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「面接が不安」という声が溢れる今、言いにくいけど言いたいこと。 #わたしの最終面接

3月1日の就活解禁

ここ数年間で就職活動をした人や新卒採用に携わっている人は、知っている。

解禁なんてないことを。


確かに「就活解禁」は形骸化している。けど、このマーケットで学生の声を間近で聞く仕事をして6年にもなると、この日の存在は実はありがたい。

就活は多くの人が悩むけど、終わったら段々と記憶は褪せていく。

でも、この日は、世間が就職活動の現状に、学生の声に、少しだけ耳を傾けてくれるから。

「今年の就職活動に特徴はありますでしょうか?」

既にいろいろなメディアの方に聞いていただいているが、今年は明確に特徴があって、こう答えている。


「面接が不安です」


という声が溢れている。


文理別 就活を不安視している理由
HR総研×ONE CAREER:2024年卒学生の就職活動動向調査


就活で不安なことはこんな結果に。

なぜだろう。

これにはいろんな理由が絡まっている。

まずは今の3年生の大学生活だ。

マスクの緩和や、5類への移行。コロナ禍もやっと終わりを見せつつあるかもしれないが、思えば、2020年の今頃は緊急事態宣言という状況下で、いろんなものが急に止まった。

今、就職活動をしている多くの大学生は、そんな中で入学した。僕らが初めてのリモートワークで「リモートも意外と便利でいいかも」とか言ってる間、約2年間自宅のパソコンで授業を一方的に聞く日々。「大学生になったら。」受験の向こう側の景色は思い描いたものではなかったかもしれない。みんな、いろんなことができなくなった。

自分が当時大学生だったらどんな感じだったのだろうか。何をしていたのだろうか。想像することは難しい。

理由はもう一つある。


それは、面接という空間だけが、依然として不透明なまま残っているということだ。


この数年でいろんなものがオープンになった。企業説明会も、働く人たちの声も、働き方も。

2020年の3月はホワイトボードに手書きで毎日オンライン説明会をしていた。
メルカリはリモートワークや移住の現状を数字で可視化。
サイバーエージェントは働く様子をSNSで積極的に公開している。


でも、面接だけは、依然として不透明なままだ。


面接が不安という学生たちの声だ。

「何を聞かれるのかわからない。」
「何を見られているのかわからない。」
「なんで不合格なのかわからない」

あまりにも、何もわからない。

コロナ禍でコミュニケーションの機会が抑制された中で、何もわからないものに突っ込んでいかないといけない。

目を背けようとしても、耳を塞ごうとしても。あまりにそれは難しい。

面接の透明化は難しい。いろんなハードルがある。

これまで、誰もが仕事選びのための確かな情報にアクセスできるように、確かな情報の透明化をしてきた。ESの公開、本当の就活スケジュールの公開、説明会の公開。面接は、ずっとできていなかった。

これだけ、面接に関して「わからない」という不安な声が上がっている中で、1mmでもいいから応えるアクションが必要だ。そう思っていた。

それは思わぬ形で実現した。

DeNAが、本物の最終面接、本物の面接後の採用会議の公開をすることを決めてくれた。学生の方、DeNAの人事の方、みんな、自分のアクションで学生の不安の声に応えられるならと。

今日から公開するのは、やらせなし、台本なしの、全て本物の面接の様子だ。

言葉、表情、全てのやりとりから緊張感が伝わってくる。

言葉ではとうてい説明できないので見てほしい。

ただ一つ伝えたいのは、みんな本気だということ。


もちろん合否は大事。


でも、もっと大事なことがある。

「面接は、合格不合格ではなく、合う合わない」


だと。

多分自分が就職活動を終えているから言えるんだと思う。でもやっぱり言いたい。

きっと、いわゆる社会人のひとたち、採用担当の人たち、みんなが思っていることだと思う。きっとそれぞれの理由があるけど、きっとみんな思っている。

自分の話をする。

僕は、最も力入れたことは家庭教師のバイト(説明しやすかったから。本当はバンドだったけど)と言い、面接した企業の数だけ「第一志望です」と言った。

確かに内定はもらった。

でも、結局、よくない形でやめてしまった。

相手についた小さな嘘は、同時に自分にもついていて、それはいつか重くのしかかって、いつかはツケを払わないといけない。

どれだけ言っても、ポジショントークになってしまうけど。それでもちょっとだけでいいから、自分のために、自分が本当に思っていることを伝えてみてほしい。

そのために、面接で後悔なく自分を出すための準備をしてほしい。

今回、DeNAの最終面接を受けた2人の学生のお話を見て思った。合否の結果よりも「考えきれてなかった」という悔しそうな顔。

きっと面接は緊張すると思う。

特に最終面接は。

たしか「ワールドカップは普段の4割くらいしか力が出せない」と解説で本田さんが言ってたけど。そんな感じだと思う。

だからこそ、準備をして欲しい。

質問に対してテンプレの答えを用意するのではなく、できる限り自分自身と向き合う準備を。


「考えきれてなかった。」
「自分を出せなかった。」

帰りの電車で、パソコンの前でそう思わなくていいように。

企業のためではなく、自分のために。

準備をして欲しい。

それはもしかしたら面接の時でなくても、きっといつか、あなたを助けてくれるから。


応援しています。

自問自答は難しいなという方へ。


実際に面接でされた質問をもとに「1000社の質問集」をつくりました。自分と向き合う助けになれば嬉しいです。ぜひ使ってみてください。

1人でも多くの方が、後悔なく自分を表現できることを毎日ずっと願っています。

最終面接を経験した方へ。


最終面接は、きっと特別な面接だと思います。

僕は、最終面接を2回受けました。「もう一度じっくり考えてきてみて欲しい」と。「その上でちゃんと話したい」と。いっぱい質問されて緊張したけど、向き合うのはしんどかったけど、あの時考えた時間は今もやっぱりいきているなと思います。

みんな本気の最終面接だからこそ、人の数だけストーリーがある。

そう信じています。

学生の方々が、緊張の中でも、自分らしさを表現できるように、皆さんのストーリーと、エールを学生の方に届けていただけると嬉しいです。

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解禁と言われるこの日が、3月が、社会全体で学生の方々の気持ちに寄り添う日でありますように。

そして、ひとりでも多くの学生の方が、後悔なく自分を出すことができますように。

そう、心から願っています。

最後に。


意外と働くっていいものです。大変だけど、面倒なこともいっぱいあるけど、たまに嬉しいこともあります。

みなさんとお仕事で出会えることを楽しみにしています。

後悔ない面接を、後悔ない準備を。してみてください。


ワンキャリア 寺口


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