで世界的に知られていた。
息子のトビー・スティーヴンズさんとクリス・ラーキンさんは声明で、「非常に悲しいことですが、デイム・マギー・スミスの死去を発表しなくてはなりません」と述べた。
「9月27日金曜日の早朝、病院で安らかに息を引き取りました。私生活をきわめて大事にする人で、友人や家族に囲まれて最期を迎えました。2人の息子と愛しい孫5人が残され、たぐいまれなる母親と祖母を失い、みな呆然(ぼうぜん)としています」
「この機会に私たちは、チェルシー・アンド・ウェストミンスター病院の素晴らしいスタッフが、母の最期の日々に絶え間なく優しく介護してくれたことを感謝します」
「皆さんの優しいメッセージや支援に感謝します」と息子たちは述べ、家族のプライバシーを尊重するよう求めた。
デイム・マギーは映画「ミス・ブロディの青春」と「カリフォルニア・スイート」で1970年と1979年にそれぞれ米アカデミー賞を受賞した。英アカデミー賞(BAFTA)は8回受賞している。
1990年に、「デイム」の称号をエリザベス女王から授けられた。
1934年12月28日に英東部エセックスで「マーガレット・ナタリー・スミス」として生まれたデイム・マギーは、1952年に舞台俳優として出発。1963年には、ナショナル・シアターで名優サー・ローレンス・オリヴィエ(後にオリヴィエ卿)の主役オセロを相手にデズデモーナを演じた。この舞台は2年後に映像化され、デイム・マギーはアカデミー賞候補になった。
1969年に映画「ミス・ブロディの青春」で型破りな教師を演じ、世界的に知られるようになり、米アカデミー賞主演女優賞を得た。共演したロバート・スティーヴンズさんとは結婚した。
スティーヴンズさんとは1975年に離婚し、翌年には劇作家ベヴァリー・クロスさんと再婚。「マクベス」のマクベス夫人や「リチャード3世」のエリザベス王妃など、古典の大役を舞台で演じ続けた。
1980年代には映画「眺めのいい部屋」などで世界的に注目されたほか、ロンドンやニューヨークで舞台「レティスとラヴェッジ」に出演。ブロードウェイではこれでトニー賞を得た。
その後も「ゴスフォード・パーク」、「ラヴェンダーの咲く庭で」、「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」、「カルテット! 人生のオペラハウス」、「天使にラブソングを」、「ミス・シェパードをお手本に」、「A German Life」など、数々の映像や舞台の作品に出演し続けた。
近年では映画「ハリー・ポッター」シリーズの教師、ミネルヴァ・マクゴナガルとして一気に若いファン層をつかんだほか、ドラマ「ダウントン・アビー」で一族を束ねる先代伯爵夫人ヴァイオレット・クローリーを演じて、さらに世界的な名声を高めた。
「ダウントン・アビー」で共演した俳優ヒュー・ボネヴィルさんは訃報を受けて、「ひとつの世代の、本当に伝説」だったとたたえ、「一度でもマギーと同じ場面に出たことがある人なら、彼女の目線がいかに鋭く、彼女のウィットがいかに鋭く、そしていかにとてつもない才能の持ち主だったか、同じように語ると思う」とBBCに話した。
デイム・マギーは、古典や現代劇、悲劇から喜劇、貴族や魔法使い、ホームレスの女性やナチス高官の秘書など、多岐にわたる役柄を限りなく多彩な表現力で演じた。その演技には無駄がなく、鋭く的確だった。劇場ではその空間と観客の息遣いを、時には沈黙をも自在に支配した。
どのような役も決して軽んじることなく、他のキャストが休憩中でも自分の台詞を口にしながらリハーサルの場を歩き回っていたという。
世界的に知られる大女優となったにもかかわらず、デイム・マギーは大げさに扱われることを嫌い、自分の業績についてはかつてただ単に、「私はただ学校に行って、ただ演技がしたくて、演技を始めて、今も演技しているだけ」とコメントしていた。
スポーツニュース
・日本時間9月27日、ヤンキースとドジャースが揃って地区優勝を決め、2024年シーズンの地区王者6チームが出揃った。レギュラーシーズンは延期されたダブルヘッダーが残っているメッツとブレーブスを除き、各チームとも残り3試合。いよいよクライマックスを迎える2024年シーズンだが、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)と大谷翔平(ドジャース)の2人が三冠王の可能性を残している。現在はともにトップと7厘差の打率3位。逆転で首位打者に輝き、三冠王を成し遂げる可能性はどれくらいあるのだろうか。
ジャッジは今季ここまで157試合に出場し、打率.325、58本塁打、144打点、OPS1.169を記録。2位に14本塁打、29打点の差をつけており、二冠は当確だ。打率はボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)の.332、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)の.325に次ぐ3位。ゲレーロJr.との差はほとんどないが、ウィットJr.とは7厘差となっており、ウィットJr.が直近7試合で打率.360(25打数9安打)とコンスタントに打ち続けていることを考えると、逆転は難しいだろう。ジャッジは直近3試合で9打数4安打。もし残りの3試合も同じ9打数4安打だった場合、打率は.327まで上昇するが、ウィットJr.は9打数ノーヒットでも.328となり、ジャッジが逆転するためのハードルは非常に高い。
大谷は今季ここまで156試合に出場し、打率.305、53本塁打、126打点、OPS1.030を記録。2位に14本塁打、15打点の差をつけており、ジャッジと同様に二冠は当確だ。打率はルイス・アライズ(パドレス)の.312、マーセル・オズナ(ブレーブス)の.310に次ぐ3位。アライズが直近7試合で打率.071(28打数2安打)と大きく調子を落としているため、逆転の可能性が出てきた。大谷は直近3試合で11打数6安打を記録。もし残りの3試合でも同じ成績を残せば、打率は.310まで上昇する。大谷が絶好調モードを維持するという条件付きではあるものの、アライズとオズナの成績次第では、大逆転での三冠王が実現するかもしれない。
ジャッジと大谷を比較すると、三冠王を達成する可能性は大谷のほうが高いと言えそうだ。残り3試合、大谷がどこまで三冠王に近づけるか、そして大逆転はあるのか、注目だ。
話題のニュース
・米国では、27日の自民党総裁選で勝利して次期首相となる石破茂氏が、日米韓などでつくる「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」を提唱したことが注目されている。
米政府は、安保体制参加国が国家の安全を相互に保障する「集団安全保障」の議論は、アジア太平洋地域では「時期尚早だ」(クリテンブリンク国務次官補)との立場をとる。石破氏が主張する日米地位協定の見直しも、米側では必要性が十分認知されているとは言いがたく、まずは議論の土台作りが求められそうだ。
「“対等ではない”日米同盟の見直しを望む日本の新首相は、米政府との緊張の可能性を予感させる」。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、総裁選に関する速報記事の冒頭で、石破氏をこう評した。ワシントン・ポストは「中国や北朝鮮の脅威に対抗するためにアジア版NATO(の創設)を望んでいる」と紹介した。
米国のエマニュエル駐日大使はX(ツイッター)への投稿で石破氏に祝意を表し「新首相と共に日米同盟を強化し、さらに緊密な日米関係を築いていくのを楽しみにしている」と述べた。
防衛相経験者の石破氏は安保政策に精通する。米国内に自衛隊の常設訓練基地を作る案や、在沖縄の米軍基地を自衛隊が共同管理する案を提唱するなど、米国にも新たな「難題」を突きつけている。だが、米国は中国との戦略的競争を最も重視し、こうした議論の優先度は高くない。
米国は11月の大統領選を経て、来年1月には新政権に移行する。民主党のハリス副大統領が同盟国重視の現路線を継承するか、同盟国にも負担増を求める共和党のトランプ前大統領が復権するかによって、状況は大きく異なる。
当面、米政府は日本の新首相と関係構築を図りつつ、石破氏の持論にどう向き合うかは米国での新政権発足後に検討するとみられる。