デザインがズレる3つのポイント - 何か違うの原因と解決
「何か違うんだよね。」
デザインしているとよく出会う。
場合によっては、誰も解決策がわからず途方に暮れる、あれ。
最近思うのは、
ということです。
ズレは、だいたい無意識的に起こるので、そもそも問題点を見つけるのに時間がかかります。「ズレ」 = 「問題点」が早い段階でわかれば、どう修正するか、に集中できるので、少しだけ早く答えにたどり着ける、そんな気がしてます。
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デザインがズレる 3 つのポイント
1. コンセプトのズレ
コンセプトの曖昧さがズレを生んでいるケース。
デザインする前に、コンセプト = どんな感じにするか、を決めると思います。このコンセプトが漠然としていると、後々、迷子になることが多いです。コンセプトでは、「①情報優先度」と「②世界観」を決めておくとスムーズに進みやすいです。
それぞれ簡単に説明します。
①情報優先度
何を最も伝わりやすくするか。
ほとんどのデザインには、複数の要素が存在します。それの、どの部分を一番大事にするべきなのか。当たり前なのですが、これが一番大事です。
たとえば、
というバナーをデザインする場合、『来週』『30% オフ』『夏』のどれを優先的にデザインするのか。
この優先度は、バナー単体ではなく、
どんなユーザーに、どんな環境で、どんな風に魅せたいか、もしくは、魅せると良いのか。つまり、デザインの文脈をどれだけ理解して、優先度を決められるか、が大事になります。
なんとなくで、「30%オフだろー」と決めると、後々、「何か違うんだよね」に繋がります。企画担当がいるなら、ちゃんと擦り合わせておくとスムーズです。
②世界観
デザインをみた人にどんな気持ちになってほしいか。
ペルソナが好みそうなデザインにする、では不十分かなと思います。
たとえば、
の場合
コンセプトは、抽象度が高く、人それぞれ定義が異なります。明確化しておくと、「何か違うんだよね」の「何か」を、コンセプトを軸に話せるので、オススメです。
たとえば、
のようなイメージです。
ちなみに、世界観の共有は Folio さんの記事が好きです。
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2. パターンのズレ
デザインパターンとコンセプトの不一致がズレを生んでいるケース。
コンセプトを決めたら、デザインを作っていくと思います。ラフを作るときは、とりあえず大量のアイデアを作ると思いますが、無意識にコンセプトからズレることがあります。もちろん、このフェーズで、コンセプト変えよう、となることもありますが、それはまた別の話。
デザイン工程に入ると、成果物に愛着が芽生えますし、コンセプトの文脈ではなく、見栄えとしてどれがいいか、で判断してしまうことがあります。
見栄えはいいけど、文脈的に少しだけズレてる。この「何か違うんだよね」が一番やっかい。見た目は悪くないので、修正箇所がパッとみ、わかりづらい。途方に暮れるパターン。
コンセプトとパターンの関係は、厳密にはデザインではないですが、竹村さんの記事がわかりやすいです。竹内さんの表現をお借りすると、サビにしたいところと、実際サビになっているところが異なっているケース、ですかね。
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3. 精度のズレ
スキル不足がズレを生んでいるケース。
これは、わかりやすいですね。コンセプトもデザインパターンの選択もあってるのに、カタチにするスキルがない場合に起こるズレ。ぼくも良く経験します。
単にスキルと経験不足からくることが多いですが、表面上だけ「良いデザイン」を真似る、を続けていると、似たようなデザインで毎回「何か違う」に出会うことになります。
「良いデザイン」かどうかは、デザインの文脈にどれだけマッチしているか、に依存します。やみくもに、「良いデザインを真似る」ではなく、「良いデザイン」の共通点を分析して構造から理解する、までやらないと、結局「何か違う」になることが多いように感じてます。
最近流行ってる UI トレースや dailyUI はこのあたりの訓練に向いてる印象です。個人的には、水野さんの「王道」と「流行」のやり方が好きです。
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おわりに
今回は、デザインのズレ、について書きましたが、完全に無くすのは不可能かなと思ってます。できるのは、ズレを最小限にすること。そして、最短でズレを調整すること。というか、それくらいに思ってないと、毎回挫折してツラくなってきますし。
あと、他の人と比べるよりも、前回の自分と比較して、上手くできた・できなかったを意識してコツコツやっていきたいと思います。じゃないと、「ひがみ」というダークサイドに落ちてしまう。
最後にまとめます。
よーし、がんばろう。
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おわりのおわりに
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それでは、
最後まで読んでくださってありがとうございました!