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ンマハラシー

てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ!Vol,25

2023年2月20日号

10年前のンマハラシーでは和鞍を木地から製作しました。

こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。

今日は旧暦2月1日、新月です。
寒さの中でも少しずつ、春の兆しを感じます。

今回は「ンマハラシー」についてです。

「ンマハラシー」とは戦前まで行われていた
琉球競馬のことです。
(ンマ=ウマ、ハラシー=走らせ、の意味です。)
戦後70年目に、沖縄子どもの国動物園でこの行事を復元、
コロナ禍を挟みながらも10年目の節目の会に
先日行ってきました。

10年前の復元の際には、木で馬の鞍(くら)を
製作して納めました。
今回も使っていただいていて嬉しかったです。

実は私は競馬というと、速さを競い、
お金を賭けるイメージがありました。

この琉球競馬の特徴は、在来馬(与那国馬、宮古馬)の
美しい走りを競い、乗り手も馬も美しく装い、
その美しさを競うという独特なものでした。

心を込めて織られた衣装を身につけ、
2頭の馬がお互いに呼吸を合わせて
スタート。
側対歩という足並みで美しく走ります。
いくら速くとも斜体歩と呼ばれる全力疾走では減点されます。
この側対歩は揺れが少なく、
流鏑馬(やぶさめ)の際も
この走りだそうです。

勝者に贈られるのは、ティーサージ(手織りの手拭い)と
一族の栄誉。

首里の王様の御用の馬を選出する
意味合いもあった琉球競馬、
一時は県内に180ヶ所も馬場があったそうですが
戦前から急激に衰退していきます。

体が小さい在来馬は去勢され、体の大きな馬と掛け合わされ、
在来馬そのものが非常に数が減り、
琉球競馬自体を知る人も少なくなっていきました。

70年を経て蘇った琉球競馬、
一つの行事が蘇ると、在来馬、馬術、
そこにまつわる織物、馬具、
その当時の人々の気持ちも蘇ります。

日曜日ということもありたくさんの親子連れでしたが、
子ども達が大きくなっても
こんな平和な時間がずっと続いてほしいと
願います。

*今回もてるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンを
 ご購読いただきありがとうございます。
 今日も良い日となりますように。


私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。

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編集後記
10年前のウマハラシーでは、期日に間に合わせるために
夜も眠らず最後の漆塗りをしていました。
子ども達を学校に送り出し、
ウトウトしていた朝8時に突然来客が!
「すみません、夕べは4時まで仕事だったんですよ、、」
と辛そうな声。
ドアを開けると、漆を販売している会社の社長様の姿がありました。
一転して、
「〇〇さん、とてもお会いしたかったんです!」と言うと
不思議そうな顔をされていました。
実は期日までに漆が乾くかとても心配だったので、
この日後から電話しようと思っていたのです。
まさかご本人が県外から偶然にも訪ねてこられたとは驚きでした。
アドバイスをいただき、お陰様で無事納品できました。
多くの方に支えられて今があることに改めて感謝です。
(のり子)

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