経営の失敗学/株式会社ガイア
経営は未来を見据えること
未来=過去(予測可能な未来)+不確実性(予測不可能な未来)
不確実性に対しては、期待値で物事を評価し、予想外の出来事に備えてリスクコントロールが必要です。
まずは経営に失敗をしないようにするにはどのような力を身に着けるべきか考えてみよう。
なぜなら、、、
経営者は、リスクを最小限に抑えながら、会社の成長を促進させる必要があるからです。社員を路頭に迷わせることはあってはなりません。
今回はパチンコ大手のガイアの倒産について整理してみます。
株式会社ガイアはなぜ倒産したのか
会計・資金調達の観点からの考察
短期性資金への過度な依存: ガイアは、セールス・アンド・リースバックや割賦バックといった短期性資金に過度に依存していたことが、資金繰りの悪化を招いたと考えられます。
遊技台メーカーとの取引条件の悪化: 手形不渡りにより、遊技台メーカーからの信用を失い、有利な取引条件で遊技台を仕入れることができなくなりました。
資金調達の困難さ: 信用力の低下により、新たな資金調達が困難になり、経営状況をさらに悪化させました。
人・組織的な観点からの考察
経営判断の誤り: 積極的な設備投資や短期性資金への依存など、経営判断の誤りが積み重なり、企業の危機を招きました。
内部統制の不備: 不透明な会計処理の疑惑があり内部告発の文書もありました。内部統制が不十分であった可能性が考えられます。
危機管理能力の欠如: 手形不渡りなどの危機が発生した際に、適切な対応を取ることができませんでした。
業界全体の構造問題: パチンコ業界は、遊技人口の減少や規制強化など、構造的な問題を抱えています。ガイアの倒産は、これらの問題が顕在化した一例と言えるでしょう。
学びと補足
業界が落ち込むなかで、資金調達に奔走しましたが、下記2つの資金調達手段の過度な利用により、財務体質を悪化させたことは言うまでもありません。資金調達のやり方はバランスが必要です。
セールス・アンド・リースバック (セールス&リースバック)
仕組み:
企業が所有する不動産や設備などの固定資産を売却し、同時にその資産をリースバックする(借り戻す)契約を結ぶことです。
売却代金を得ることで、即座に現金化できます。
メリット:
迅速な資金調達: 従来の融資手続きに比べ、迅速に資金調達が可能。
資金使途の自由度: 融資のように資金使途が制限されることが少なく、自由に資金を運用できる。
デメリット:
高コスト: リース料が金利となり、長期的に見ると高コストになる可能性がある。
財務体質の悪化: 短期借入が増加し、財務体質が悪化する可能性がある。
資産の喪失リスク: リース期間終了後に必ずしも買い戻せるわけではない。
割賦バック
仕組み:
企業が製造した製品を販売し、同時にその製品を買い戻す契約を結ぶことです。
製品を販売することで、売上を計上し、同時に資金調達も行います。
メリット:
売上増加: 販売することで売上を計上でき、業績改善に貢献できる。
在庫削減: 製品を売却することで在庫を減らし、資金効率化を図れる。
デメリット:
価格交渉: 買い戻し価格を巡って、取引先との交渉が必要となる。
財務体質への影響: 買い戻し契約の内容によっては、財務体質に悪影響を与える可能性がある。
パチンコ業界のDX推進
DXコンサルタントとして、業界のDX推進について調べてみました。
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