銀河巡礼
高校時代のバンドメンバーとPK shampoo 銀河巡礼ツアーを見に下北沢SHELTERに行ってきたのでまだ記憶が新鮮な内に感想を記しておく。
1月にチケット当選のメールが来て、実家で歓喜している様子を親に奇異の目で見られていたのは記憶に新しい。なんせ1年間腐るほど聴き続けたPKを生で見れるって言うんである。喜べないはずも無かった。しょうもない人生を彩るのは楽しい予定だ。これは春のライブだろう、じゃあ春まで生きていよう。そんな風に思った。
起きてから、3人でソワソワしていた。忙しなく動き回って服を選び、整える前と後で何ら変わりない前髪を弄くり回していた。中学校のトイレで一生前髪弄ってるサッカー部をバカにしていた自分に刺さるブーメランが痛い。
誰から言うともなく、早めに家を出た。
しかし俺はただライブを見るだけの観客Aなのになんで前髪なんか気にしてるんだ?馬鹿らしくなりつつも歩きながらショーウインドーをちらと見てしまう自分が情けない。移動中の電車内で3人は無言だった。やはり起きてから薄々感じてはいたが、俺はどこか緊張しているのだ。なんというか、あまりに楽しみすぎる予定というのは、それに対する期待や理想を勝手に膨らましすぎてしまうというきらいがあるかもしれない。女子大生がディズニーに行く時とかってこんな気分なんでしょうかね。いや、そんなことないか。アイツらずっと楽しそうだし。
下北に着いてから、一直線にSHELTERに向かった。物販を買うためだ。銀座のよく分からないイベントでメンバーの顔がプリントされただけのしょうもない缶バッジが飛ぶように売れたと風の噂で聞き、そんな感じのヤバめなPKジャンキーがグッズを売り切れさせてやしないかとヒヤヒヤしていたが杞憂だった。ロンtとツアーtを購入。軽くディズニーのチケ代相当額が吹き飛び冷や汗が出る。ディズニー行く女の子ってこんな気分なのか…?いや、そんなことないか。アイツらずっと楽しそうだし。
まぁ、グッズの原価ヤバいらしいししょうがないな。頑張ってお金は落とすのでバンドがずっと続いて欲しいなぁと思った。
開場までの時間が1時間程あったので近くのマックに入店すると、向かいの席にフェルメールtを着た女性が座っていた。綺麗な人で、男性と一緒だった。なんで男性と一緒なんだ。男性、羨ましすぎる。ちくしょう。PKshampooが好きな女性とか、絶対素敵だろ。俺も話したい。どうやって出会ったんだ。日曜タグとかだったら許さんからな。気色悪い。いや、日曜タグなんてもう古いか。となるとマッチングアプリか?いや、しかし、恐らくマッチングアプリでは無い。なぜならマッチングアプリはマッチしないからな。俺はしばらくマッチングアプリをやってみたが16262キロくらい先の世界仰天ニュースで見た事あるタイプの女性としかマッチしなかった。彼女がPKshampooを知っていたとは思えないのでマッチングアプリでPKshampooが好きな女性と出会うのはかなり困難であると言えるだろう。
喋ったことも無い女性に後ろ髪を引かれながらマックを出た。ロッカーに荷物を預ける。ゆくがライブハウスは暑いから半袖の方がいいとか言うからアウターを置いていった。結論からいえばこれは普通に失敗だった。クソ寒い。長野から出てきて東京は暖かいと思っていたが3月を舐めすぎていたかもしれない。開場前に入口に並んでたらトキョショキのボーカルっぽい人が通りすがりに「寒そー」って聞こえるか聞こえないかくらいの声で言ってたし。余計なお世話じゃい。あとみんなが長袖着てるのに俺だけ半袖ってなんか恥ずかしいだろ。俺ってそういうとこあるよね。
まぁそんな寒さもライブハウスに入ったらどうでも良くなった。ローソンで交換したチケットはA18番。10人目くらいには入った気がする。2列目のド真ん中、最高の席を取れた。こんな前で見れるなんて本当に俺はツイてる。開演までは長いようで短いようでトイレには2回行ったから長くも短くも無かった。BGMで流れているボレロを聞いたゆくが「この曲小6の音楽会でやったわぁ」と言っていたのは覚えているが、なんだか心ここに在らずと言った気分で、左を向けば佐々木も3回目のトイレに向かう所であった。ボレロが終わり、一瞬の静寂。YouTubeで何度も何度も聞いたポケモンのSEが流れた。もうこの時点で俺は泣きそうである。メンバー入場。PK shampooは実在した。「ヤマパン、デカッ」ヤマトパンクスは映像の1.3倍デカく、1、7倍訳の分からない髪型をしていた。SEが止んだ1曲目、夜間通用口。正面で踏まれたバスドラと爆音の楽器隊が心臓に突き刺さる。もう、涙が止まらなかった。生きててよかったと思った。ここからはライブが終わるまで本当に一瞬だったし、よく覚えていない。まぁ本当はちゃんと覚えてるけど面倒臭いので割愛する。しかし一瞬だったのは偽りない本当だ。感想を言うとすれば、MCは長ったらしくて面白くないことを延々喋っていて、早く曲やってくれよと思った(「トイザらス以来の感情」というボケは面白かった) 。そんで、楽器隊が破茶滅茶に上手かった。ギター上手すぎるしリフ天才だし弾き方も超絶カッコよい。君の秘密になりたいのイントロ、ゴリゴリに歪ませたベースのダウンピッキングがたまらない。あとPKはドラムの中毒性がマジで高い。よう知らんけどキメみたいのを後ろに持ってくるじゃないすかPKのドラムって。あれが本当に癖になる。バスドラとにかく響くし最高だった。ワンマンバンドではなく4人じゃないと成り立たないバンドだった。本当に来て良かったし、また来ようと思った。というか4/10にも行くんだが本当に楽しみである。そして1番嬉しかったのが、アルバムを作っている(らしい)ということだ。作曲ペース年1のバンドがアルバムを出すなんて感動もひとしおである。今リリースされてる音源はもう耳が擦り切れるくらい聴きまくってて半分飽きて来てるし、そろそろ新曲も聴きたい。このアルバムが出るまで俺は絶対に死ねない。死にたいなんて本気で思ったことはまだ無いけれど、その時まで俺は生きていけると思う。(ライブでやってたけど新曲、良かった)
なんかこうして書いてみると宗教にハマってるみたいで気持ちが悪いがまぁ個人的に音楽と宗教は似ていると思っている。俺は君もこの宗教の信徒になって欲しい。俺が1番好きなのは星という曲です。
なんだかとっ散らかった文章になってしまったけど、総括すると、まぁとかく最高のライブでよりPK shampooが好きになりました、ありがとう。一緒に行ったお前ら、絶対コピバンするぞ。
あとこれは余談だが俺の地元には千曲川と長野電鉄しかないし、沿線に思い出もなく、曲にしてもサマにならないしダサいなぁと思った。神崎川、京都線、カッコいいなぁ。俺は大阪府民が羨ましい。