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てるる詩の木工房で使用する材木

てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ!Vol,9

2021年11月5日号

こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。

今日は旧暦10月1日、新月です。
今年も残すところあと2か月。
2021年度完成予定の楽器は
少々遅れが生じており、
お待たせして申し訳ありません。
しかし、一歩一歩丁寧に、あせらず、気を抜かず、制作してまいりますので
ご予約をいただいております皆様
どうぞ今しばらくお待ちください。

今回は「てるる詩の木工房で使用する材木について」です。

11月の新月は私たちにとって特別な日です。
というのも一年の中で材を得るのに最も適した日と
されているからです。
木が葉を落として眠りにつくこの時期は
水分が少なく、割れや反りが出にくくなります。
虫害も少なく、カビも生えにくくなります。
ヨーロッパでも、日本でも昔から
この時期を選んで伐採していたそうです。

葉を落として一見枯れたように見える木は
春の新芽の準備をします。
木の内側に最も再生のエネルギーが満ちる時です。

私たちは材のほとんどを丸太の状態で購入します。
木取りは最も重要な作業の一つです。
切り方ひとつで木の価値を左右することがある為、
真剣に木と向き合います。

楽器用に製材した木を、
軒下で一年ほど自然乾燥させます。
板となった材には一枚ずつ年号を書き入れます。
それから風雨の当たらない倉庫に積み替えて
8~10年以上管理しながら乾燥させます。
そしてやっと楽器を作り始めることができます。

今年は新月前日に、新しい木を迎え入れることができました。
桑、ルスン、等沖縄の森で育った木です。

中でもルスンは使いたいと思いながら
久しぶりに出会うことができとても嬉しいです!!

”ルスン”は沖縄方言で、和名は”オガタマノキ”と言います。
漢字では招霊の木と書く神木です。

なぜそう呼ばれるようになったかと言うと、
天照大御神が岩戸に入られたとき、
アマノウズメが髪にヒカゲノカズラを巻き、
手にはオガタマノキの枝を持って踊ったという説からです。


工房の庭にも、オガタマノキを植えています。
一年中つやつやした常緑の葉を持ち、
白い花が良く咲きます。
花はまるでメロンかバナナのような
甘い香りがします。

ちなみにお財布の中の一円玉を裏返してみると、
そのオガタマノキの枝が2本描かれています。

今回仕入れたこの木たちが
楽器となって音を奏でてくれるのは
約10年先の話です。
どんな音を響かせてくれるのでしょうか。
心の中でそっと耳を澄まします。



*今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
 今日も良い日となりますように。
 次回もどうぞお楽しみに(^▽^)/

オガタマノキの花。葉は一円玉の裏のデザインです。


私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。

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編集後記 
毎年この時期になると、初めて竪琴と出会った日を思い出します。
コンサートで初めて演奏を聴き、奏者の方に「私が竪琴を作ったら弾いて下さいますか?」と問いに、「竪琴を作るのなら深い泉から水を汲んでください」との答えをいただきました。その日から来年は20年となります。多くの方に支えられて、作り続けられたことに感謝申し上げます。最近分かったことですが、この時コンサートを行ったレストランの名前「ラ・フォンテ」とはイタリア語で「泉」という意味なのだそうです。
(のり子)

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