良い人生

　豊かで安全な方がいい。神の御加護に守られた穏やかな人生がいい。私もそう思いますけどね、本当にそれでいいのだろうかとも思ったりします。
　艱難辛苦にさらされて、波乱万丈な人生を乗り越え、語り切れぬほどの経験を体現するのが人生の目的、という方が正解だとも思える。
　良い友人、良い家族、そしてよい同僚と仲間たちに恵まれ支えられた人生は良い人生なのだろうか？
　一人前じゃないような気がする。半人前の柔な予行練習。もう少し慣れてからね、と言われているような、過保護に守られているような。

　結論、それでも豊かで安全な方がいい。辛いのは辛い。と、まだそう思ってしまう。