平等院と藤原頼通 京都のお寺の歴史
藤原頼通は宇治の別荘を改めて平等院を作りました。大日如来を本尊とする密教の寺院で浄土教を含んでいました。阿弥陀仏を祀る鳳凰堂は平安時代のまま奇跡的に現存しています。藤原頼通は摂関政治の全盛期をもたらしましたが娘に皇子は誕生せず、後三条天皇が即位することになります。
後三条天皇の荘園整理令によって荘園の法的根拠が明らかになり、鳥羽上皇院政のもとで多くの領域型荘園が蓄積されました。藤原頼通が太政官符を得て成立させた平等院領は、殿下渡領などとともに藤氏長者が受け継ぐ荘園として長期間にわたって存続しました。