【おしゃれにまつわるエッセイ3】ときめきを思い出して!
あいもかわらずネットショップを徘徊しているわたくしですが、久々に外に出る機会に恵まれました。いや、自粛というにも密を避けて気をつけていれば店舗にね、ショッピングしてもいいかと思いまして、外を歩いていったのです。あまりにも出歩かなさすぎる問題はつきまとうご時世でございますね。そうでなくてももともとの気質がひきこもりですから、こういうご時世に便乗してひたすら極楽ライフを送っていたのですが、ちょっとは外に出なさいよと親しいひとがアドバイスをしてくれました。家のなかだけではあかんで。近所の公園へでもいいから外に出なさい。歩きなさいよ。はい。ということで公園ではなくちゃっかり服屋へ向かうわたしの足よ。うきうき。
実は住む場所も変わり、街を散策する余裕ができたのでした。前いたところよりちょっと郊外、なのだけど、こっちのほうが平坦な街並みで徒歩五分ほどで街が栄えはじめる。きてよかった。ひっさびさのショッピング。服。この日いった先は古着屋だったのだけど、ヴィンテージにときめきを隠せないわたしはテンション爆上がりで服・服・服を物色しまくる。プラダのバッグ、ヴィトンの長財布、なんといってもヴィヴィアン・ウエストウッドのキーケース、オイルライター、&、そー、おん。きたきた数年ぶりのようなときめき。わたし最近ときめいてないんだっけ。あかーん! ほんとうに外に出ねばいけなかった。いろいろと煮詰まってしまうものね。ときめきを得るためにもこうしてたまに生身を現実に委ねなければ!
古着屋でのブランド品チェックは怠らないけれど、別にブランド品だけが優秀なわけではない。ハイブランドの服はみた限りなかったが、G U、ユニクロなどのファストファッションも良質だし、ふと手にとったものがそれらだったなら「あ、やはり素材の心地はよいわな」と思ったりする。楽しくなってくまなく物色する。ロペピクニックのシンプルワンピースとフーズチコのレースのきゃわわなサロペットを手に取り、ときめくだけときめかせてもらい、悩んだが、一番わたしのこころを射抜いたのはどこのやからかもしれないド派手な柄のジャケットだった。月と太陽、エスニック、って感じの。シンプルでいたいのが常だけど、どうにもわたしのこころが動くのは、派手柄なのであった。秋にぴったりの色彩と、手持ちのチャイハネのメンズシャツに似合いそう。てか似合う。絶対似合う。超絶似合う。止まらぬときめき。タグをひっくり返すとびっくりするほどお安い。なにごと。でもわたし今買えない。財布忘れた。ちょっとのつもりで外に出たのだったもの。びええ。次来るときまで待ってておくれ、月と太陽、エスニック。そしてこんにちは、秋。