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名前

てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ!Vol,44

2024年9月3日号

こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。

今日は9月3日、旧暦8月1日の新月です。
台風の動きに翻弄される数日でしたが皆様お住まいの地域では無事にお過ごしでしょうか。
朝夕の日が短くなり、真夏とは違う位置から日の出や日の入りに。
涼しくなった分、少しずつ庭の手入れを再開しています。

今日は『名前』についてです。

先日「てるる詩の木工房」とそのロゴが登録商標となりましたことを皆様へお知らせいたします。
登録商標となったら是非ご紹介したい!と高良が暖めていた話がありますのでお届けいたします。

高良が東京の注文家具工房に勤務していた35年前、大分に住んでいた弟から電話がありました。
「刀をある人から買ったのだけど(半分押し売りのようにして。。)、
大分よりは東京の方が高く売れるはずだから、にーにーが売ってくれない?なんでも『助広』らしいんだけど。。。」
そこで送ってもらうことにしました。
時はバブル。高く売れることをもくろみタウンページで『刀剣販売』を調べ、目黒区にあるH氏のもとへ刀を持っていきました。
「鑑定よろしくお願いします!」と差し出すとH氏は鞘から抜き、刃表2秒、刃裏2秒ほど見て一言。
「これは『助広』ですか?」
「私はそう聞いております。」
「そうですか。どうぞお持ち帰りください。鑑定料は結構です。」
焦った私は
「先生っ!もっとよく見ていただけませんでしょうか!」とお願いをしました。
「わかりました。」
今度は台の上に刀を置いて、指で指して、
「ここは打ち損じ、ここも打ち損じ。」と5~6か所を指摘。
あの一瞬でそこまで見抜いていたとは!!
確かに言われてみれば毛疵があり打ち損じと私にもわかりました。
先生はちょっと苦笑いをして
「板橋からでしたね。遠いところからせっかく来たので目釘も抜きましょう。」
と銘の書いてある茎(なかご)を見せてくれました。
そして一言。
「う~ん。。字も下手だ。」
あまりのことに私は押し黙ることしかできませんでした。

それからH氏は面白い話をしてくれました。
「この刀は助広の偽物ですが、ニセモノ作りの名人がいて、時には本物よりも立派な刀を打つことがあります。その時にはなまじニセの銘があるからニセモノなので、銘を削って消します。そして『無銘の名刀』として世に出ることになります。」

それを聞いてもしこのニセモノ作りの名人が自分を信じて自分の銘を入れていたら、もっと価値が上がり、後の世まで名前が残ったのに、と思いました。
(後でわかったことですが、H氏は刀剣砥ぎ師の人間国宝の方でした。)

私たちのブランド名『てるる詩の木工房』も後の世まで残るように
初心を忘れず精進して良い楽器をこれからも作り続けたいと思います。
どうぞこれからもよろしくおねがいいたします。

*今回もてるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンを
 ご購読いただきありがとうございます。
 今日も良い日となりますように。


私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。

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刷新したホームページ。どうぞご覧くださいね。

編集後記
てるる詩の木工房ホームページがリニューアルいたしました。
https://www.tategoto.okinawa/
楽器のお手入れや、アーティストページ、竪琴を作り始めたきっかけ、
またもう一つのライフワークでもある首里城をはじめとする文化財復元のページも設けました。
どうぞご覧ください。
これからもページを充実させていきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。
(のり子)

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