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新年早々に完成したのは、これまで幾度となく彫ってきた「 草履に蛙」。 この古典的題材についての詳細な話は、過去記事(本稿末尾にリンク有)に譲らせて頂くことにして、ここでは本作ならではの部分について、淡く触れさせて頂きたいと考えています。 お時間の許す方は、どうぞお付き合いくださいませ。 草履に蛙 人の親になって以降、自分の身上よりも若人の平穏無事を願うようになりました。それは、日常生活に因らず、作品のテーマやモチーフを決める時にも影響しているようで、折に触れて「草履
早速、自己脳内整理用の記録を綴って参りましょう。 なお、小見出しの番号は、#前編 からの通し番になります。 4:スケールの謎 #前編 で例に挙げた 正直 が彫り上げた ガマガエル(下画像)は、裏返しになった草履と比較すると頗る大きなカエルであることが分かります。 逆に、ガマガエル の全長(吻端から総排出口までの長さ)を、その種の最大サイズ 16㎝ に仮定した場合、この草履は 20㎝程度 になるわけです。 となると、何か微妙な感じがしてきませんか? そう、
昨年12月末に、ほうほうの態で完成した拙作『 草履に蛙 』。 古くから伝わるお題だけあって、先達たちの手による味わい深い作例を目にする機会も少なくありません。 此度は、拙作の紹介ともども『 草履に蛙 』に込められた意図や背景、そしてモチーフとなった蛙や草履などについて探っていこうと思います。 興味のある方は、お付き合いください。 1:『 草履と蛙 』の意図と背景 『 草履と蛙 』の肝は、以下の点にあると僕は感じています。 1:性質の異なるモチーフ(静物と生物