RiJ Winter 2022でピクミン3DXの解説として出た経緯と感想
RTA in Japan Winter 2022 のiid01さんのピクミン3DXの解説として出ました、赤ピクミンの普通の人間です。なんで出たのか?何やってきたのか?終わった時の感想とかつらつら書いていこうと思います。特に精査してない文章かつお気持ち系の書き方になると思うので苦手な方は注意で
引き受けた背景
RiJの当落発表時、私はピクミン1の1時間切り目指して走っていました。応募すらしてません。またピクミン3DXのプレイ時間は5時間未満で1周すらしてないと全然やっておりませんでした。が、自分の記録を後回しにして、全然やってないゲームの解説を名乗り出ることにしました。
採用ゲームが発表されて、iidさんがぼんやりと解説を探している時に自分が考えていたこととしては、同じカテゴリで走られてる日本人の方(他に一人しかいない)が解説をやってくださるのが一番いいだろうなとは考えておりました。ですがあまり表立って何かを表明されているわけでもなく、やっていない方々もいなければやるって言われてる方がチラチラいるぐらいでした。その時点では自分も同じくいなきゃやるかってぐらいの気持ちでした。ですが自分は他の方よりも「ピクミントリロジー297を走りたい」という気持ちは持っていたので、他の人よりかはモチベーションあるかなってぐらいでした。
そんな中、事前にえぬわたさんから相談を受けました。自分が解説したいのですがピクミン界隈ではどんな感じなのかと、自分が出ても大丈夫なのかと。それで自分は上記のような返信をしました。他に居なきゃやるみたいな人がチラホラいるぐらいですかねと。自分としてはえぬわたさんのファンだったので、ピクミンに対する愛があるのも知っていましたし、解説もきちんと仕上げてくださる方だとは思っていたのでまあえぬわたさんでも問題ないよなと考えてはいました。
ただ、この日程感で今までシリーズのRTAをやってきてない人が人脈も経験もなしにRTA走るのって間に合うのか?という疑問はありました。ピクミンって思っている以上に情報が散らばっていて(基本Twitterに散らばってる)かつ量が膨大なのでそれを未経験の人が一か月そこらで出来るもんなのかと。これ無理じゃね?という風に思っていました。
ここら辺から、自分が出れば丸く収まるのでは?いいものを届けられるのでは?と思うようになりました。前提として、僕はiidさんとえぬわたさんのファンです。えぬわたさんの方は去年のRiJ出たあたりから、iidさんに至っては初動画投稿時からのファンです。お二人のことをずっと見てきた自分にしか出来ない役割があるのではないか?お二人にとって自分が出ることが最適な選択となり得るのでは?と強く思うようになってきました。
最初に書いた通り、自分は無印のRTA一時間切りを必死になって頑張っている中、また資格試験やスプラトゥーンの大会も控えていたこともあって準備できる時間は丸々一か月しかなかったです。解説をやるからには中途半端にはしたくない、徹底的にやりたいという気持ちもあって一からやっていくことを書き出していき逆算していきました。そこで出た結論は「自分が記録狙うのを諦めればギリギリ間に合うな」ということでした。
ここは結構葛藤がありました。1番キツかった部分かもしれません。ピクミン無印は10年前からやっていて、自分のアイデンティティとも言えるゲームです。記録を抜かされたまま今年を終える訳には行かないとずっと思って励んでいましたから(直前で複数人に抜かされてる)。それに全然極まってないないゲームを途中で投げ捨てるのも嫌だって思ってました。
ただ、それ以上に2020夏のRiJでピクミン2ATの解説を引き受けなかった後悔がずっとあったことを思い出してました。当時は記録も5時間程度しか出せていなかったのですが、もう一人の方が出れないことがわかってから一番可能性があるのは自分だったのにも関わず出れなかったことがずっと心残りでした。(まあ2020のあの時期は身内の不幸があったりラ〇〇〇グの不正疑惑があったり研究がうまくいかなかったりと自分の感情がぐちゃぐちゃになってて精神的にしんどかったというのもありますが)
まあそんな後悔をもう一度する訳にはいかない、他の人じゃなくて自分がやるのが一番いいんだと。"12月の一か月間、全部の時間をこれに費やすんだ"と覚悟を持てたので引き受けることにしました。2020のリベンジ的な気持ちは強かったですね。知識はやる気さえあれば何とかなる、解説は熱意さえあれば何とかなるんだ、それを自分で証明するんだと思いながら頑張っていました。はーーーーーー長かった、こいつ優柔不断すぎな。
引き受けてから考えてたこと
引き受けたからには失敗できないし、絶対いいものにしてやるとか思っていました。そんな中、自分の役割はiidさんやピクミンコミュニティとえぬわたさんを繋ぐ「コミュニケーション」の部分と「RTA、やりこみ」の方面での役割が強いなと思っていました。iidさんの人間性とかは昔のノリがあったので多少分かっていたのでまあ何とかなるだろうと思っていました。解説の他の部分はえぬわたさんが軸で進めてもらえれるだろうと信頼して進めていきました。実際その通りでしたし。
んで、そんな中解説本番までにどのような状態に持っていこうか逆算して考えていました。解説に関しては練習量×知識量がモノを言うと思っていたので、とにかく時間を費やすことを考えていました。目標としては
1:30:00を切れる位まで走れるようになる
RTAの技によって何が短縮できるのか肌で感じれるようになる(通常プレイとRTAの違いを知っている)
技の難易度を客観or主観のどちらでもよいので伝えられるようにする(どれぐらいで習得できるものなのかを伝える)
ピクミン3DXのRTAの特徴、他ゲームや他シリーズとの違い、楽しさや難しさをしゃべれるようにする
(できれば)any%との違い、難易度の違い、原生生物やストーリー等を理解している
を引き受けた時に考えてました。そのために、
通常プレイを難易度別に3周する
RTAのチャートを覚える(各日程毎)
RTAを走れるようにする
解説を詰めていく
これらを各1週間と見積もってギリギリ間に合うかなぁという風に頭の中で日程立てていました。
通常プレイしたのは、自分がまだ1周もしてなかったのと、解説を大分初心者より(何も知らない人向け)にする為でもありました。初心者の頃の気持ちを持ったまま出来るメリットを存分に活かしたかったというのもあります。
RTAのイベント毎に求められてる解説って異なっていて、RiJでは「わかりやすさ、伝わりやすさ、万人受け」みたいな部分にフォーカス置いてました。イベントの性質上ですね。その逆算だったりします。
やってきたことの流れと日程
背景でも書いた通り、11/19,23には資格試験、11/25にスプラトゥーンの大会があったのでそれまではそっちに専念してました。そこからのやってきたことと日程をかいていきます。
11/14 解説を申し出る
11/19,23 試験
11/25 スプラトゥーンの大会
12/04 難易度むずかしいで全回収(初見プレイ)
12/05 難易度ゲキカラで全回収
12/06 難易度ふつうで全回収
12/07~ RTAで使う技を練習
12/09 えぬわたさんから解説の第一稿が来る(約二万文字)。読みながら、RTAの練習と並行して台本にコメントを書いていく
12/11~ RTAの各日程を通しで覚える。チャートを覚えていく。
12/17 9日目までの練習を終える
12/18 一回目のえぬわたさんとの打ち合わせ
12/21 RTAを走り始める
12/24 納得するタイム(1:24:13)を出す。ここら辺から解説意識を強める
12/25 深夜にiidさんからチャート変更を正式に採用されることを通達される。
12/26 二回目の打ち合わせ
12/27 三回目の打ち合わせ
12/28 四回目の打ち合わせ
12/30 本番
練習中はわからないことがあれば先駆者さん(LuarceさんとSbudiverさん)に頼っていました。彼らがいなかったら間違いなくこの解説はもっと酷いものになっていたと思います。感謝しかありません。自分で悩む時間がないというのは日程感から分かっていたので積極的に頼ることにしていました。ここら辺は別シリーズでの顔の広さが生きた場面だったなと思います。お二方共本当にありがとうございました。
自分のRTAは、12/24である程度納得のいくタイムが出たのは運が良かったとしか言えません。ここで出てなかったら解説練習がろくにできなかったかも…
肝心の解説がまともになり始めたのは三回目あたりから。それまでは全然流れとか頭に入らんし、喋りはつっかえるしで見せられたものじゃないです。それまでは人の書いた原稿を読むことに必死だったので、自分パートは自分なりの表現に書き直して、時間と相談してもっと短く伝えられるような書き方に変更したり色々やってました。原稿量自体は2万文字程度ですが、それ以上に詰めるとこ詰めたり削ったり時間気にしたりできたと思います。(恐らくえぬわたさんは話のネタ帳含めたら3万文字位書いてると思います)
打ち合わせの流れは、プレイで引っかかっているところの解消(えぬわたさんの)→原稿修正箇所の確認と相談→アーカイブを参考に通しで練習という流れです。やっていくうちに、ここはアドリブで色々流れでやる、ここは原稿通りにやるみたいなことを掴んでいきました。やっぱりやっていかないと分からないですね。
感想
当日の感想、細かいことについてはここで大体喋っているので割愛。まとめると後悔もあるけど総じて良かったんじゃない?って感じです。
総じてきつかったけど楽しかった、幸せな時間だったなと(練習含めて)。終わった後えぬわたさんと目があって「やり切った、終わったんだ」みたいな風に思えて握手できたのはホントによかった、忘れられない体験でした。
解説って確かに適当にアドリブでどうのこうのってやろうと思えばできてしまうんだけど、それって端から見ても伝わっちゃうもんなんよね。この人解説をどれだけ練習しているのかって。
考えてたことにも書いたように失敗できないとか絶対いいものにしてやるとか思っていたので、やってるときは結構プレッシャーもあり辛かったのもあったんだけど、そういった一種のストレスをこの年になっても経験できたのは人生みていいことだなと思っております。振り返りでもiidさんが頑張っているのを見てきたと言っていただいて、結構救われたりしました。心からやってよかったなと思えるようになりました。
終わりに
えぬわたさんが出ることを決意してなかったら、多分自分も覚悟をもってここまで頑張れていなかったと思いますし、iidさんのゆっくり解説、PSへの信頼が無かったら、先駆者さんの協力が無かったらetc.
いろんなことが嚙み合ったからここまで頑張れたと思っています、改めてありがとうございました。
とりあえず、「覚悟をもってやればなんとかなる」 ということを伝えたかったです。案外いいもんだよとも。
今後は、ピクミン4に向けてトリロジーを詰めていくことを目標に、3DXと無印を詰めること、またRTAのイベントに出ること、解説動画を作ること、走者を増やしていきたいとか思いつつ、仕事の方のスキルアップもしていきたいなと。やること沢山ですね。
去年一年は間違いなく良い年でした。今年もそれを超えるぐらい良い年だったと来年の今頃に思えるように頑張っていきたいですね。ここまでお付き合いありがとうございました。