コーチング日記 20181218
時間を決める
コーチングをするときは、必ず時間を決めて行ったほうがよい。
いまのところ、MAX90分が限界だと感じる。セッション60分+振り返り30分=90分といったところか。
クライアントに糸口を持って帰ってもらいたいと思うと、ズルズルと時間が伸びていきがちだが、90分を超えてくると、コチラ側の気力がもたなくなってくる。そうすると、力技で解決しようとしたり、「たぶんコレでしょ」と糸口の見立てをつけて誘導が始まってしまうかもしれない。それは本意ではない。あくまでクライアントが自分で発見していくべきだと思っている。
60分でなんとかしようとする方が難しい、くらいに考えておいたほうが、今のところは良さそうだ。
提供しようとしない
そもそも、「〜してあげよう」「解決しよう」「糸口を捕まえてもらいたい」といった、提供するという考え方は、不適切なのでは?と思っている。
コーチは答えではない。
コーチが答えになってしまうと、クライアントはコーチに答えを求めるようになってしまう。答えはクライアント自身がもっているはずで、そこにたどりつくのをお手伝いするだけ、と考えたい。
真っ暗な洞窟のなかを進んでいくには、たいまつが必要だ。そのたいまつがコーチの役割なのではないか。
深刻に聞かない
クライアントが話している内容について、深刻に聞かないということがある。こちらが深刻に聞いてしまうと、ますますクライアントは事態を深刻なものとして捉え直してしまう。
ましてや、「難しいですね」とでも言おうものなら、クライアントは「ああ、自分は難しい人間(難しい問題をもった人間)なんだ」と思ってしまうかもしれない。
そうすると、クライアントの中で、事態は「問題」になり、「深刻」になり、「解決しがたい」ものになってしまう。その意志がどんどん固まっていってしまう。
できるだけ、深刻に聞かないこと。
あなたなら、大丈夫ですよ、という態度で聞くこと。
クライアントと同じ強さで
かと言って、「そんなの簡単だぜ!」と押しつけにいってしまうと、崩壊するのかもしれない。
以下は、河合隼雄さんの言葉だ。
河合:
それは非常に大事なことで、だいたい人を助けに行く人はね、強い人が多いんです。
小川:
使命感に燃えてね。
河合:
そうするとね、助けられるほうはたまったもんじゃないんです。(中略)我々のような仕事は、どんな人が来られても、その人と同じ強さでこっちも座ってなきゃいかんわけですよ。
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『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川洋子・河合隼雄)より
自己肯定感が高まる場をつくりたい
ぼくは、自己肯定感を高めてくれるものが好きだ。
押し付けではなく、それに触れていると、なんとなく「大丈夫かも。やれるかも。」と思えるもの。
コーチングをしていきたいのは、そういう場があればいいな、と思っているから。
河合:
そういうことを起こしてくれる「場」というものがあると思いますね。それから、都合のいい偶然が起こりそうな時に、そんなこと絶対起こらんと先に否定している人には起こらない。
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『生きるとは、自分の物語をつくること』(小川洋子・河合隼雄)より
めちゃくちゃ都合のいい偶然が、起こっちゃうかも?!と思うのが先。
偶然が起こるのが先ではなく、思っちゃうのが先なんだな。