「彼女とあの景色を思い出させる、はちみつレモン味」水晶体に映る記憶vol.25
「大学を卒業したら、西の方に住んでみたい」
3年前、一人旅に西日本に訪れた私は、
あまりの居心地の良さに移住を検討し始めた。
そして今、雪深い地元を離れ、夢は現実に。
私は今、瀬戸内海から少し離れた、大阪にいる。
場所も、関わる人も、話す言葉も。
何もかもが変わって気づいたらもう1ヶ月半だ。
この1ヶ月を正直にまとめると、未来に心躍る瞬間よりも、これからの不安が多くを占めていた。
ほとんど知り合いがいないアウェイな環境に対して、過度に不安がった。「道は作るしかない」「自分の意識次第で未来が変わるんだぞ」と強く唱えながらに日々を過ごして、一人でいると浮かぶ不安は手帳にぶつけながら。
そんな日々が過ぎ、ようやく、手帳の文字が落ち着いてきたな、と感じた今朝。
自分の重心が下に、下に、下がってきたように思えた。
その理由はわかっていた。
それは、2日間の友人と過ごした時間があったから。私の何かが解れて行くような時だったの。
卒業と同時にフリーランスを選んだ私たちは、それぞれ別の人生を生きてきたはずなのに、重なるものが多かった。
ズームで何度か話したことの中には、「いま何を考えているか、何が不安か、何にワクワクしているか、どんな方向に進みたいか」など、スルスルと摩擦なく話せることに、どれだけ助けられたか。
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