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小型で格好いいCO2モニター「Altos」

 リモートワークが増えた昨今、労働環境である自宅の一室の環境にも気を配らないといけない日々が続いている。デスクワーカーにとって最重要項目は部屋の空気質であり、質1つで脳活動が低下。デスクワークの能率を大きく悪化させてしまう。二酸化炭素は脳の天敵。

 そこで室内のCO2濃度を調べられる機器を買おうとネットを彷徨ってみた。欲しい機能は単純で「二酸化炭素濃度が確認できること」「小さいこと」「デザインが良いこと(重要)」である。

Altosの発見

 医療機器のようなデザインばかりのCO2モニターばかりを眺めていたある日、デザインアワードを受賞したという「Altos」を見つけた。

オシャレすぎる二酸化炭素モニター「Altos」

 小型で美しく、スマートフォンと連動し、なによりデザインが良い。カラーバリエーションもあり、「ホワイト/グラファイト/ダークグリーン」の3色がラインナップされている。カラーリングは今後も拡充していくらしい。「ダークグリーン」も捨てがたいが無難に「グラファイト」を選択した。

Altosの到着

 Altosは公式サイトから注文できる。
公式サイトによれば米国内であれば2日程度、ヨーロッパであれば6日程度、その他の国であれば8日程度で到着するとのこと。

Altosのパッケージ

 届いたAltosは紙製のシンプルなケースに格納されていた。よく見るとAltos本体のデザイン部分は凹凸のある印刷がなされており、少しだけ高級感を感じる。$199もするため安くはないが、別に高くもない。
ただ、この箱ものすごく固い。開封するのに数分掛かったほど固い。

開封時。本体と説明書、その他付属品が入っている。

 封を開けるとシンプルなパッケージングが目に飛び込んでくる。箱の左側にはAltos本体。右側には説明書があり、その下には撮影していないがオレンジカラーのストラップとUSB-C充電ケーブル、それと小さなカラビナが一つ入っている。

 まず驚いたのが本体のサイズ。
公式サイトの写真で見ていたとはいえ、想定していたよりも小さなサイズだった。手のひらにすっぽりと収まるそのサイズはユニークさを際立てる。

取り出したAltos本体
Airpods Proとの比較。かなり小さいことが分かる。

 このAltosは上部にある電源ボタンを長押しするだけで起動し、後は電池が切れるまでずっと計測し続けてくれる。本体正面には細長い液晶インジケーターが搭載されており、1〜10段階のゲージで現在の空気質を判定/評価してくれる仕組みだ。1が一番悪く、10が最高の状態である。

 単純に室内の空気質が良いか悪いかだけを見る場合は本体のインジケーターを確認すれば済むが、詳細な二酸化炭素濃度などが知りたい場合は別途スマートフォンと連動したコンパニオンアプリを通じてデータを確認する。

スマートフォンとの連動

 Altosにはスマートフォンと連動させるコンパニオンアプリが提供されている。このアプリを通じてスマートフォンとBluetooth接続することで本体が分析した室内の空気質情報を適切に表示してくれる仕組みだ。

ペアリング直後の画面

 アプリを起動すると本体とのペアリング指示が表示されるので、指示に従ってアプリと本体を操作すれば難なく接続が完了した。アプリには本体の液晶インジケーターと同じく10段階の評価が表示されている。この場合の評価は10段階中の2段階目。正直空気質が悪い。

画面下部に空気質の詳細が表示される

 空気質の詳細は画面下部に表示されるのでスワイプ等で表示を切り替える。そこには「二酸化炭素濃度」「気温」「騒音」「湿度」の4つが評価され、それぞれの項目で「良い」「普通」「悪い」が判断される。

「騒音」の項目だけAltso本体ではなくスマートフォンのマイク入力信号を利用して表示しているため、離れた場所にAltsoを設置していても自分周辺の音で判定されてしまう点には注意が必要。

 この場合は二酸化炭素濃度が「1454ppm」とかなり悪い数字だ。通常空気中の二酸化炭素濃度は約「410ppm」程度と言われており、室内であっても「1000ppm」以下が目安だという。「1500ppm」を超えている場合は速やかな換気が推奨されているほどだ。アプリでも警告されているためしばらく換気をして変化を確認してみることにした。

換気後のアプリ画面

 窓を開けてしばらく換気したところ室内の二酸化炭素濃度が「699ppm」まで低下した。一方で湿度が「60%」を超えてしまい新たな警告が表示されている。外は生憎の雨模様だったので、その影響を受けた形だろう。

二酸化炭素濃度の評価基準

 各評価項目をタップするとそれぞれの評価基準と現在の値が表示される。このスクリーンショットでは二酸化炭素濃度の評価を撮影した。サークル状のゲージに対し、青と赤で良し悪しが表現されている。分かりやすい。Altosアプリでの基準点は以下の通りであった。

■二酸化炭素濃度
600ppm〜900ppmが正常範囲。
600ppm以下は良好な空間であり、逆に900ppm〜1500ppmは悪い環境とされている。1500ppm以上では換気が必須であり、脳の活動に影響が出るため速やかな空気の入れ替えを心がけた方が良い。

■気温
22度〜25度が適温。
それ以下は寒く、それ以上は暑い。国が過去に提唱していた室温28度設定は科学的に何の根拠もなかったことが判明して現在は取り下げられている。人の脳は室温25度の際に一番効率が良くなるという研究結果もあるため、25度維持を心がけたほうが良さそう。

■騒音
60db以下が正常。
それ以上は騒音と考えて良い。少なくとも60dbは人が普通に会話するレベルの音であるため、集中したい環境が60db以上では集中できないだろう。

■湿度
40%〜60%が適切。
極度に乾燥した状態や湿気が溢れる状態は不快指数が上がってしまう。湿度が低ければ加湿器を、湿度が高ければ空調でドライをONにしよう。

持ち歩く空気計測モニター「Altos」

 Altosは空気質をトータルで計測してくれる優れたモニター機器だった。そして小型であり、デザインが美しく、なにより持ち運びもできる。

ストラップを取り付ければ鞄にぶら下げることもできる

 一般的なCO2モニターは設置型が多く、あまり持ち運ぶという話を聞いたことがない。しかしAltosなら付属のストラップとカラビナを使ってどこでも持ち歩くことができる。計測は24時間行われ、気になったらスマートフォンから詳細をすぐに確認できる。これはとても便利だ。

 モバイルするにあたり動作時間が気になるがAltsoはそこも優秀。一度の充電で最大6ヶ月ほど計測を続けてくれる。充電もUSB-CケーブルでOKなので最近のモバイル機器を持っていればケーブルに困ることもない。

 いつでもどこでも持ち運べて、自分の作業スペース環境状態を計測してくれる頼もしい相棒としてAltosは今後も活躍してもらいたいと思う。

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