世界の希望と絶望が交差する時、あなたはどちらを選ぶのか_第11話
「ねぇ凛、どうすんの?下見って言っても」
カレンはそう凛に聞いた。
「とりあえず敵の拠点が分からないと何もできないから…」
カレンの案内で2人は敵の拠点に向かった。
「ここからなら上から見れるかもしれない」
敵の拠点のずっと上の崖に登るためには、とても遠回りをしなくてはならないが、時間は大いに余裕がある。崖の上まで登ると、凛は双眼鏡で下を覗いた。
「あれが敵か…」
下には、百人程の弓兵と十数人くらいの剣士がいた。
「凛、今回は私たちの出番が多そうね」
カレンはそう言った。
「試しに少しちょっかいでも出してみるか」
凜はそういうと近くにあったそれなりの大きさの石を転がして下に落とした。
「弓兵はこっちを向いたか...」
凜はそういうと銃の引き金を引いた。
敵の弓兵を2~3人ほど減らせたと内心喜びながらその場所を降りた。
凜は仮の拠点に向かうと、エイラとシルヴォに偵察してきたことを話した。
「わかった。それなら2人は一番前で頼むね」
そう言われると2人は一番的拠点側に簡易的な塹壕を掘った。
「凛、頼んだよ。」
カレンはそういうと剣を手に取り歩き出した。
シルヴォが敵の陣地に向かって爆竹を投げると戦いの火蓋が切られた。
カレンは剣をもって敵に斬りかかった。
敵は突然の奇襲に抵抗すべもなかった。
カレンが進んでいくと、凜も続いて進み、時の通りカレンの援護射撃をした。
「カレン、ちょっと一回止まって」
凜はそういうとカレンを囲んでいた敵兵を全員撃ち、カレンを支える。
「シルヴォ、私達も負けていられないわね」
カレンはそう言うといつもの魔法らしき物を発した。
シルヴォも弦を引く手が早くなる。
「凛、こっちは頼んだ!」
カレンはそう言うと
木の上に登り、そこから飛び降りて斬りかかった。
「そっちは僕たちに任せて奥へ!」
シルヴォがそう言うとカレンと凜は森の奥へと進んだ。