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土の中の小さなワラジムシ(2021.11.23更新)


比較的最近の採集で初めて目にしたワラジムシ達。
いや、今までも目にしていたのかもしれない。
意識していなかっただけか、はたまた幼体だと思い見過ごしていただけだろうか。

個人的には、正直に言うとタマワラジムシ以外のワラジムシにあまり興味は持っていなかった。


僕がワラジムシに興味を持つようになった、きっかけのワラジムシがこれである。

Twitterで知り合った方に譲って頂いた西表島で採集された地中性ワラジムシ。

ワラジムシらしからぬフォルム、ワラジムシらしからぬにょろにょろとした動き方。

地面の下にはこんなワラジムシもいるのか。と一気に興味が沸いた。

ちょうどイシイコブコシビロダンゴムシの採集を計画してたので、その練習がてらマイクロな生き物を探す練習をしようと。
(ちなみに写真のワラジムシは結構大きい)

あくまで「ついで」の対象だったのだが、最近になり急激に「どハマり」している。


初めて意識して探してみたのは滋賀県にある某離島での採集時だった。


この個体はナガワラジムシだと教えて頂いた。

ナガワラジムシ
Haplophthalmus danicus
全長4mm
本州中部以北の土中でよく見かける。
ダンゴムシの本 より引用 著 奥山風太郎

深く地面に埋まった岩を捲ってみると複数匹が岩にくっついているのを発見した。

せめて少しくらいは動いてくれるといいのだが、この個体は全く動いてくれず肉眼ではただの白く細長いゴミのようにしか見えなかった。

この採集では10匹程採集できたのでじっくり観察をすることができた。


肉眼では全くわからなかったのだが、マクロ撮影をしてみると体表が凸凹しているのがわかる。
たった数mmの小さな身体にこれだけの造形が組み込まれているとは。


ここから僕の好奇心に火がついた。


採集へ行く度に土を掘る。
今まで見逃していたような岩も捲る。


するとどんどん見つかるではないか。
新しい扉を開いたような気がしてのめり込んでいった。


ナガワラジムシの写真集

(随時更新)


探してみると色々な場所でどんどん出てくる。
どうやらとても身近な生き物だったようだ。

詳しい人が見れば全て同じなのかもしれないが、
同じ「ナガワラジムシ」のようでも素人目で見れば違う種類のようにも思える。

凸凹の大小や、色彩、移動するスピード。
サイズも明らかに小さい個体もいる。

「素人目」で見て違ったように感じた個体は全て持ち帰って観察している。

採集した場所も、土の中や朽木の中、更にはヤスデの糞の中など様々である。


マクロな世界にハマってしまった僕はこれからも探し続けてしまうのだろう。


ナガワラジムシの動画はこちら。




他にも色々な地中性ワラジムシと出会って見たいと思う。

2021.11.23 追記


本日、新しい地中性ワラジムシと出会った。

(写真は撮り直します)

オカメワラジムシ
Exalloniscus cortii
蟻の巣から見つかることが多いが、蟻と関わりのない所からも普通に見つかるので"繁栄に蟻が必須"というわけではなさそう。そこそこ大型で4.5mmほどになる。
ダンゴムシの本より引用 著:奥山風太郎


好蟻性の地中性ワラジムシらしく、確かに蟻が一緒にくっついてくる石に一緒に居る所を発見した。

ほぼ1箇所から1匹しか発見できなかったので、好む場所はもっと地中深くなのかもしれない。

ナガワラジムシと違い、頭が丸くずんぐりむっくりした体型で可愛らしい。

採集した個体は体長3mm程度で動きがすばしっこかったので、カメラを用意している間に隠れてしまい、撮影に苦戦した。

数匹採集できたので飼育を開始する。

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