きっと今、福の神が見ている/水晶体に映る記憶
20時から近くで花火が上がるらしい、とウキウキでベランダから光を探したが、どうやら私たちが目を向ける空は反対方向、無念。
「どどん、どん、どん」と、音だけ花火をつまみにして、オーブンで再加熱したお惣菜の唐揚げのカリッと感を味わいながら食べた。さらに、キンキンに冷えたアサヒビールを片手に、ぷはーーー!と叫ぶ。
「みんなが花火大会に行っている時に、家で過ごすのも私達らしいね」と彼が言うので、唐揚げという幸せをもぐもぐさせながら、全力で頷いた。
彼はご飯の間、ずっと写真のレタッチをしていて、私は今日の打ち合わせのまとめを作っている。
いつもこんな食事の仕方をしているわけではない。
通常なら、ご飯の間はTverでつまみになる話か、マツコ系番組を見て、ははは、と笑いながらご飯を食べている。
しかし、今日は特別な日だった。
なんたって二人で大仕事を終えてきた日だったのだから。
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