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潰瘍性大腸炎の再燃を防ぐ「メンタル管理」 の話
はじめに
潰瘍性大腸炎(UC)を抱えていると、「メンタルが乱れると症状が悪化する」と感じたことがある人は少なくないと思います。
私自身もそうです。
ストレスがかかるとお腹の調子が怪しくなり、再燃してしまう。
そんな経験を重ねるうちに、「いかにしてメンタルを安定させるか」が、UCと付き合う上での重要なポイントなのだと気づきました。
今回は、潰瘍性大腸炎の再燃を防ぐための『メンタル管理』についてお話しします。
日々の生活に取り入れやすい方法をまとめたので、「最近ストレスが溜まっているかも」と感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
なぜメンタル管理が大切なのか?
潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患の一つであり、腸の炎症が特徴です。
明確な原因は解明されていませんが、ストレスや心の状態が病状の悪化に影響を与えることは、多くの患者さんが実感していることではないでしょうか。
実際、ストレスがかかると腸内の自律神経のバランスが乱れ、腸の炎症が悪化しやすくなると考えられています。
さらに、ストレスによってコルチゾールというホルモンが分泌されると、免疫システムのバランスが崩れ、腸の炎症を助長する可能性も指摘されています。
つまり、メンタルを安定させることは、UCの再燃を防ぐための重要な鍵なのです。
潰瘍性大腸炎患者におすすめのメンタル管理法
ここでは、私自身が実践している、または医師や専門家が推奨するストレスマネジメントの方法を紹介します。
① マインドフルネスを取り入れる
マインドフルネスとは、今この瞬間に意識を集中させるトレーニングのことです。
過去の失敗や未来の不安にとらわれず、「今ここにいる自分」を感じることで、ストレスを軽減する効果があります。
簡単なマインドフルネスの実践法
1分間、ゆっくりと深呼吸する。
目を閉じて、体の感覚に集中する。
朝起きたとき、お茶やコーヒーを飲むときなど、日常の一瞬をじっくり味わう。
このような小さな習慣を取り入れることで、ストレスに振り回されにくくなります。
② 「頑張らない日」を作る
UCを抱えていると、無理をしがちです。
仕事も家事も、普通の人と同じようにこなそうとする。
でも、それがストレスになり、気づかぬうちに体に負担をかけてしまうことも。
そこで意識してほしいのが、「今日は何もしない日」を作ること。
最低限のことだけをして、あとは好きなことをする。
罪悪感を感じずに、自分を甘やかす日を持つことも大切です。
③ 「話せる場」を持つ
UCは目に見えない病気のため、なかなか周囲に理解されにくいですよね。
「またお腹が痛いの?」「ちょっと食べすぎただけじゃない?」そんな言葉に傷つくこともあると思います。
だからこそ、話せる場を持つことが心の支えになります。
患者会やオンラインコミュニティに参加する。
信頼できる友人や家族に「ちょっと聞いてほしい」と素直に話す。
UCを理解しているカウンセラーや医師に相談する。
私自身は人見知りで緊張しやすいので、もっぱら夫に話を聞いてもらうことが多いです。
自分が信頼できる家族や友人、同じ病気を持つ人に、いまの自分の気持ちを話すことで気持ちが楽になると思います。
すべては伝わらないかもしれないけれど、話すって大切ですよね。
④ 「情報との付き合い方」を工夫する
病気のことを知ることは大切ですが、情報に振り回されすぎるのもストレスになります。
例えば、「◯◯を食べると完治する」「△△をすると悪化する」など、ネット上には様々な情報が溢れていますよね。
もちろん有益な情報もありますが、科学的根拠が不確かなものに一喜一憂すると、メンタルが疲れてしまうことも。
医師や専門家が発信している情報を優先的に参考にする。
SNSやブログは「参考程度」にとどめる。
「これが正解!」と決めつけず、自分に合った方法を探す。
情報を取捨選択する力をつけることで、必要以上に不安を抱えずに済みます。
おわりに 〜メンタル管理も「ゆるく」取り入れる〜
潰瘍性大腸炎の再燃を防ぐために、メンタル管理はとても大切です。
でも、「ちゃんとしなきゃ」と思うこと自体がストレスになってしまっては本末転倒。
だからこそ、「できることを、できる範囲でやる」 という気持ちで取り組んでみてください。
今日は深呼吸だけしてみる。
仕事を頑張ったら、明日は休む。
ちょっと辛くなったら、誰かに話してみる。
そんな「ゆるい」メンタル管理でも、積み重ねることで少しずつ自分の心と体がラクになっていくはずです。
病気とうまく付き合いながら、少しでも穏やかに過ごせる時間が増えますように。
あなたの毎日が、少しでも軽やかになりますように。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。