てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ！Vol,17
2022年6月29日号
こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。
今日は旧暦6月1日、新月です。
梅雨も明けて、とうとう夏の到来！
梅雨の為にいったんストップしていた
作業も再開しております。
楽器をご注文されている皆様、もうしばらくお待ちください。
今回は沖縄の風物詩、「スク」についてです。
「スク」とは、この時期に生まれる
アイゴという魚の赤ちゃんです。
新月の頃、卵から孵化して
群れで岸に寄せてきます。
漁師さんたちの間では「海のボーナス」とも呼ばれていて
朝早く満潮のころ船を出して、
群れを見つけると網ですくい上げます。
赤みを帯びてキラキラ光るスクは、
その日のうちに漁港やさしみ屋さん、
最近ではスーパーでも高値で売られています。
指先程の小さなスクは、塩漬けにしたり
唐揚げ、酢醤油につけて刺身でも食べます。
ほんのり甘く、旬の味です。
孵化して時間がたつと、
海草を食べて苦くなってしまうので
朝の一時が勝負です。
スクが上がるころは「スク荒れ」といって何故か
風が吹いて波が高くなり、
その波に乗って沖の方から寄せて来るようです。
沖縄では海の向こうの「ニライカナイ」から
幸せが来ると言われています。
豊穣の海がいつまでも続いて
ニライカナイから「スク」も来てくれますように。
＊今回もてるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンを
ご購読いただきありがとうございます。
今日も良い日となりますように。
私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。
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編集後記
夏至のころに吹く南風を
沖縄では夏至南風「カーチーベー」と呼びます。
この佳き風に乗って航海をスタートする
昔の人にとってとても大切な風でした。
梅雨が明けて、雨に洗われた空気は澄み切り、
光がとても美しい季節です。
この時期、この光と共に
仕事ができるのは幸せなことです。
（のり子）