団地自治会のDX
目標
輪番役員のモチベーションアップ、工数削減、緊急連絡回覧の高速化、備品把握、会計監査の月例化、集金事務の簡略化
自治会の制約
収入源は自治会費、近隣住人からの施設利用料、自治体の共益費補助、携帯電話アンテナの地代。
役員就任のモチベゼロ。
間接費はほぼゼロに抑えることが求められる。役員報酬はゼロか些少。
輪番役員の組成とモチベーションアップ
無償ボランティアで構成される自治会役員のモチベーションは低いことが多い。役員構成員間の近所付き合いゼロ多数。職場や家庭の問題山積で町内会どころではない。PTA役員の忌まわしい思い出。世代間のコミュニケーション不振による情報途絶。コミュニティ活動の経験不足による恐怖。
年度初期は顔合わせとタスク説明に努めましょう。担当役員のスキルに見合ったタスク分割も忘れずに。職場などの団体活動から距離を置いていた人には特に丁寧に対応したほうがいいです。感情的に不安定な人は、なるべく短時間で終わるタスクに差し替えていきます。
推奨する態度としては、褒める、頼る、感謝の言葉、通りすがりの挨拶が大切だと思います。
工数削減
PCを持っている役員を経理や広報紙担当にする。
ナチュラルに紙とコピーで作り始める人は現存します。PCで原稿作ってネットプリントお勧め。原稿は役員に割り振って暇な時にスマホで書いて頂きます。
削減時間:48時間/年、毎月の原稿作成時間、毎月のコピー時間紙帳簿は電子会計への移行を考えましょう。
経理の紙帳簿もタイムパフォーマンスが悪すぎるのでせめて電子帳簿へ誘導しませんか。中間監査ができるようになります。町内会や自治会向けに安価設定した電子会計ソフトがあります。ExcelやGnuCashでもいいと思います。
削減時間:12時間/年、月次締め1時間/月町内会費を切りのいい金額にしましょう。
硬貨取り扱い手数料の削減になります。硬貨は割と汚いので避けることをお勧め。500枚くらい触ると部屋に妙な匂いが漂います。
節約:硬貨取扱手数料8000円/年、硬貨数え作業4時間/月現金集金を電子決算に変更。
若い人はネット口座を持っているので口座振込やQR決済アプリで受け入れましょう。現金は触らない方がいい。
節約:ちりつも役員間の連絡はグループチャットにしましょう。
電子メールが解禁されて30年経ちました。そろそろ全世代メール可能なはず。LINEは孫とつながるためにインストール率が高いです。TikTokはまだ高齢層には普及してない感じ。紙回覧は準備も滞留☑の手間がありますが、チャットなら一斉配布の手間いらず。随時通知できるし、集まらずに相談もできます。メール非対応役員が反対派に墜ちないよう、紙の回覧も忘れずに。
節約:3時間/月構内巡視は割と重要。
できれば人検知撮影やタイムラプス撮影のできるネットカメラ。不法投棄やストーカーの申し出があったとき遡及再生できるといいです。協力的な役員宅に据え付ければいいです。画角や場所が悪くても無いよりまし。
節約:30分/週
不正回避
前年度役員の不正経費処理
引継ぎ時に前年度の貸借対照表を検算しましょう。一昨年度に比べて科目が増えてたら要警戒。オリジナル貸借対照表を使っていたら、この際一般的なフォームに変えるとDX化できます。以降は検算や監査が楽になるはず。住民に元公務員がいるとなぜか嫌がりますけどね。そもそも計算間違い
押しの弱さで会計を引き受けてしまった方が、経理に明るいとは限りません。領収書は無くすし、金額と立替人氏名のメモで出金事故してたり、そもそも集計があってない。一応電卓を叩きましょう。2023年中盤の時点で、カメラで読み込んでAIエンジンに調べさせる方法もあるし。
面倒を避ける
イベントで収益事業は止めときましょう。納税義務が生じることがあります。
外国人が役員になることがあるかもしれません。名簿上は日本人名なのに、実態は日本語が話せない謎の同居人が役員会に出てくるかもしれません。話せる日本語は「わかったよ」「OK」「大丈夫」。全然大丈夫じゃない。スマホ翻訳を駆使して意思疎通を図りましょう。現金が絡む仕事は要配慮です。
迷惑駐車
スマホやネットカメラで現場写真、駐車日時、駐車時間、幅員余裕を記録します。住民から苦情が出るか、反復駐車が判った時点で運輸支局(旧陸運事務所)で所有者照会ができます。後はしかるべく手続き。不法投棄
スマホで現場写真を取って管轄自治体に通報します。親切な自治体は、回収の手配をしてくれます。あんまり親切でない自治体なら、町内会でゴミ袋に詰めなおしてゴミ出しします。民事不介入
もはやDXではありませんが、隣戸トラブル、現実の騒音、空耳の騒音、単なる昔ばなし、集団ストーカー(ほんとに居た)被害、迷惑駐車、住民外ゴミ投棄は、町内会の役目ではありませんから聞き流すのがいいです。最終解決までお手伝いすると、時間と費用が割かれます。解決しても、双方かどちらかが新たなクレーマーになります。親切は仇。残念。独居宅
自治体が独居見守りセンサーの購入助成をしてくれるかも。部屋にセンサーを付けて、一定時間動きが無いときに通知してくれる。管理人か委託警備会社の人に見に行ってもらいます。全国的に利用者が少なくて、企業は撤退気味なのが残念。でも早期発見が肝心。
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